A 回答 (4件)
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No.4
- 回答日時:
日本では明治政府が西洋的な爵位を作って公・侯・伯・子・男の順番にしました。
ヨーロッパは王侯貴族が通婚してファミリーになっているので、公爵=デューク・侯爵=マーカス・伯爵=カウント・子爵=ビスカウント・男爵=バロンで大体通用するようになっています(読みは英語読み)皇帝について
ここからの説明はヨーロッパの階級についての説明も含みますが、ちょっと長くなります。
ヨーロッパというのは紀元前から4世紀ぐらいまでローマ帝国があった地域で、ローマは民主的な制度がありつつ元老院などに所属できる貴族階級もいました。デュークやカウントは元々ローマ時代の地方行政官の名称でそれがローマ崩壊後に「その土地を納める貴族の階級」になっていったのです。日本でも鎌倉時代に守護・地頭などの役職名があって、それが戦国時代に崩壊しつつも実力者のレベルを表す言葉になったような変化がありました。
そのローマで「皇帝=エンペラー」という役職ができるのですが、先に書いたようにローマは民主制で王国ではなかったので、エンペラーは王様ではなかったのです。
ローマはそもそも国の最高の役職として行政職の執政官・軍事の軍事指揮官そして国家祭祀の最高神祇官が民主的な手続きで選ばれる国だったのです。(ローマはキリスト教以前は多神教だったので、各宗教の祭祀はおらず国として祭祀を行っていた)
しかし、ローマが広大な版図を得るにしたがって、民主的な合議制では問題解決に時間がかかりすぎるようになったため、執政官=コンスル・軍事指揮官=エンペラー・最高神祇官=ポンティフェクス・マクシムスを一人の人が「一生涯」できるようにして、さらに護民官=トゥリブヌス・プレビスの特権である不逮捕特権や拒否権なども得て「民主的な仕組みを使いつつ強力な独裁者」になったのがエンペラーと呼ばれる地位でした。
この地位はエンペラーの他に、設計者であるユリウス・カエサルの名から「カエサル」とも呼ばれましたし、最初のエンペラーになったオクタヴィアヌスに送られたアウグストゥス=尊厳者という名称から「アウグストス」と名乗ることもありました。
ちなみに中国の「皇帝」は秦の始皇帝が初めて付けたものですが、それまで中国には殷や商などの王国があり、なぜ始皇帝は王ではなく「皇帝」なのかというと、それまで儒者が行っていた宮中祭祀を自分で行うように改めたからです。
エンペラーも最高神祇官であり祭祀を自分で行う権限を有していたため、民主的な制度とは言えない中国の皇帝も「国家支配権・軍事指揮権・祭祀権」を有していたためヨーロッパではエンペラー=皇帝となったのです。
そして現在日本の天皇だけ「エンペラー」と呼ばれるのは、天皇=皇帝=エンペラーというだけでなく、実際に天皇が宮中祭祀を行う祭祀権保持者であるからなのです。
世界の中で祭祀権を保持している王様は日本の天皇しかなく、他は各国の宗教教会が祭祀を行うので国家支配者は「王」なのです。
さて、ローマは西暦395年に東西に分離します。これにより西ローマの首都はローマですが、東ローマの首都はコンスタンツノーポリに写ります。
ヨーロッパに強く関係しているのは西ローマのほうで、含まれる地域は今のドイツ・フランス・イタリア・スペインやイギリスの一部・スイス・オーストリアなどの小国でした。
そして西ローマは480年に事実上の消滅を迎えます。
西ローマが消滅したというのは、皇帝に即位する人が誰も居なくなった、ということであり、当然ながらその地域にはそれぞれの行政官が居て、各地の地方政府はのこっていたわけですが、それを統一する皇帝が居なくなってしまったのです。
ではどうするか?
各地の行政官であった人々が「自分たちの地域を支配し、独自の運営」を始めたわけです。だから元々ローマの行政官名だったデュークなどが支配階級の名称に変化していったのです。
しかし統制を取っていた皇帝がいないのですから、各地は戦乱になります。これを鎮めて支配したのがメロヴィング朝でこれがフランスとドイツ、その周辺国の王国の基礎になっていくのです。
そしてフランク王国は「王国」と名がついているように、王が出現し始めるきっかけになります。当時はまだ東ローマに皇帝が残っていて、フランク王国の血筋からは皇帝に嫁ぐものが居たりしたこと、基本的にフランク族はカソリックで祭祀をカソリックに任せていたことから「エンペラー」ではなくキングと名乗り始めたことなどが上げられます。
そしてフランク王国は9世紀の末になると、何度かの分裂合併をくりかえし、結局4つの王国に分離することになるのです。
これにより王家が事実上4つに分裂して各王家をはぐくむことになり、またデュークなどの行政官から地方君主になった人々もこういう王国に使えたり、独立を勝ち取ったりして生き残ることになっていきます。
ここから先、20世紀まで続くヨーロッパ王侯貴族の発展は「民主国家であったローマが分裂し、その地域の実力者が王になったり公爵のような形で残ったりしたこと」に由来するのです。
また8世紀のフランク王国はこの当時「西ローマの再興」を支配の名目にしていて、西ローマ皇帝を名のる「カール大帝」が指導者でした。彼はカエサルを名乗り、これをドイツ語読みすると「カイザー」であり、ロシア語だと「ツァーリ」であり、第一大戦前のドイツ皇帝まで細々とですが皇帝の名前はつながっていきますし、ロシア皇帝と名乗ったのもその影響があるわけです。
カール大帝はカソリックの本山である教皇庁とも話を付け、カール大帝の意思を教皇庁も尊重するようになります。このためカソリックでありながらカール大帝はエンペラーを名乗ることになり、後々ドイツ皇帝まで「西ローマ帝国の命脈」として残っていくのです。
これらの時代によーロッパは激動したため、各地の独立を守りたい指導者たちは強い王に爵位を認めてもらって、自分たちの土地を保持するようになっていきます。
この後、カノッサの屈辱を得て法王権は法王庁が持つようになり、各地の指導者は王などになっていくわけですが、ドイツは19世紀末期まで「西ローマ皇帝の末裔」を自任していたのは、そういう歴史的な経緯があるからです。
No.3
- 回答日時:
偉い順やどんな役割があるのかを教えてもらえませんか?
↑
国によって違いがありますが、ヨーロッパでは
公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵の順番に
なります。
公爵が一番偉い。
コウコウハクシダン、と覚えます。
役割は、治める領地の格の違いがあるだけ
というのが一般です。
国によって王様を「皇帝」など様々な呼び方をしてますが
どんな基準で呼び方が変わるのかも知りたいです。
↑
これは複雑ですが、簡単に言えば、沢山の
王様の上に君臨するのが皇帝、という
ことになります。
現在の英国では、皇帝というのは、日本の天皇だけ
を指します。
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