No.2ベストアンサー
- 回答日時:
年代と読点の数の相関性、という統計があれば何かわかるかもしれません。
現実にはそういうものは見たことがないので、なんとも言えません。
ただ、下記のような傾向はあるかも。
1)こむずかしい内容ほど読点が多いほうがいい、という迷信はあるようです(多少は効果があるかも)
2)一文が長いほど読点が多いほうがいい、という迷信はあるようです(これは勘違いでしょう。論理的に説明できます)。実際には、一文が長いときほど、読点を減らさないとわかりにくくなります。新聞記事のリードを見ればわかるはずです。一文が長いため、最小限の読点しか使っていません。あの文章で、読点が多めだと収拾がつかなくなります。
年齢の高い人のほうが1)2)の傾向が強い気がします(個人差もあるでしょうが)。その結果、質問者のような印象をもつ人は多いかもしれません。これ以上は具体例がないとないとなんとも言えません。
たとえば、ライトノベルを意識した若い人の書く文章は、極端に読点が多いはずです。
「プロの文筆家以外」の文章を、どんな場で読んでいるかによっても大きくかわってくるでしょう。
昔の〈文部省、現文部科学省の教育課程に関係〉に関係があるかないか。
教科書は昭和21年に文部省が発表した「くぎり符号の使ひ方〔句読法〕(案)」http://kokugo.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/joho/ki …を元にしているという説もあります、しかし、この(案)の読点に関する記述はあまりにもホニャララなので、まともな書き手は相手にしていないはずです。どこまで教科書に影響を与えてきたのかも不明です。
詳しくは下記をご参照ください。
【句読点の打ち方/句読点の付け方──簡略版】
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n140029
以下は一部の抜粋(重言)。
==============引用開始
教科書などは、昭和21年に文部省が発表した「くぎり符号の使ひ方〔句読法〕(案)」を元にしているようですが、これがどれほど非論理的で無意味なものなのか、『日本語の作文技術』が詳しく解説しています。
==============引用終了
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1253. …
==============引用開始
改めて本多読本を開いて「くぎり符号の使ひ方〔句読法〕(案)」を確認して意外なことに気づいた。主語のあとに打つ」というルールは見当たらない。「三」の「副詞的語句の前後に打つ」の「附記」のなかに「私は、反対です」などが出てくるだけ(「私は、反対です」のどこが副詞的語句なんだろう)。学校では「主語のあとに打つ」とか教えていると思うけど、何を根拠にしているんだろう。
「主語のあとに打つ」はあまり重要ではないけど、まったくふれない「くぎり符号の使ひ方〔句読法〕(案)」の態度もどうかと思う。
ちなみに「くぎり符号の使ひ方〔句読法〕(案)」には「シロテン」という奇妙な記号も出てくる。これを採用している公用文や教科書があるのだろうか。
ということは、「現在でも公用文、学校教育その他で参考にされている」が勘違いなんじゃないか、って気さえする。
〈これがテンの打ち方における最も重要な、一ばん多く使はれる原則であって、この原則の範囲内で、それぞれの文に従ひ適当に調節するのである〉
あのー、つまり最も重要な部分の説明はないのね。ムチャすぎる。
ついでに書くと、解説中にある「最も重要な、一ばん多く」のような読点は相当マズいと思うけど、何かのギャグだろうか。
==============引用終了
「一文が長いときほど、読点を減らさないとわかりにくく」なる理由は下記をご参照ください。
【第2章 4 句読点の打ち方】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-45.html
ありがとうございます。
>年代と読点の数の相関性、という統計があれば何かわかるかもしれません。
現実にはそういうものは見たことがないので、なんとも言えません。
僕も今まで見たこたがありませんし、そのような統計をとった人がいるようにも思えないので、多分ないものだと思います。
>年齢の高い人のほうが1)2)の傾向が強い気がします(個人差もあるでしょうが)。その結果、質問者のような印象をもつ人は多いかもしれません。これ以上は具体例がないとないとなんとも言えません。
たとえば、ライトノベルを意識した若い人の書く文章は、極端に読点が多いはずです。
「プロの文筆家以外」の文章を、どんな場で読んでいるかによっても大きくかわってくるでしょう。
僕は、YouTubeやTwitterのコメントを読んでそのように感じていました。本人が書き込んでいるのであれば、年代がわかっているからです。今は全然動画をアップされていないのですが、ある有名な50代のYouTuberの返信コメントは、もの凄く読点が多いなと思っていました。それから、僕はライトノベルを一度も読んだことがありません。最近に限っては、大学教授や評論家の書く入試問題で扱われている文章の一部分しか読んでいません。
> 改めて本多読本を開いて「くぎり符号の使ひ方〔句読法〕(案)」を確認して意外なことに気づいた。主語のあとに打つ」というルールは見当たらない。
これも大学入試の問題文を読んでいてわかったことなのですが、主語の後に読点が打ってあるものとないものがあります。これは意図的にそうしてあるのだと思いました。
>「一文が長いときほど、読点を減らさないとわかりにくくなる」
これは僕はずっと逆だと思っていました。
No.8
- 回答日時:
No.7でコメントした者です。
本題からは外れるかもしれませんが……。
個人的には句読点の話は一文の長さと密接に関わりあっていると思いますが、世間はそうは考えないようです。
>句点で文章を細切れにすると、もの凄く理解しやすい文章になるとは思うのですが、なぜだか幼稚な文になってしまったと感じてしまいます。
それは当然です。
「短く書け」は「文章読本が説く五大心得」のひとつに数えられるほど重要な心得とされています。
その一方で〈単文主義で押し通すと、小学生の作文のようになってしまう〉(『「超」文章法』)という指摘もあります。
詳しくは下記をご参照ください。
【第2章 3 一文の長さ――「短く書け」を徹底すると稚拙な文章になる】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-80.html
以下は一部の抜粋(重言)。
==============引用開始
重要なのは、〈単文主義で押し通すと、小学生の作文のようになってしまう〉ってこと。そんなのは当たり前なんだけど、その当たり前のことを書いてくれている文章読本はめったにない。
そりゃそうだろう。「短く書け」は、ほとんどの文章読本に共通しているありがたい教えだ。その教えに従って短く書くことを徹底した結果が〈小学生の作文〉じゃ目も当てられないから、簡単に認めることはできない。しかし、〈小学生の作文〉は言葉が過ぎるとしても、ヘンな感じになることが多いのは事実なんだからしかたがない。
==============引用終了
No.7
- 回答日時:
No.2でコメントした者です。
「一文が長いときほど、読点を減らさないとわかりにくくなる」の説明はちょっとわかりにくいですかね。リンク先の後半の〈■個人的な「意見」を少々〉の部分です。
もう少しわかりやすいものを思い出しました。昔書いた原稿からひきます。
●一文が長くなると、読点は減っていく
一般に、読点が多いほうが読みやすい文章と考えられています。個人的には異論もありますが、読点が多いほうが読みやすい文章に見えるのは事実なので、妥協するしかありません。本来は不要と思われる「思想の読点」を使っているのは、読みやすい文章にするためのやむをえない処置です。
論理的に不要な読点を削除すると読みにくい文章になりますが、むやみに読点をふやすと意味がわかりにくくなってしまいます。一文が長くなるほどこの傾向が強くなるので、注意が必要です。具体的な例で考えてみましょう。
まず、一文が長くて悪い例として取りあげられることが多い新聞記事のリード(記事の冒頭で、内容を簡略にまとめた文)です。
〈原文1〉
水産省が発注する軽油や重油などの船舶燃料の入札をめぐり、石油製品の卸売業者ら十数社が全国の受注予定者や受注予定価格を事前に談合で決めていた疑いが強まったとして、公正取引委員会は十四日までに、卸売業者の事務所や石油元売り業者の特約店など十数カ所を独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで立ち入り検査した。この検査は、業者らが東京都中央区内のビルの貸会議室に集まった会議のさなかに実施された。 (「朝日新聞」2000年4月15日)
はじめの一文がかなり長くなっていますが、新聞記事のリードとしては、そう珍しい例ではありません。最後の部分を「……の疑いで、業者らが東京都中央区内のビルの貸会議室に集まった会議のさなかに立ち入り検査した。」にすれば、2つ目の文を吸収してさらに長い文にできる気もします。〈原文1〉の1つ目の文が長くてもさほどわかりにくくない理由のひとつは、最小限の読点しか使われていないことです。たとえば、最初の文の主語の働きをしている言葉のあとに読点を加えてみます。
〈書きかえ案1-1〉(主語の役割をしている言葉のあとに読点を加えた例)
水産省が、発注する軽油や重油などの船舶燃料の入札をめぐり、石油製品の卸売業者ら十数社が、全国の受注予定者や受注予定価格を事前に談合で決めていた疑いが強まったとして、公正取引委員会は、十四日までに、卸売業者の事務所や石油元売り業者の特約店など十数カ所を独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで立ち入り検査した。
〈書きかえ案1-1〉は、よけいな読点が加わったために、〈原文1〉よりもわかりにくくなっています。読みやすさを重視して読点を加えるのなら、その前に文を分割することを考えるべきです。
〈書きかえ案1-2〉(〈原文1〉の最初の文を2つに分割した例)
公正取引委員会は十四日までに、石油製品の卸売業者の事務所や石油元売り業者の特約店など十数カ所を、独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで立ち入り検査した。これは、水産省が発注する軽油や重油などの船舶燃料の入札をめぐり、卸売業者ら十数社が全国の受注予定者や受注予定価格を、事前に談合で決めていた疑いが強まったためである。
〈書きかえ案1-3〉(さらに〈書きかえ文1-2〉の最初の文を2つに分割した例)
公正取引委員会は十四日までに、独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで十数カ所を立ち入り検査した。対象となったのは、石油製品の卸売業者の事務所や石油元売り業者の特約店など。これは、水産省が発注する軽油や重油などの船舶燃料の入札をめぐり、卸売業者ら十数社が全国の受注予定者や受注予定価格を、事前に談合で決めていた疑いが強まったためである。
このように文を分割したほうが読みやすくはなります。しかし、こう書きかえるほうがよいのかというと、一概にはいえません。新聞記事のリードは、一文で記事の内容が把握できるスタイルをとっていることが多いため、文を分割すればするほどリードらしくなくなってしまう気がします。
ただ単に長いだけではなく、文の構造が複雑な点も、新聞のリードの特徴です。修飾語と被修飾語が入り組んでいて、単純に分割することはできません。〈原文〉と〈書きかえ案1-2〜3〉を見比べると、分割するために言葉を移動した箇所があることがわかるはずです。
この形式は新聞記事のリードだから許される特殊なもので、ふつうの文章を書くときのお手本には向きません。無理にマネようとすると、たいてい文法的にヘンなところが出てしまいます。たとえ文法的には問題がなくても、わかりにくくて読みにくくなることが多いはずです。
別の例で見てみます。次の文は、★ページで取りあげた長い一文です。読点の使い方に注意しながら読んでみてください。
〈原文2〉
一文を長くするか短くするかは個人の趣味の問題であり一文が長いと必ず意味がわかりにくくなるわけではないので、極端に長い文章を書けといわれれば書けなくはないのかもしれませんが、いままでにその必要性を感じたことはありませんし、これからも何か特別な理由がない限りあえて書いたりはしないと思います。
この文が長さの割には意味がわかりにくくないのも、読点の数が少ないからです。基本的なルールである「複文の境界」にも読点がついていないところがあります。すべての「複文の境界」に読点をつけてみましょう。
〈書きかえ文2〉
一文を長くするか短くするかは個人の趣味の問題であり、一文が長いと必ず意味がわかりにくくなるわけではないので、極端に長い文章を書けといわれれば書けなくはないのかもしれませんが、いままでにその必要性を感じたことはありませんし、これからも何か特別な理由がない限りあえて書いたりはしない、と思います。
基本的なルールに従った〈書きかえ文2〉のほうが、〈原文2〉よりもわかりにくくなっていると思いませんか。さらに読点をふやせば、もっとわかりにくくなるはずです。
一文が長くなればなるほど、読点の数を減らさないとわかりにくい文になってしまいます。その結果、一文が長くても意味がわかりにくくない文章は、読点が少なくて読みにくい文章になってしまうのです。この点が、本書で「3つ以上の単文を結合した複文は避けたほうが無難」と繰り返してきた理由のひとつでもあります。
ありがとうございます。
誤読はしていないと思います。
新聞記事のリード文は、僕には洗練されているなと感じます。
確かに、読点が多くなると見た目には読みやすいように感じますが、実際読み進めてみると読み難いと思います。句点で文章を細切れにすると、もの凄く理解しやすい文章になるとは思うのですが、なぜだか幼稚な文になってしまったと感じてしまいます。
No.6
- 回答日時:
私は、現在、42歳です。
一文目を、お読み頂けば分かるように、読点を多用する癖があります。私は、文章を読む人のために、正確には「黙読する人のために書く文章」では、推敲時に読点を削るように心がけています。
逆に、文章を「人前で読み上げる可能性のある人への文章」では、読点と括弧「」を多用します。
極端に言えば、読み手が「音読する場合は読点を”多用”」・「黙読で済ます場合には”(極力)削除”」です。
(以下の長文は、私の思うがままの感覚で書きました。)
>大学教授、評論家、作家等のプロの文筆家以外で、
>四十代後半以降の方たちが書く文章は読点が多く、
>ここはいらないのではと思うようなところにまで打たれていることがあります。
回答者#1の方の意見に近いのですが、「”プロではない”書き手は思考の流れの一区切りで読点を打ち」、「”声を出す”読み手は話のメリハリを付けるところで読点に頼る・従う」のではないでしょうか。
私も含め実社会では圧倒的多くの人間が、プロの文筆家では無いので、ここまで書かせていただいたようなことになるかと思います。
さらに個人的な感覚を申し上げれば、<漢字 対 ひらがな>の比率で、漢字が多い時は、読点は削りやすいのですが、漢字が少なく、相対的にひらがなが多い時は、読点は削りづらいです。プロの文筆家は「漢字が多いから読点が少ないのでは?」とも、この質問文を読ませていただいて思いました。
(以上、非常に多く「読点」を使い、文章を書きましたが、スピーチ原稿を書くときのような気分で、書かせていただきました。私のありのままの文体・文章の癖です。不快な思いをされたら申し訳ありません。)
わずかでも参考になれば幸いです。
ありがとうございます。
>私は、文章を読む人のために、正確には「黙読する人のために書く文章」では、推敲時に読点を削るように心がけています。
逆に、文章を「人前で読み上げる可能性のある人への文章」では、読点と括弧「」を多用します。
極端に言えば、読み手が「音読する場合は読点を”多用”」・「黙読で済ます場合には”(極力)削除”」です。
読む人のことを考えて文章を書いているのは素晴らしいことです。僕は、自分の息継ぎに合わせて読点を打つ傾向があります。それに、何故だかわからないのですが、読点はなるべく少ないほうがよいのではないかと思ってしまっているのです。ハッキリとは覚えていないのですが、友達か誰かが、読点が少ない文章のほうが格好良いというようなことを言っていたのを聞いたことがあるような・・・。
No.5
- 回答日時:
>国語の試験科目の現代文を、かつては現代国語と言っていたようです。
この部分に反応。
国語科の「現代国語」という教科があったのは昭和35年~昭和56年の間です。現代国語と古典(古文・漢文)を分離。
昭和57年以降は現代国語を言語教育と現代文学教育に別けています。
国語科の教科名や内容は学習指導要領改訂のつど少しづつ変わっています。
昭和23年度実施 国語,漢文
昭和31年度改定 国語(甲),国語(乙),漢文
昭和35年度施行 現代国語,古典甲,古典乙Ⅰ,古典乙Ⅱ
昭和48年度施行 現代国語,古典Ⅰ甲,古典Ⅰ乙,古典Ⅱ
昭和57年度施行 国語Ⅰ,国語Ⅱ,国語表現,現代文,古典
平成6年度施行 国語Ⅰ,国語Ⅱ,現代文,現代語,古典Ⅰ,古典Ⅱ,古典講読
平成15年度施行 国語表現Ⅰ,国語表現Ⅱ,国語総合,現代文,古典,古典講読
平成18年度改正 国語表現Ⅰ,国語表現Ⅱ,国語総合,現代文,古典,古典講読
平成20年度改正 国語総合,国語表現,現代文A,現代文B,古典A,古典B
科目名はずっと「国語」のままですが、将来「日本語」になるかもしれません。
「国語学会」も「日本語学会」に改称して久しい。
参考までに、最新版(平成20年度改正・平成25年度実施)の国語科の各教科と目標は以下の通りです。
高等学校学習指導要領(平成21年3月9日 文部科学省告示第34号)
第1 国語総合
国語を適切に表現し的確に理解する能力を育成し,伝え合う力を高めるとともに,思考力や想像力を伸ばし,心情を豊かにし,言語感覚を磨き,言語文化に対する関心を深め,国語を尊重してその向上を図る態度を育てる。
第2 国語表現
国語で適切かつ効果的に表現する能力を育成し,伝え合う力を高めるとともに,思考力や想像力を伸ばし,言語感覚を磨き,進んで表現することによって国語の向上や社会生活の充実を図る態度を育てる。
第3 現代文A
近代以降の様々な文章を読むことによって,我が国の言語文化に対する理解を深め,生涯にわたって読書に親しみ,国語の向上や社会生活の充実を図る態度を育てる。
第4 現代文B
近代以降の様々な文章を的確に理解し,適切に表現する能力を高めるとともに,ものの見方,感じ方,考え方を深め,進んで読書することによって,国語の向上を図り人生を豊かにする態度を育てる。
第5 古典A
古典としての古文と漢文,古典に関連する文章を読むことによって,我が国の伝統と文化に対する理解を深め,生涯にわたって古典に親しむ態度を育てる。
第6 古典B
古典としての古文と漢文を読む能力を養うとともに,ものの見方,感じ方,考え方を広くし,古典についての理解や関心を深めることによって人生を豊かにする態度を育てる。
今までの学習指導要領を調べていただき、ありがとうございます。
>科目名はずっと「国語」のままですが、将来「日本語」になるかもしれません。
「国語学会」も「日本語学会」に改称して久しい。
「日本語」になるかもしれませんね。そうなると、外国人が自分の国語以外の外国語を勉強するというような感じで、なんだか国語とは別の言語になってしまうような気もします。
No.4
- 回答日時:
句読点の使い方は個人の書きグセ(良く言えば個性)によるところが多いのではないかと思います。
年代による傾向を感じるほど多くの実例が身近に見当たらないだけかもしれません。日本語ワープロ(専用機・パソコンソフト)の影響はどうでしょう。たしかに、句読点は文節の区切りとして自動変換を行うタイミングのひとつです。しかし、変換のタイミングとして読点の多用を招く要因になるとまでは言えないのではないかと。ふつう、句読点がなくても文節の区切りは自動認識しますから。
ちなみに、日本語ワープロ(専用機)は1970年代末期に登場。小型で安価な個人用の製品が普及したのは1980年代半ば以降です。パソコン用の日本語ワープロソフトが登場したのも1980年代半ば。それから10年ほどでワープロ専用機に取って代わりました。
使い始めた年代は人それぞれです。今から30年ほど前に40代・50代以上の人でも日本語ワープロ愛用者はいたし、20代・30代でも手書き派は多数いました。
====
国語教育における句読点の使い方については、戦後まもなく文部省が教科書や省内文書の国語表記法を統一する目的で作成した資料があります。その後これに代わる公的な資料はないので、今でも公用文作成や学校教育で参考にされているということです。
以下、その中から「読点」の使い方を抜粋。
『くぎり符号の使ひ方〔句読法〕(案)』
(昭和21年3月文部省教科書局調査課国語調査室作成)
呼び名
(2) テン
符号
、
準則
一、テンは、第一の原則として文の中止にうつ(例1)。
二、終止の形をとつてゐても、その文意が続く場合にはテンをうつ(例2 3)。
たゞし、他のテンとのつり合ひ上、この場合にマルをうつこともある。(例4)。
〔附記〕この項のテンは、言はゞ、半終止符ともいふべきものであるから、将来、特別の符号(例へば「〓」シロテンのごときもの)が広く行はれるやうになることは望ましい。
用例の〔参照一〕は本則によるもの。また〔参照二〕は「〓」シロテンを使つてみたもの。
三、テンは、第二の原則として、副詞的語句の前後にうつ(例567)。
その上で、口調の上から不必要のものを消すのである(例5における(、)のごときもの)。
〔附記〕この項の趣旨は、テンではさんだ語句を飛ばして読んでみても、一応、文脈が通るやうにうつのである。これがテンの打ち方における最も重要な、一ばん多く使はれる原則であつて、この原則の範囲内で、それぐの文に従ひ適当に調節するのである(例8 9 10 11)。
なほ、接続詞、感嘆詞、また、呼びかけや返事の「はい」「いゝえ」など、すべて副詞的語句の中に入る(例12 13 14 15 16 17 18)。
四、形容詞的語句が重なる場合にも、前項の原則に準じてテンをうつ(例19 20)。
五、右の場合、第一の形容詞的語句の下だけにうつてよいことがある(例21 22)。
六、語なり、意味なりが附著して、読み誤る恐れがある場合にうつ(例23 24 25 26)。
七、テンは読みの間<ま>をあらはす(例26 参照27)。
八、提示した語の下にうつ(例28 29)。
九、ナカテンと同じ役目に用ひるが(例30)、特にテンでなくては、かへつて読み誤り易い場合がある(例31)。
十、対話または引用文のカギの前にうつ(例32)。
十一、対話または引用文の後を「と」で受けて、その下にテンをうつのに二つの場合がある(例33 34 35)。
「といつて、」「と思つて、」などの「と」にはうたない。
「と、花子さんは」といふやうに、その「と」の下に主格や、または他の語が来る場合にはうつのである。
十二、並列の「と」「も」をともなつて主語が重なる場合には原則としてうつが、必要でない限りは省略する(例36 37 38 39)。
十三、数字の位取りにうつ(例40 41 42)。
〔附記〕現行の簿記法では例4041のごとくうつが、わが国の計数法によれば、例41は42のごとくうつのが自然である。
用例
(1) 父も喜び、母も喜んだ。
(2) 父も喜んだ、母も喜んだ。
(3) クリモキマシタ、ハチモキマシタ、ウスモキマシタ。
(4) この真心が天に通じ、人の心をも動かしたのであらう。彼の事業はやうやく村人の間に理解されはじめた。
〔参照一〕この真心が天に通じ、人の心をも動かしたのであらう。彼の事業は……
〔参照二〕この真心が天に通じ、人の心をも動かしたのであらう〓彼の事業は……
(5) 昨夜、帰宅以来、お尋ねの件について(、 )当時の日誌を調べて見ましたところ、やはり(、 )そのとき申し上げた通りでありました。
(6) お寺の小僧になつて間もない頃、ある日、をしやうさんから大そうしかられました。
(7) ワタクシハ、オニガシマヘ、オニタイヂニ、イキマスカラ、
(8) 私は反対です。
(9) 私は、反対です。
(10) しかし私は、
(11) しかし、私は……
(12) 今、一例として、次の事実を報告する。
(13) また、私は……
(14) たゞ、例外として、
(15) たゞし、汽車区間を除く。
(16) おや、いらつしやい。
(17) 坊や、お出で。
(18) はい、さうです。
(19) くじやくは、長い、美しい尾をあふぎのやうにひろげました。
(20) 静かな、明るい、高原の春です。
(21) まだ火のよく通らない、生のでんぷん粒<りふ>のあるくず湯を飲んで、
(22) 村はづれにある、うちの雑木山を開墾しはじめてから、
(23) 弾き終つて、ベートーベンは、つと立ちあがつた。
(24) よく晴れた夜、空を仰ぐと、
(25) 実はその、外でもありませんが、
(26) 「かん、かん、かん。」
(27) 「かんくく。」
(28) 秋祭、それは村人にとつて最も楽しい日です。
(29) 香具かぐ山・畝うね火び山・耳梨みゝなし山、これを大和の三山といふ。
(30) まつ、すぎ、ひのき、けやきなど
(31) 天地の公道、人倫の常経
(32) さつきの槍やりヶ岳たけが、「こゝまでおいで。」といふやうに、
(33) 「なんといふ貝だらう。」 といつて、みんなで、いろく貝の名前を思ひ出してみましたが、
(34) 「先生に聞きに行きませう。」 と、花子さんは、その貝をもつて、先生のところへ走つて行きました。
(35) 「おめでたう。」「 おめでたう。」と、互に言葉をかはしながら
(36) 父と、母と、兄と、姉と、私との五人で、
(37) 父と母と兄と姉と私との五人で、
(38) 父も、母も、兄も、姉も、
(39) 父も母も兄も姉も、
(40) 一、二三五
(41) 一、二三四、五六七、八九〇
(42) 一二、三四五六、七八九〇
引用注: 準則二〔附記〕のシロテンは「白抜きの読点」ですが、ここでは活字がないことを示す「ゲタ記号(〓)」を使いました。
====
以下は、最近の国語教育の参考資料の例。
『原色シグマ国語便覧 増補三訂版』
(国語教育プロジェクト編著、文英堂。2014年)
現代文の表記法 句読点・記号(抜粋)
記号
読点 (てん) 「。」
使い方
①主語を示す「は」「も」などのあと。
②語句を隔てて修飾する場合。
③文の意味を途中でいったん区切って、次に続ける場合。
④文の途中に接続助詞がある場合。
⑤文頭の接続詞・感動詞・福祉のあと。
例
①長崎は、私にとって故郷になる。
②懐かしい、そして忘れがたい人。
③地図を見るまでもなく、所在はすぐにわかった。
④風が強いので、急いで窓を閉めた。
⑤しかし、私は反対だ。
ありがとうございます。
>句読点の使い方は個人の書きグセ(良く言えば個性)によるところが多いのではないかと思います。年代による傾向を感じるほど多くの実例が身近に見当たらないだけかもしれません。
そうですね。個人のクセはあると思います。僕が今までに読んだあらゆる世代の文章は、高が知れていると思います。
No.1
- 回答日時:
「四十代後半以降」とは、「それより歳上」という意味ですか、それとも「それ以降に教育を受けた、つまり、それより歳下」という意味ですか?
おそらく、「手書き文章」から、「ワープロ、パソコン」に変わったことが関係していると思います。
ワープロ、パソコンで、文章を考えながら書いていくと、考えの停止したところ、変換するところで、思わず「読点」を打ってしまうことが多いので、手書きよりも読点が多くなる傾向があるような気がします。
また、ワープロ、パソコンの文字は変化に乏しいので、読点なしで長い文章を書くと、だらだらと平板で「見た目に読みづらい」と感じてしまいます。
質問者さんの質問文は、「見た目に読むのが大変そう」という印象です。
私のこの文は、少し読点が多めです。
ありがとうございます。
>おそらく、「手書き文章」から、「ワープロ、パソコン」に変わったことが関係していると思います。
ワープロ、パソコンで、文章を考えながら書いていくと、考えの停止したところ、変換するところで、思わず「読点」を打ってしまうことが多いので、手書きよりも読点が多くなる傾向があるような気がします。
読んでいて、なるほどなるほどとはじめは思ったのですが、この場合ですと年代に関係なく読点が多くなるような気がいたしました。学校の試験では手書きがほとんどですし、それ以外のメールやり取りなどはキーボードで打ち込むということなので。しかし、試験では解答に字数制限があったり、解答用紙の枠から考えて限られた字数で過不足なく記述しなければならないため、読点を打つのは少なくなる傾向があると思います。
>考えの停止したところ、変換するところで、思わず「読点」を打ってしまうことが多い
これは確かにと思いました。僕もしてしまいます。僕の読点を打つ場所は、自分が読んだときに息継ぎが欲しいところにする傾向があるように思います。
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失礼いたしました。
「それより歳上」という意味です。