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1970年代に起こった過剰流動性の要因としてニクソン・ショックがどのように関わるのかいまいち理解できません。当時の田中角栄内閣が打ち出した「日本列島改造論」や石油危機の影響でインフレ状態にあったのは分かるのですが・・。よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

ニクソン・ショックというのは、アメリカ合衆国政府が金本位制をやめる、と発表したことに由来します。



当時の各国通貨は「金本位制」と言って「政府が所有する金の量まで通貨を発行できる」というものでした。簡単にいえば、自分の銀行口座に1億円あるから、1億円までの小切手を切って、その小切手が自分の手を離れて第三者が売買に浸かったようなものです。

第三者同士がその小切手を受け取るときに「おい、phjの小切手は信用できるのか?」と聞かれて「phjの銀行には一億あるから大丈夫だよ」という信頼関係がなりたつ、ということでもあります。

金本位制をやめた、ということはこの「金による裏付けが無くなった」ということです。あるのは「絶対につぶれないから」というアメリカ政府の信用だけです。

当時のアメリカ政府や経済はものすごく大きなものがあり、またソ連との冷戦で「他国がアメリカに頼らざるを得なかった」と言う構図もあって「アメリカ倒れりゃみんな倒れる」状態だったので、信用としては逆に「アメリカが倒れないようにみんなで支える」という状態になっており、アメリカが発酵するドルが「金の裏打ちはないけどいいかな?」と言われれば「いいよ、アメリカ君をみんな信頼しているから!」と言うしかない状態だったわけです。

当時軍事競争(特にベトナム戦争)や日本の台頭・ヨーロッパの復興による貿易赤字に苦しんだアメリカのドルでの支払いは不換紙幣(金の裏打ちのない紙幣)になったわけですが、日本やヨーロッパなどの他国はそれを受け入れざるをえず、逆を言えばアメリカは借金を返すためにどんどんドルを刷って決済に充てたので、それが過剰流動性(信用度が裏付けされていない通貨が大量に出回ること)になったのです。
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