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台風が過ぎた後、海岸沿いの植物は枯れてしまっています。
程度の差はありますが、多くの種の植物に影響があるようです。
少し内陸に入ると傷んではいても、枯れるまでには至っていないようです。
これは風の影響ではなく、海水の影響が大きいことをあらわしているのだ思います。
そこで質問ですが、海水を浴びた植物が枯死する仕組みはどうなっているのでしょうか?
教えてください。お願いします。

A 回答 (2件)

簡単ですよ。



その原因となる理由は『浸透圧』によってです。
海水が畑で栽培されている植物にかかった場合には、
以下の現象が起こってしまいます。

濃度の異なる二つの溶液(植物体液と海水)が、
境界面に設けられた多孔性の膜(根の細胞膜)を隔てて接するとき、
濃度の低い側の溶媒(植物体液)が、
膜を通じて濃度の高い側(海水)に移動し拡散する現象。が!
『浸透・浸透圧』です。

『海水』にはご存知のように『塩』が含まれています。
その『海水:塩水』が植物の根に触れると、
塩分の濃い海水のほうに植物体の水が移動することになります。

それは、『植物から生命維持に必要な水分を抜き取る』と同時に、
『根の細胞膜を破壊』しますから、
その後、生命維持に必用な『水分を補給できなくなる』わけですから
植物は『枯死』するわけです。

同じ理由で
畑の植物を育てる際に撒く『科学肥料』は『塩類』です。
そこで『化学肥料』を少しでも規定以上に撒くと、
根の細胞膜を破壊:炎症を起こすため直ぐ枯れるのです

またこの原理を応用して『干物作り』の際魚体から
余分な水分を取り去るために塩水に浸し、
身を締めたうえで乾燥させるのです。

この『浸透・浸透圧』現象は人類の生活に非常に多用されています。

ご理解いただけましたでしょうか?
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この回答へのお礼

詳しい説明ありがとうございます。
よくわかりました。
見ていると、必ずしも根が傷んでいるわけではないようです。
海水のかかった部分が枯れる症状があるんです。
きっと原理は同じでしょう。
海水のかかった部分で、水分が奪われた結果、枯死に至るのでしょうね。
勉強になりました。

お礼日時:2004/09/13 22:32

できるだけシンプルにお答えいたします。


「植物の根が水を吸う力」より「海水が根から水を吸う力」の方がが大きいため、根は水を吸うことが出来ず、その結果植物は枯れてしまうという事です。
その理由はtibikotanさんがご説明の通り、塩分を含んでいる海水の方が根の中の水分より浸透圧(濃度の濃い方へ薄い方から水分を吸い取る力)が強いためです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
安心しました。
この台風で海水を浴びた地区を見たのですが、堤防沿いはかなりの海水を浴びていますので、根も含めたところで枯れていますね。
少し離れたところになると、霧状の海水を浴びたのだろうと思われるところの水稲では植物体の上部ほど傷んでいるんですね。
霧状の海水が風で流れてくるので、植物体の下部はとなりの植物体に守られて海水の霧を直接浴びていないのでしょう。
と、いうわけで根に関わらず、葉に海水がかかった場合もそこから水分は奪われているようです。
あたりまえの話ですかね。そういう風な感じを受けたところでした。
ありがとうございました。

お礼日時:2004/09/13 22:48

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