ギリギリ行けるお一人様のライン

雑音指数について次の2つの命題(1)と(2)が正しいか間違いか、ご存知の方がおられましたら教えてください。
(1)雑音指数の値は、入力信号の雑音電力の大きさによって変わる。
(2)雑音指数には二つの定義(種類)がある。①動作雑音指数(仮称:以下Feと記載)と②定格雑音指数(仮称:以下Foと記載)
①FeはFe=(入力S/N)/(出力S/N)で定義された値(値を決める時の入力信号の条件(レベル・S/N等)はない)
②FoはFo=(Na+kTBG)/kTBG で定義された値(IEEEで測定条件が規定されている)で、増幅器等の性能を表示する指標として利用されているもの
2つの命題のうち、(2)が正しい(専門家からみて常識)なら(1)はおのずから解決しますが、雑音指数の2面性について書かれた資料を見たことがありません。
【この疑問に至った経緯】
Foは、周囲温度290Kで増幅器の入力を終端したときの内部発生雑音Naの大きさを表す数値です。Fo=(Na/kTBG)+1 であり、その値は内部発生雑音の入力換算値Niと入力熱雑音kTBの比で決まります。
内部発生雑音は入力信号の条件(レベル、S/N等)によって大きく変わるものではなく、ほぼ一定であるという内容を読んだことがあります。(だから雑音指数が回路設計で重宝されるということだそうです)
内部発生雑音が一定と仮定すると、入力信号の雑音レベルが大きくなるとS/Nの劣化率(即ち雑音指数)は、雑音入力=0(即ち入力雑音は熱雑音kTBのみ)の時の劣化率より当然小さくなります。
【例】
以下の例は全て真数表記で、S/N、Fo、Fe、Gの単位[倍]は省略しています。
利得G=100、帯域幅B=1[MHz]=10^6[Hz]、定格雑音指数Fo=2の増幅器に2種類の入力信号を加えたときを考えます。この増幅器の性能としての内部発生雑音は、Na=kTBG(Fo‐1)=kTBG=4×10^(‐13)[mW]と見込まれます。
入力信号1:信号Si1=100[mW]、Si/Ni=1000(雑音入力はNi=0.1[mW])
入力信号2:信号Si2=100[mW]、Si/Ni=100(雑音入力はNi=1.0[mW])
どちらの場合も雑音指数がFo=2で動作した場合
信号1の出力:So1=10000[mW]、So/No=1000/2=500(雑音出力は No=20 [mW])
信号2の出力:So2=10000[mW]、So/No=100/2=50(雑音出力は、No=200[mW])
この場合の増幅器の内部発生雑音(出力端子換算)Naを計算すると、
Na1=No-(Ni×G)=10[mW] 、Na2=No-(Ni*G)=100[mW]となります。
信号1と2で10倍異なりますので、内部発生雑音はほぼ一定であるとう条件と大きく食い違います。
また、Fo=2から計算した内部発生雑音は4×10^(‐13)[mW]であり10桁以上も異なります。
ということで、雑音指数は性能を表す指標としての雑音指数Foと、入力と出力のS/Nの比を表す雑音指数Feがあるのではないかと思った次第です。
以上、長文になりましたがよろしくお願いします。

質問者からの補足コメント

  • >内部発生雑音の入力換算値Niと入力熱雑音kTBの比で決まります.
    ここでいう入力熱雑音kTBとは、入力端子を終端したときに終端抵抗で発生する熱雑音で、雑音指数測定時の増幅器の入力となり、常温290Kを想定しています。雑音指数の定義式 Fo=(Na+kTBG)/kTBG のkTBのことです。

      補足日時:2017/11/23 16:15

A 回答 (5件)

こんばんは


またしても失礼します。

貴兄の疑問点は雑音指数の値は、入力信号の雑音電力の大きさによって変わるかどうかということですね。
net内をさがしていたら
『 Agilent Technologies RFおよびマイクロ波の雑音指数測定の基礎
   アプリケーション・ノート 57-1 』 にありました。
これは以前に貴兄が見つけておられた文書です。
その8ページの左側中央付近です。
『 劣化度を決定する入力雑音レベルは、290Kの信号源温度によって決まる雑音レベルです 』
さらにその5行ほど後には、『 雑音指数は、入力信号源温度が290Kである場合、全出力雑音パワーと全出力雑音パワーの中で入力端の雑音に起因する部分との比である 』とあって、この温度での雑音を使って測った値とされています。
これはDUTの出す Na が290Kの時の量というだけでなく測定に使う雑音レベル(つまり Ni )も290Kのときの値ということですね。つまり雑音指数を測るときのNiは規定された大きさのものを使うということりなります。

小生、そこまで考えてなかったです。今回は良い勉強になりました。
ありがとうございました。
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この回答へのお礼

お返事ありがとうございました。期待していたような回答がほとんどなかったので、しばらく見るのをさぼっていました。
同じ資料に明記されていたのですね。もう少しじっくり読めばよかったです。「その3」を投稿後私もネットや書店の立ち読みで色々調べましたが、普通の書物はほとんど「入力S/Nと出力S/Nの比を雑音指数という」にとどまっており、その条件には全く触れていません。大学課程基礎コース「電気・電子計測」(大浦宣徳著)という本に、前記の定義とNi=kTBで定義される雑音指数の説明がありましたが、両者の関係については私の疑問に答えてくれるような内容は記述されていませんでした。
やはり、SN=30dBの信号をNF=3dBの増幅器に入力した時の出力信号のS/Nは27dBではないということでしょうね。
長い間お付き合いありがとうございました。ベストアンサーにさせていただいて、この質問を解決済とします。

お礼日時:2017/12/05 20:35

それが、AMPのRinで分圧されますよね。


つまり、Rによるノイズ電圧√(kTRB)は
RとRinで分圧されG倍されます。
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なるほどわかりました、



P=kTBR/R=kTB

ですね!
失礼!
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ーーーー


>内部発生雑音の入力換算値Niと入力熱雑音kTBの比で決まります.
ここでいう入力熱雑音kTBとは、入力端子を終端したときに終端抵抗で発生する熱雑音で、
雑音指数測定時の増幅器の入力となり、常温290Kを想定しています。
雑音指数の定義式 Fo=(Na+kTBG)/kTBG のkTBのことです。

ーー>
であれば、終端抵抗をRとすれば、
kTBR
では?
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>内部発生雑音の入力換算値Niと入力熱雑音kTB


ーー>
入力熱雑音kTBとはなんですか?
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