No.2
- 回答日時:
A=
(a_11 a_12 …… a_1n)
(a_21 a_22 …… a_2n)
(…… …… ……)
(a_n1 a_n2 …… a_nn)
B=
(b_1)
(b_2)
(… )
(b_n)
に対し、
A~= (本当は~はAの上に書きます。)
(a_11 a_12 …… a_1n b_1)
(a_21 a_22 …… a_2n b_2)
(…… …… …… … )
(a_n1 a_n2 …… a_nn b_n)
を拡大係数行列といいます。A~に対して左基本変形および最後の列以外の列の交換を何回か行うことによりA~は
B~=
(1 0 … 0 b_{1,r+1} … b_{1,n} d_1)
(0 1 … 0 b_{2,r+1} … b_{2,n} d_2)
(… … … … … … … … … … … )
(0 0 … 1 b_{r,r+1} … b_{r,n} d_r)
(0 0 … 0 0 … … … … … 0 d_r+1)
(… … … … … … … … … … … )
(0 0 … 0 0 … … … … … 0 d_n)
に変形する事が出来ます。この時、左上から右下に向かって連続して並んでる1の個数は行列Aの階数rです。
さて、方程式Ax = Bですが、この方程式はB~において
d_r = d_r+1 = … = d_n = 0
の時に限って解を持ちます。その時の一般解は α_r+1, α_r+2, … ,α_n を任意定数として
x_1 = d_1 - b_{1,r+1}*α_r+1 - … - b_{1,n}*α_n
x_2 = d_2 - b_{2,r+1}*α_r+1 - … - b_{2,n}*α_n
…
x_r = d_r - b_{r,r+1}*α_r+1 - … - b_{r,n}*α_n
x_r+1 = α_r+1
x_r+2 = α_r+2
…
x_n = α_n
として表されます。よって解が一意に決まる条件は r = n である事です。
r = n とはAが正則である事であり、即ち det A = 0 である事が必要十分条件です。
全部証明しているとかなり長くなっちゃうので結論だけ書きました。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
●determinant が定義できるということはAは正方行列。
つまり未知の変数の数と式の数が丁度同じだけあるということですね。●たとえば3つの変数を含み3つの式からなる連立一次方程式を考えましょう。それぞれの式は(x,y,z)の三次元空間における平面を表す。つまり第一の式に対応する平面というのは、その平面上の点がどれでも第一の式を満たす(解である)、そういう点の集合です。
もしdeterminantが0でないならば、第一・第二の式の平面同士が交差する直線ができて、その直線と、第三の式の平面とが交差する点(x,y,z)。それが唯一の解になるわけです。
●で、determinantが0であるということは、Aは線形従属であることを表します。つまり、少なくとも1つの式は他の式の組み合わせで表せるということです。
たとえば x,y,zが実数であって
2 x + 3 y + 4 z = 15
3 x + 4 y + 5 z = 20
7 x + 10 y + 13 z = a
であれば、第三の式の左辺の係数は、('第一の式の2倍+第二の式)という線形従属関係にある。
すると2つの場合が考えられます。
(1) もしa = 35 (=10×2 + 15)であれば、第三の式は何も新しい情報を付け加えていない。第一の式と第二の式から必然的に分かることしか述べていない。だからこの式は無視して良い。そうすると、第一の式と第二の式を共に満たすような解(x,y,z)は無限個あって、どれでもよい。
この場合、これら3本の式に対応する3枚の平面は同じ1本の直線で交差しています。従ってこの直線上のどの点であっても解になるわけです。こういうのを不定という。
(2) もしa≠35であれば、第三の式は、第一・第二の式と矛盾した事を述べている。従って、これら三本の式を同時に満たすような(x,y,z)は存在しません。
3枚の平面は2枚ずつ組にして考えれば1本の直線で交わっている。つまり都合3本の直線がある。しかし、これらの3本の直線は平行であって、交差しない。だから、3つの平面が同時に交わるような点はありません。こういうのを不能という。
いずれにせよ、一通りの解(x,y,z)を得ることはできません。(1)の場合には解がないのでは無く、幾らでもある。(2)の場合には解がない。
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