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「申し出る」の意味を調べると、【相手に意見や希望を言うこと】とありますが、実際の日常会話では「申し出て下さい」との使い方は頻繁に聞きますが、これって、相手から自分に名乗り出てもらうときに使う言葉なのでしょうか?

語釈を読む限り、ベクトルは自分から相手にという意味に思えるのですが、この解釈が間違っていなければ、「希望日を申し出ても宜しいでしょうか?」という使い方は敬語として正しい表現でしょうか?

A 回答 (5件)

「申す」は本来謙譲語です。


自分の行為について謙譲語として「申し出る」と言うのは間違っていません。
相手の行為について尊敬語として「申し出てください」と言うのは間違いだという意見が昔からあります。しかし、この用法も現在は謙譲語としての意味はなくなっているので問題ないとされています。

以下、ご参考まで。

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文化審議会答申『敬語の指針』(平成19年2月2日)(国語分科会敬語小委員会)

3 謙譲語Ⅱ(丁重語)に関する問題

【14】 「御持参ください」,「お申し出ください」,「お申し込みください」などといった言い方には,「参る」や「申す」など,本来自分に使う敬語が入っているのでいつも気になっている。これらは,適切な使い方なのだろうか。

【解説1】「参る」や「申す」は,謙譲語Ⅱに当たる敬語である。しかし,「御持参ください」,「お申し出ください」,「お申し込みください」などといった表現の中に含まれる「参る」や「申す」は,謙譲語Ⅱとしての働きは持っていないと言ってよい。したがって,これらの表現を「相手側」の行為に用いるのは問題ない。

【解説2】「御持参ください」「お申し出ください」という表現が気になる場合には,「お持ちください」「おっしゃってください」などと言い換えれば良い。「お申し込みください」は,状況によっては「御応募ください」などに代えることができる。

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文化庁編「ことば」シリーズ3
『言葉に関する問答集 第1集』(昭和50年5月1日)

[問39]「申す」は謙譲語と言われているが、よく「申される」という言い方を耳にする。これは正しいか。
また、「申し出てください」「お申し込みください」は、尊敬語として一般に使われているが、これはどう考えればいいのか。

[答]<前半の「申される」に関する回答は割愛>
 次に、「申す」と「申し出る」「申し込む」などの複合動詞との関係であるが、「申す」が謙譲語であっても、「申し出る」「申し込む」などには、今日、謙譲の意味は全くない。「申し出る」などは、もとお上に対して申し出ることを意味したのだろうが、今ではそういう上下関係のかげが薄れてしまって、敬語性は全く消滅している。したがって、「申し出る」「申し込む」を尊敬表現にしたければ、「申し出られる」「申し出てください」「お申し込みください」「お申し込みになる」のように、ほかの動詞と同様に「……れる」「……してください」「お……ください」「お……になる」という形にすればいい。そのほか、「申し送る」「申し合わせる」「申し入れる」などの複合動詞についても全く同様である。やや特殊なものに「お申し越し」「お申し聞け」などがあるが、この場合の「申す」は全く「言う」だけの意味であって、常に「お」という接頭語を付けた形での尊敬表現に使われる。
 したがって、「申し出てください」「お申し込みください」は、もちろん正しい表現と考えていいわけである。

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この回答へのお礼

ご丁寧にありがとうございます!
とても分かりやすく勉強になりました!

お礼日時:2018/04/29 11:39

相手の動作に「謙譲語」を使って「申し出てください」は確かに変です。

ちょっとだけ気を利かせて「お申し出ください」。尊敬・謙譲をない交ぜにした言い方です。

>語釈を読む限り、ベクトルは自分から相手にという意味に思えるのですが、この解釈が間違っていなければ、「希望日を申し出ても宜しいでしょうか?」という使い方は敬語として正しい表現でしょうか?

 まったく、正しいのです。本来の使い方です。「申し出る」が謙譲語であるのは、言うまでもなく「申す」が入っているからですが、ひとに向かって「○○さんが申されましたように」というような誤りもあります。
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この回答へのお礼

ご丁寧にありがとうございます!

お礼日時:2018/04/29 11:38

「申告」「上申」「申請」などもそうですが、お役所言葉が元ですね。

本来は謙譲語で、これは自らの行動を低く表現することによって相手への敬意を表すのですから、相手に使うべきではないのですが、お役所の場合、相手の動作に謙譲語を用いて自らの権威を高めた訳です。
 ただ、人間関係・社会関係は時代とともに変遷します。大ざっぱですが、公家から武士、士農工商の身分制度から四民平等・民主主義などが例ですが、それに伴って敬語表現にも変遷や混乱が見られます。敬語の代表「給ふ」などは尊敬もあれば謙譲もありますし、「貴殿」は尊敬ですが「貴様」は相手を罵倒する時にさえ使うようになりました。
 「申し出る」も、この混乱の例ですが、この語は役所のみならず社会全般に浸透し広汎に使われていますので、その実際の用法から辞書によっては単に丁寧語であると説明されています。言わば「申し出てください」は「言ってください」と同じ意味だと説明される訳ですが、敬語に敏感であればスッキリしない感じは残ります。恐れ多くもお上に対して出るべきで無い者が進み出て物を言うといった状況が思い浮かぶからです。
 「希望日を申し出ても宜しいでしょうか?」は正統なお役所的謙譲語としては正しい敬語表現ですが、今日では余りに仰々しく聞こえますので、例えば「申し上げても」と変更した方が無難と思われます。
 今日の敬語は歴史を引きずる一方で、台頭する新しい社会関係の中で変化の渦中にありますので、「正しい敬語」の位置もそれほど明確とは言えません。最終的には社会が選ぶことですが、どう変わるか興味の尽きないところではあります。
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「申し出て下さい」は、相手(申し出る人)に行動を促す言葉で、


相手の行動に対する敬語になります。
「希望日を申し出ても宜しいでしょうか?」は、自分の行動に敬語を使うので、
不適当です。
この場合は、「希望を述べても…」が適当です。
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おっしゃる通りです

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