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ある座標系が与えられたn次元ベクトル空間Vにおいて、VからVへの線形変換fの表現行列をAとする。
Vの元x,yについて、

y=Ax

であるとき、上の関係式より表現行列Aの元の基底(これをb1,b2,....bnとする)を求めることはできますか。

A 回答 (8件)

だれも怒らないでくださいね。



まず、おさらいをします。

V の線形変換を f 、底を b1, b2, …, bn とするとき

f(bi) = a1i b1 + a2i b2 + … + ani bn  ( i=1,2,…,n )

のように書けたとすると、A=(aij) とおいて

( f(b1) f(b2) ... f(bn) ) = ( b1 b2 ... bn )A

と書くことができる。この A を、底 b1, b2, …, bn に関する f の表現行列という。

V のベクトル v = x1 b1 + x2 b2 + … + xn bn に対して、列ベクトル x = t( x1 x2 … xn ) は底 b1, b2, …, bn に関する v の座標という。
座標は K^n の元であり、K^n と V は1対1に対応し、自然にベクトル空間になる。( x, y は K^n の元であるが V の元というわけではないですね)

f(v)
= f( x1 b1 + x2 b2 ... xn bn )
= x1 f(b1) + x2 f(b2) + ... + xn f(bn )
= ( f(b1) f(b2) ... f(bn) )x
= ( b1 b2 ... bn )Ax

f(v) = ( b1 b2 ... bn )y と書くなら、b1, b2, .., bn は線形独立なので係数(成分)が等しい → y=Ax である。
つまり、V の線形変換は座標の空間では表現行列の左作用として現れる。

底を変えると表現行列はどうなるかを見る。

b'i = p1i b1 + p2i b2 + … pni bn ( i=1,2,…,n)

と新しい底に変えると

f(b'i) = p1i f(b1) + p2i f(b2) + … pni f(bn)
= ( f(b1) f(b2) … f(bn) ) t( p1i p2i … pni ) ( i=1,2,…,n)

P=(pij) と書くと

( f(b'1) f(b'2) ... f(b'n) ) = ( b1 b2 ... bn )AP = ( b'1 b'2 ... b'n )P^(-1) AP

つまり、底を変えると表現行列は P^(-1) AP のような形になる。

おさらいを終わります。


一般には次のように、底は一意に決められないことが示せます。

W が m 次元ベクトル空間のとき、スカラー倍の線形変換 αid は底の取り方によらず表現行列がスカラー行列になります。底は決められないということです。
線形変換 g が、W 上で (g - αid)^(m-1) ≠ 0id 、(g - αid)^m = 0id であるならば、適当な底に関して表現行列が1つのジョルダン細胞になります。
実際、vm ∈ W\Ker(g - αid)^(m-1) に対して vi = (g-αid)^(m-i) (vm) (i=1,2,…,m-1) とするとき、
g(v1) = αv1
g(v2) = αv2 + v1
g(v3) = αv3 + v2

となり、v1, v2, …, vm を底にすれば表現行列はジョルダン細胞になります。
vm が空間のギャップ(ベクトル空間ではない)の中から自由に選べることから、表現行列がジョルダン細胞になる底は一意的でないことを示しています。さらに底の変換を考えるなら、どのような表現行列に対しても、その底は一意的でないことを示しています。

f は、V の適当な底に対して、表現行列をジョルダン標準形にできます。上で説明したように、f がスカラー倍になる部分空間やジョルダン細胞的に見える部分空間ではその底は無数にあるので、V のその底も無数にあります。よって、A に戻す変換によって、A を与える無数の底を得ることができます。
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だれも怒らないでくださいね。



f(t( 1 0 )) = t( cosθ-sinθ -sinθ)
f(t( 0 1 )) = t( 2sinθ cosθ+sinθ )

で与えられる V の線形変換を考えると、これは

底 t( 1 1 ), t( 1 0 ) とか
底 t( -1 0 ), t( 1 1 ) とか
底 t( 0 1 ), t( 2 1 )

での表現行列はどれも

cosθ -sinθ
sinθ  cosθ

になります。
たとえば、底 t( -1 0 ), t( 1 1 ) だと

f(t( -1 0 )) = -t( cosθ-sinθ -sinθ) = cosθ t( -1 0 ) + sinθ t( 1 1 )
f(t( 1 1 )) = t( cosθ-sinθ -sinθ) + t( 2sinθ cosθ+sinθ ) = -sinθ t( -1 0 ) + cosθ t( 1 1 )

のようにです。

t( 1 0 ), t( 0 1 ) を底にとれば、明らかに表現行列が異なるので、底の取り方に依存しないとはいえません。
底の取り方に依存しないのはスカラー行列の場合だけだと思います。

要するに、底は決められない例です。
底の変換をすれば、表現行列のどれにでも変形できるので、その表現行列を決める底もひとつに定まらないということです。
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> No.5



ほんとにー?
語っちゃうぞー
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できない。



反例

2次元ベクトル空間の座標系を単純なデカルト座標とすると
原点を中心に回る回転を表す回転行列はデカルト座標の2本の基底の
とり方に依らない。
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うーん ... 質問が2つあります。



「ある座標系が与えられたn次元ベクトル空間V」とは何ですか?文学的な説明ではわかりませんのでよろしくお願いします。

x と y は V の元じゃないですよね?
V が一般のベクトル空間でも成り立つはずですが、そのとき y=Ax は無理がある。

ちゃんと答えてね。
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A と x がわかっているなら y = Ax なる y は計算で求まるから与えられる必要ないよね....



さておき, 「何をどうあがいてもダメな状況」は既に書いてるからね.
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あぁ, この文章だとそもそも「何が既知で何が未知なのか」が確定しないんだよ. たとえば


・f は既知なのか未知なのか
・A は既知なのか未知なのか
が書かれていないし, そのあとの
「Vの元x,yについて、

y=Ax

であるとき」
というのも
・f と A が未知なら x, y を 1組だけ持ってきても役に立たない
・f もしくは A が既知ならこの情報そのものが無意味
なので「ただの字数稼ぎ」でしかない. もちろん (x, y) の組が十分に与えられればそこから A を作り出すことは可能だけど, それは結局「A が既知として与えられる」ことにしかつながらんよね.

まあ f と A が既知でも「何をどう頑張ってもダメ」な状況は存在するわけだけど. 簡単には, f として
任意のベクトルを零ベクトルに変換する線形変換
を選べばすぐわかる.
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この回答へのお礼

>あぁ, この文章だとそもそも「何が既知で何が未知なのか」が確定しないんだよ.

求めたいものは表現行列Aの基底です。
つまりはVの座標系を確定したいということです。
それ以外は全て既知です。
f は既知
A は既知
xは既知
yは既知

>・f もしくは A が既知ならこの情報そのものが無意味

f,A,x,yはすべて既知のものとして値が与えられているが、それがどのような座標系の上の値なのかは提示されていないということです。

お礼日時:2016/05/20 16:05

例えば, V を実ベクトル空間 R^2 として, V から V への線型変換 f が,


V の任意の元 t(u, v) を t(2u - v, u + v) に移すとすれば,
標準基底に関する f の表現行列 A は、すぐに分かりますよね。
で、標準基底を採用した事実を、ここで忘れましょう、というのが今回の質問です。
いったん A が決まってしまえば, V の元 x, y について y = Ax が成り立つという情報は,
A がどのような基底に関する f の表現行列であるかを調べる上で、何の役にも立ちません。
だから, A と f だけを頼りに採用した基底を見つけるしかないけれど、標準基底にたどり着けますか。
例えば, S = {t(1, 1), t(-1, 0)} も V の基底ですが, S に関する f の表現行列を、実際に求めてみてください。
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