許せない心理テスト

古典の未然形と連用形の違いを教えてください!

A 回答 (3件)

各活用形がみな違う形のナ変動詞「死ぬ」と、未然形と連用形が同じ形になる下二段動詞「受く」を並べて説明します。

見た目は同じでも、下にどんな語が付くかなどによって活用形は違うのだということを理解していただくためです。

未然形の用法

1、未然形接続の助動詞(ず、る、らる、す、さす、しむ、む、むず、じ、まし、まほし)を下接します。
   死なず。受けず。
   死なる。受けらる
   死なす。受けさす。
   死なしむ。受けしむ
   死なむ。受けむ。
   死なむず。受けむず。
   死なじ。受けじ。
   死なまし。受けまし。
   死なまほし。受けまほし。
というときの「死な」「受け」は、みんな未然形です。下にくっついている助動詞が活用していても同じです。

2、未然形接続の助詞(で、ば〔以上二語接続助詞〕、なむ〔終助詞〕)を下接します。
   死なで、受けで、
   死なば、受けば、
   死ななむ。受けなむ。
というときの「死な」「受け」も未然形です。 

連用形の主な用法

1、下の用言に係る。
   死に急ぐ。受け取る。
   死に給ふ。受け給ふ。
   死にがたし。受けがたし。
のように下の用言(ここでは「急ぐ」「取る」「給ふ」「がたし」)に係る「死に」「受け」は連用形です。
   死にこそすれ。受けこそすれ。(「すれ」はサ変動詞「す」の已然形)
のように、連用形と用言の間に係助詞や副助詞が割り込むこともあります。 

2、文を中止する働きがあります。連用中止法といいます。
   虫は死に、草は枯る。恩を受け、恩に報ゆ。
というときの「死に」「受け」は文を中止するために使われている連用形です。

3、連用形接続の助動詞(き、けり、つ、ぬ、たり〔完了〕、たし、けむ)を下接します。
   死にき。受けき。  
   死にけり。受けけり。
   死につ。受けつ。
   死にたり。受けたり。
   死にたし。受けたし。
   死にけむ。受けけむ。  
というときの「死に」「受け」は連用形。

4、連用形接続の助詞(て、つつ、ながら〔以上接続助詞〕、てしが、てしがな、にしが、にしがな〔以上 終助詞〕)を下接します。
   死にて、受けて、
   死につつ、受けつつ、
   死にながら、受けながら、
   死にてしが。受けてしが。
   死にてしがな。受けてしがな。
   死ににしが。受けにしが。
   死ににしがな。受けにしがな。
 というときの「死に」「受け」は連用形です。

以上です。
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No.2の方が詳しく説明なさっているので、必要ないのかも知れませんが、直前の質問では未然形と連用形が同じ形をしているので、どちらか区別出来ないと言うことでした。

結局、下に接続する語によってしか区別出来ないということになります。
 その前に「未然形」「連用形」という名称に触れておきます。「未然形」は「未だ然(しか)らず→まだそうなっていない」という意味を表します。一番単純な例として「読む」という四段活用の動詞をあげます。
 「読ま(ず)」「読ま(む)」「読ま(ば)」のような形をよく見かけます。「読まず」とは「読まない」であり、「読まむ」とは「読もう」の意味であり、「読まば」は「(もし)読むなら」と仮定の意味を表します。その三つを考えると「読まない」も「読もう」も「読むなら」も「まだ読んでいない」ことを言っており、「まだそうなっていない」ことは確かです。なお、関係があるので「已然形」という名称にも触れておきましょう。「已然」とは「已(すで)に然(しか)り」で、「もうそうなっている」という意味が「未然形」と明らかに対立しています。
 古典(文語)の文法では「未然・連用・終止・連体・已然・命令」であったのが、現代語(一般にいう口語)文法では、「未然・連用・終止・連体・仮定・命令」と「已然」が「仮定」に変わっています。何故変わったのか。
 古典で「仮定」を表すときは「読まば」と未然形で言っていました。ところが現代語では「読めば」と昔の「已然形」で表し、しかも「仮定」でしか使われなくなりました。「已然形」が不要になり、「仮定形」が必要になったので、名称が変化したのです。
 具体的に言えば、「読まば」は未然形で「仮定」を、「読めば」は已然形で「確定」を表していました。それが、現代では「読めば」が仮定を表すため、「仮定形」になり、「確定条件」を言うときには「読んだので」というような別の形で表すようになりました。
 
 「未然形」の説明に時間を費やし過ぎました。「連用形」に移ります。「連用」とは「用言に連なる」の意味です。具体的にはそれほど例がないのですが、「読み続ける」「読みふける」「読み慣わす」「読み進む」など、他の動詞に続き、複合動詞を作る以外に「用言」に連なることはそれほど無く、むしろ「助動詞・助詞」に連なる方が多いと言えます。たとえば、「たり」「けり」「ぬ」「き」「つ」などが接続します。助詞では圧倒的に「て」が多いようです。詳しくはNo.2の方の書かれたものを見てください。

なお、未然形と連用形が異なる活用は「四段」「ナ変」「ラ変」「カ変」「サ変」で、同形になるのが、「上一段」「上二段」「下一段」「下二段」です。(下一段とは「蹴る」一語ですが)
 以上、参考までに。
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古典文法書をお持ちだろうと思います。


そちらをご覧なさい。詳しく説明されていますよ。
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