
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
専門家の研究によると、「程度副詞は、命令・依頼文と共起しにくい」ということです。
「共起」とは文法用語で、複数の言語現象が同一の発話・文・文脈などの言語的環境において生起することです。「非常」は名詞ですが形容動詞の語幹にもなり、「非常に」は形容動詞の副詞的用法というか、まあ副詞のようなものですね。程度のはなはだしいことを表しているので、「程度副詞」と呼ばれます。
それでは、なぜ程度副詞を依頼文で使うと違和感があるのか。発話主体と受け手の間で、「『非常に』とは具体的にどの程度か」の認識が往々にして共有されてないため、依頼内容の堂々巡りを招いて不快だからでしょう。それがご質問者の例文2)です。
一方、例文1)は依頼文ではなく、「『私』の認識では、それぐらいの食事スピードが『非常にゆっくり』ということになるのね」と了解されます。
また、詳しい研究によれば、程度副詞の中にも命令・依頼文と共起する語はあります。そこで、程度副詞をさらに細かく分類する学者もいます。下記の論文などをご覧ください。
川端元子 『程度副詞を分類する視点の考察』(「愛知工業大学研究報告」第47号、2012年)
http://aitech.ac.jp/lib/electricdoc/files/47/p11 …
No.6
- 回答日時:
1)私は非常にゆっくり食べます。
:
一般的には、
「私はとてもゆっくりと食べます。」
「私はかなりゆっくり食べるほうです。」
この「ゆっくり(ゆっくりと)」は一番シンプルな<動作レベル>での「様態の副詞」です。
「食べる」という動作・行為の様子を説明しています。
このような「様態の副詞」を更に「程度の副詞」がよりその度合いに踏み込んで限定説明する形なので、普通には「すごく」「とても」「かなり」「けっこう」「そこそこ」「それなりに」などで仕分けします。
ここで形容動詞から程度副詞となった「非常に」ですが、いまや「普通の程度をはるかに越えている様子」(「新明解国語辞典」)を担う言葉として、もはや上限度を指す副詞「非常に~だ」として、「間違いなく~だ」「絶対に~だ」のような<判断レベル>として使われています。ですから、本来の程度表現としては、日常会話ではいざ知らず、少なくとも文章語においては不適とされましょう。
2)非常にゆっくり食べてください。
:
このように相手に向かって話をする場合には、本来は伝達のモダリティの副詞が求められます。
まだ「食う」動作が生じていない段階ではそこに勧誘の言葉も求められます。
つまり<伝達レベル>の副詞を使って、一般的には、
「どうかゆっくり食べてください。」
「どうぞごゆっくりお召し上がりください。」
このような「どうか」「どうぞ」「ぜひ」は<願望と呼応>する陳述副詞と言われています。
これらを使わないで、程度副詞を使う場合は、
誘導の従属節を前提させてから、程度副詞も加えるとか、
「どうかお気遣いなさらず、存分にゆっくりとお食べください。」
また、すでに相手の「食う」動作が始った時点という前提では、
「もっとゆっくり食べてくださいね。」
「もう少しゆっくりと食べましょう。」
さらに、「食う」動作が終わった段階では、
「とてもゆっくりと食べましたね。」
「かなりゆっくりと召し上がっていらっしゃいました。」
この段階であれば、「非常に」も挿入可能かも知れません。
「非常にゆっくりとお食べいただいたので安心しました。」
No.5
- 回答日時:
むずかしい(泣)。
No.3のコメントで解決した気がしますが、例外がチラホラ。
詳しくは下記をご参照ください。
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-3063. …
以下は一部の抜粋(重言)。
「非常に」はたしかにヘンな気がする。
かわりに使えそうな言葉は、「できるだけ」「極力」あたりだろうか。
手がかりが見つからずに類語辞典をひいてみた。
「非常に」を『例解類語辞典』でひいてみる。
【たいへん/とても/非常に(ひじょうに)/はなはだ/大いに(おおいに)/きわめて/すこぶる/ごく】
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/thsrs/15784/m0u …
「極力」を『例解類語辞典』でひいてみる。
【力一杯(ちからいっぱい)/精一杯(せいいっぱい)/極力(きょくりょく)】
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/thsrs/4305/m0u/ …
よくわからない(泣)。
困っていると、No.3のコメントが入った。これはすばらしい。
〈専門家の研究によると、「程度副詞は、命令・依頼文と共起しにくい」〉らしい。理由は〈発話主体と受け手の間で、「『非常に』とは具体的にどの程度か」の認識が往々にして共有されてないため〉らしい。
うなってしまった。これでほぼ説明は終了。
たとえば「1回の食事に30分以上かけるようにしてください」なら、「程度」がはっきりするので異和感がない。「専門家の研究」はすばらしい。
ただ、そうなると例外を見つけたくなる。「しにくい」だから、例外もあるんだろう。
「できるだけ」「極力」が使える理由がわからない。「努力目標っぽい」から? 理由になってないような……(泣)。
「きわめて」あたりも使えなくはなさそう。
ここで登場するのが、邪道中の邪道。
「超ゆっくり食べてください」
もしかすると「すげーゆっくり食べてください」「思いっきりゆっくり食べてください」「うんとゆっくり食べてください」あたりもOKかもしれない。
ここで素朴な疑問。「ゆっくり」(とか「のんびり」)だって「程度副詞」と考えることができるのでは。
この回答へのお礼
お礼日時:2014/08/14 13:26
今回はお客さまへの注意喚起のための文章を作成していたので、「できるだけ」「極力」あたりに置き換えられそうです。いろいろ例を挙げてくださってありがとうございます。
No.4
- 回答日時:
1、も実はあまり使用しないのでは、もちろん個人差はあります、特に最大級の好きな方なんかは・・、私見ですが大げさな表現の好きな方。
非常は、大きいほうにも、小さいほうにも、通常ではない、という意味で、程度というより極端ですね。
ゆっくり、は速度ですね、大小の関係なく、常ではない・・・速度で・・、となると、「ゆっくり」という言葉とは無関係の状態をさすことにもなります。
私は大変ゆっくり食べます、大変は程度大を意味し、ゆっくりの程度にかかります
お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
おすすめ情報
デイリーランキングこのカテゴリの人気デイリーQ&Aランキング
-
副詞「ゆっくり」「ゆっくりと...
-
副詞の位置について
-
the day before は特定の時間を...
-
high の品詞
-
副詞somewhatと副詞のsomething...
-
暫く? しばらく?
-
副詞単独の"likely"と"be likel...
-
頻度を表す副詞は、一般的に一...
-
副詞が副詞を修飾できますか?
-
as recently as last month に...
-
私は毎日部屋を掃除している。...
-
moreの位置がわかりません
-
「連用詞」でなく、どうして「...
-
連体詞「ほんの」の用法について
-
「どうして」は副詞ですか
-
提示文のif節の用法について(s...
-
どこにも入れる副詞の場所が分...
-
このthatはhowの代用では?
-
提示文が間違いの理由について...
-
公的な文(章)やプライベート...
マンスリーランキングこのカテゴリの人気マンスリーQ&Aランキング
-
high の品詞
-
高校1年の教科書 Heartening Ⅰ ...
-
副詞「ゆっくり」「ゆっくりと...
-
公的な文(章)やプライベート...
-
不定詞での副詞の場所
-
古文の、疑問副詞・・
-
英語の文型について教えてくだ...
-
英語について質問です。 hardの...
-
the wáy SV またはin the wáy...
-
againの使い方
-
命令文における頻度を表す副詞...
-
関係副詞のtheについて
-
the 比較級~,the 比較級….「...
-
almostの位置
-
moreの位置がわかりません
-
さらさらに
-
the day before は特定の時間を...
-
国語(品詞・副詞・代名詞)
-
動詞の前のbest?
-
「香炉峰の雪、いかならむ」の...
おすすめ情報