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なぜ そうろう と読むのですか?
解説つきだと有難いです。

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A 回答 (2件)

「旺文社古語辞典」によれば、四段活用「守る」の未然形に「上代の反復・継続を表す助動詞「ふ」がついて「もらふ」となったものに、「さ」という接頭語がついた「さもらふ」の転と書かれています。

これが「さぶらふ」以外にも形を変えて「そうろう」(近世以後)ができたり、「さむらふ」変化したものを名詞化した「さむらひ」(侍)などがあります。「候(そうろう)文体」という書簡体は古文書などに古くから使われていました。
旧仮名遣い(さふらふ)などが現代仮名遣いで「そうろう」に変わりました。

[日本国語大辞典]より
さぶら・う[さぶらふ] 【候・侍】 〔自ハ四〕(例文は多くを省略)

(上代の「さもらう(候)」が変化して、主として中古から中世にかけて用いられた語)

〔一〕伺候する相手や、存在する場所(その場所の主)を敬って用いる謙譲語。
(1)貴人や敬うべき人のおそばに控える。おつき申している。また、宮中など、敬うべき場所にいる。伺候する。
*日本書紀〔720〕景行五一年正月(北野本訓)「門下(みかきのもと)に侍(サフラヒ)、非常(おもいのほか)に備ふ」
*観智院本類聚名義抄〔1241〕「侍 ハムヘリ サブラフ ツカウマツル」

(2)(結果的に、貴人のおそばにいることになるところから)貴人のおそばにあがる。参上しておそばにつき従う。
*枕草子〔10C終〕八・大進生昌が家に「『さぶらはんはいかに、いかに』と、あまたたびいふ声にぞおどろきて見れば」

(3)品物などが、貴人や敬うべき人のもとにある。お手もとにおありである。
*枕草子〔10C終〕九三・無名といふ琵琶の御琴を「上の御前(おまへ)に『いなかへじ』といふ御笛のさぶらふなり。御前(ごぜん)にさぶらふものは、御琴も御笛も、みなめづらしき名つきてぞある」

〔二〕対話や消息文で、聞き手を敬って用いる丁寧語。存在する場所がどこであれ、単に「ある」「いる」の意を丁重にいう。話し手側の「ある」「いる」については、へりくだる気持も含まれる。あります。ございます。
*枕草子〔10C終〕三一四・僧都の御乳母のままなど「侍る所の焼け侍りにければ、がうなのやうに、人の家に尻をさし入れてのみさぶらふ」

〔三〕〔二〕の性質の敬語を補助動詞として用いる。
(1)補助動詞として用いる「ある」を、聞き手に対し丁重に表現する。…(で)ございます。
*源氏物語〔1001〜14頃〕浮舟「おはしまさん事は、いと荒き山ごえになん侍れど、殊に程遠くはさぶらはずなん」

(2)他の動詞に付いて、その動作を、聞き手に対し丁重に表現する。…ます。
*枕草子〔10C終〕三一四・僧都の御乳母のままなど「からい目を見さぶらひて。誰にかはうれへ申し侍らん」

[語誌]
(1)〔二〕〔三〕の用法は、中古にはまだその勢力が弱く、この用法には通常「はべり(侍)」が用いられていた。「さぶらう」がこれに交替しはじめるのは中古後期(院政期)ごろからで、敬意も「はべり」より高くなっていく。中世にはいると「はべり」は口語から消え、「さぶらう」あるいはこれの変化した「そうろう」が専用されるようになる。
(2)「さぶらう」が「そうろう」に変化したのは、中古末から中世前期にかけてと思われる。ただし「平家物語」には、男性用語が「そうろう」、女性用語が「さぶらう」という使い分けがあったとされ、中世になっても女性は「さぶらう」を用いていたと考えられる。「ロドリゲス日本大文典」にも「書き言葉で女子にのみ使われる」とある。
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歴史的仮名遣いや旧仮名遣いと呼ばれているもので、太平洋戦争後辺りまで使われていました。


↓Wikiのリンクですが参考になるといいと思います。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%B4%E5%8F%B2 …

字が本来持っている読みと実際の発音とが遊離してしまっていた時期なので、今は現代仮名遣いとの読み直しが必要になってきました。
海上自衛隊の潜水艦で”そうりゅう”という艦があるのですが、先代は旧日本海軍の航空母艦で”蒼龍(そうりゅう)”という艦がありました。
艦名の読みは同じなのですが、旧海軍の伝統で艦尾に平仮名で艦名を書いていて、その表記は”さうりゃう”でした(忠実に表記すると”うゃりうさ”と逆から表記)。

日本語のかなの発音も”は””や””わ”行で変化があって、は行は昔と少し違ってきたとか、や行わ行は使われなくなったものがありますね。
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