No.5ベストアンサー
- 回答日時:
sasa8787さんのおっしゃりたかったのは、「季節感」とのずれのことではないでしょうか。
古今和歌集巻第一 春哥上
ふるとしに春たちける日よめる 在原元方
年の内に春はきにけり ひととせをこぞとやいはん ことしとやいはん
旧暦では、最大30日程度の差が、暦と季節の運行との間にあったわけですが、暦の12月中に「立春」がやってきたことを詠んでいるのですが、あり得たことです。この歌は正岡子規によって「下手な歌詠みの代表」にされていますが、最近では『たとえば今年(2013年)は旧12月24日(太陽暦2月4日)が立春、6日後が元日(2月10日)で、まさに年内立春。』
http://e2jin.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post …
また、次のブログによれば、今日(2009/05/16)は、芭蕉が奥の細道に旅立った日とされています。
『新暦の5/22頃には二十四節気の「小満」がやって来ます。この小満は旧暦の四月中気と呼ばれるもので、この日を含む月は、旧暦では四月となります。
とすると旧暦の3/27は遅くとも小満の 3日前の日付となって、それより遅くなるということは無いはずですから、一番遅い旧暦の3/27は新暦の5/19頃となります。』
と、旧暦の3/27が新暦の5/22頃になってしまう理由が述べられています。
http://koyomi.vis.ne.jp/doc/mlwa/200905160.htm
No.6
- 回答日時:
明治初年までは太陰暦を利用していた、というのはご存知の通りでしょう。
で、江戸時代の人が「イチガツ」と呼んでいたか「ムツキ」と呼んでいたか、というと「イチガツ」だったはずです。
なぜなら太陰暦は季節とのずれが大きかったからです。
太陰暦は年354日で太陽暦とは11日ずれがあります。この11日のずれを大体3年ごとに閏月として差し込んで、その年(閏年)としています。
でこの閏月をどこに差し込むか、というのがちょっと問題で、実際には立春や春分・夏至などの確実に暦を修正できる天体の観測から、一番ずれが少なくなる月に差し込んでいました。ですから1月と2月の間に入れば閏1月、4月の後ろの入れば閏4月です。このとき閏睦月とか閏卯月とはいわないわけです。
したがって、日常的な暦としては「イチガツ」「シガツ」とよび、閏四月は「ウルウシガツ」と呼んでいたはずです。
太陰暦はたしかに太陽暦と比べれば暦と季節がずれやすいのですが、それでも一応3年ごとに修正されるので、大体1か月の振れ幅ぐらいで済んでいたといえます。
太陽暦の2月を卯月と呼びかえるのは、太陰暦から太陽暦に変えた時にそういうルールにしたからです。
そうしないと様々な約束事が大変になってしまいます。
たとえばうちの子は今年というか去年の11月に七五三をやったのですが、本来は来年にやるべきという意見もありました。なぜならうちの子は今年の2月で5歳だったからです。
七五三の約束は本来「数え年で七五三の子がお宮参り」なんですね。ですから4歳の11月で構わないと思うでしょう。ところが、数え年を厳密に旧暦で数えると、2月の旧暦正月(つまり節分)が切れ目になるので、うちの子は同じ学年の他の子よりも1歳歳が下に数えられることになるわけです。
だから厳密に「旧暦で数え年で七五三」というと2月・3月の子供はほかの子と一緒に七五三を受けられないことになってしまうんです。
こういう不合理はいくつもあって、お盆も新盆で行う地方と旧盆で行う地方があるし、正月も節分で祝っている地方もあります。
これをさらにちゃんとした旧暦でやり始めたら収拾がつかないでしょう。だから、そういうのは明治時代の太陽暦採用の時に「全部新暦で読み替える」と決めたのです。
No.4
- 回答日時:
日本書紀は正月、二月、三月のように表記していますね。
奈良時代の古文書も漢数字を使っています。
もちろん太陽暦ではありません。
早速のご回答有り難うございます。一度に4人の方からご回答頂いたので、大変失礼ながら、No.4の方のこの欄でまとめてお礼申し上げます。
当方の理解不足のためと思いますが、各ご回答ではわからないところが多いので再質問させてください。
旧暦の睦月、如月、弥生・・等の言い方は、その時期の季節感を根拠とした言い方だと思うのですが、そうするとたまたま今年だと2月4日が立春ですが陰暦で云えばそこから新年(1月)が始まることになり、季節感のない睦月という言い方は兎も角として、如月、弥生・・などは、2月、3月(陰暦)・・に当てはめると季節感がずれていくことになるように思うのです(No.2の方が「ずれ・・」がわからない・・と言われていますが)。従って昔の人はどのように使い分けていたのかと思ったわけです(No.1の方の言われるように本当に睦月=1月、如月=2月・・という感覚だったのでしょうか。またNo.2の方の言われるように普通は日付など意識していなかったのかも知れませんが。更にNo.1の方が言われる現代の短歌などについてですが、むしろ現代の太陽暦の方が睦月、如月・・の言い方の季節感と、実際の2月、3月・・の言い方とずれが少ないように思うのですが)。
またNo.3の方が「1月、2月、3月と呼び・・」と言われていますが、これは「いちがつ、にがつ、さんがつ・・」と発音したのでしょうか、それともこの表記を「むつき、きさらぎ、やよい・・」と読んだのでしょうか。
ごたごた書きましたが、当方の理解不足で申し訳ありません。更に教えて頂ければ幸甚です(太陽暦と陰暦の違いについては、インターネットなどでもよく目にしており、その点は理解している積もりなのですが、その上で、上記のような疑問を感じている次第です)。
No.3
- 回答日時:
「旧暦」(正しくは太陰太陽暦)は、1月、2月、3月と呼び、その異称が、睦月、如月、弥生でした。
これは、高校の理科Ⅰでも教えているはずです。明治5年(1872年)11月19日に、突然、「太陰太陽暦」から「太陽暦」への改暦に関する太政官達(だじょうかんたっし)が出されて、改暦が行われました。明治5年12月3日を新暦の明治6年1月1日にすることになりました。
書いてしまえば簡単なことですが、大変厄介なことがいろいろありましたが、そこは学者たちがよく研究していましたから、一応形の上では改暦はスーズに行きました。
月の異称については特に法律的な決まりはなかったので、両者の間にずれはなかったはずです。ただ、一年を30日の月6個と、29日の月6個とで、一年の合計日数が354日だった旧暦に対して、一年365日を通常と考える太陽暦との間には、11日の差がありますが、この差は「旧暦」の方に問題があり、当然昔の学者たちが自ら解決してきました。その方法は3年に一度「閏月」をもうけて、一年を13ヶ月にします。それで一挙に30日を調整してしまう方法でした。(その際、「閏3月」というような呼び名をそのまま「閏弥生」と呼んだのでしょうか)
それに比べると「太陽暦」は4年に1回「閏年」を作って調整すればよかったというので、この「太陽暦」の便利さに気がついたのでしょう。実は裏話があり、明治5年に官吏の給料が月給制に変わったので、一月分の給料を浮かせるために、12月3日を新年にしてしまったというのです。
わたしは、この話を「時と暦」(青木信仰著)で読みましたが、もっと細かな日にちの問題もありますので、ネット上の「太陰太陽暦」で調べてみてください。
No.2
- 回答日時:
『両者の間にはずれがあるわけですが』
ずれが有りますか?
その意味がよく分かりませんが・・・・
明治に太陽暦を採用するまで、
例えば江戸の人々が、太陽暦では今日は何日・・・なんて事は一切意識していません
暦に複数の種類があったとしても、それは貞享暦・宣明暦などという暦の基準が新しい古いという違い
或いは農事暦などといった、特定のジャンルにターゲットを絞ったものや
中央から伝えられた暦法が地方地方で独自に発展したようなもの
と言った違いです
基本的に太陰太陽暦であるのは、日本に暦法が伝えられてからずっと同じであり
それ以外の暦(太陽暦)が有ることを、認識出来ていたのは極々一部の人達でしょう
ですから、二月は如月であり、特別な言い換えなどはありません
と色々書いてみたが
そもそもの質問の趣旨が微妙なので、ピントがずれているかも知れん
No.1
- 回答日時:
陰暦(旧暦)を使用していた時代の日本では、そもそも太陽暦が併用されていなかったのですから、当時の人にとっては「一月(いちぐわつ)」=「睦月」です。
睦月、如月というのは雅語(和歌や古典作品で使う語彙)に相当するので、日常的には一月、二月、のほうを主に使っていたと思います。古文書(手紙など)の日付の表記を見ると、「如月○日」ではなく「二月○日」と書いているのがほとんどです。ちなみに、16世紀末に来日したポルトガル人宣教師が、手紙などに日付を書く場合、ヨーロッパの太陽暦と日本の陰暦を併用している例がたまに見受けられますが、太陽暦と陰暦をちゃんと換算していて、ある年の日本の「九月(くぐわつ)○日」=ヨーロッパの暦の「Novembro(11月)×日」と併記していたりします。
>現在の文学作品(短歌など)で、例えば2月(太陽暦)を即、「如月」と言い換えることがありますが、
どうなんでしょうね。太陽暦の2月は、時期によっては旧暦の二月(如月)に相当しないこともあるので、暦で言えば本島は一致しないことのほうが多いのですよね。
現代短歌で二月=如月、と読み替えるのは、「雅語」としてのお約束、といったところでしょうか。
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