プロが教えるわが家の防犯対策術!

下記は、ネットで見つかった文です。なんか読みやすくて分かりやすい。では、それは、参考になれる?
ジョン・スミスへの手紙
サイバー・ラボ・ノート (3380)

 「は」と「が」の違い
 -述語を強調する「は」、主語を強調する「が」-

 「空は青い」と「空が青い」の違いがわかるだろうか。また、その違いを言葉で説明できるだろうか。

 何となくわかっても、言語化できる人は、案外、少ないのではないだろうか。

 結論から言えば、「空は青い」と「空が青い」では、強調している箇所が違う。「空は青い」の方は「青い」、「空が青い」の方は「空」を、それぞれ強調している。

 「は」と「が」の違いは、述語を強調するのが「は」、主語を強調するのが「が」だ。

 例えば、「彼は犯人です」と「彼が犯人です」を比較すれば、理解できるだろう。

 「象は鼻が長い」という応用問題についても、触れておこう。

 まず、主語は「象」、述語は「鼻が長い」に分けられる。「は」なので、述語が強調されている。

 更に述語部分の「鼻が長い」も、入れ子構造で「主語+述語」になっており、分解すると、「が」なので、「鼻」が強調されている。

 この文の強調順位は、「鼻」「長い」「象」の順となる。

 山田詠美の作品に『ぼくは勉強ができない』という小説があるが、同様にこのタイトルも、強調順位は「勉強」「できない」「ぼく」の順になっている。

 ところで、日本人は、"This is a pen."を条件反射で「これはペンです」と訳している。だが、僕は「これがペンです」の方が適訳のことも多いと思う。

 強調すべきが、手に持つなりした「これ」なら、当然、「これがペンです」となるべきだ。

 手品をやる際、後ろの方の人に説明するなら、「これはペンです」。どう見ても、消しゴムにしか見えない物体が実はペンなら、「これがペンです」だろう。

 また、「彼が犯人です」を「は」を使って書くと、「犯人は彼です」となる。

 話の聴き手は、「既知の情報→新情報」という言葉の流れの方が、「新情報→既知の情報」という言葉の流れより、自然と頭に入りやすい。耳で聞くなら、従って、「彼が犯人です」より「犯人は彼です」の方が、理解しやすい。

 「彼が犯人です」と「犯人は彼です」は同じ意味だが、新情報を先に出すか、後に出すかによって、若干、ニュアンスは違っている。

 要するに、「は」と「が」の軸、「既知の情報」と「新情報」の軸の組み合わせで、同じ意味でも、表現に「味付け」をすることができるわけだ。

 「は」と「が」の使い分けは、日本語文法の根幹部分だ。「主語を強調するか、述語を強調するかで使い分ける」という話は、小学校の国語で教えるべきレベルだろう。

 しかし、僕自身は、学校で教わった覚えはない。大人であっても、明確に言葉で説明できる人は、おそらく少ないだろう。

 「主語を強調するか、述語を強調するかで使い分ける」という話は、あくまで僕自身のノウハウを言語化したものだ。

 日本の学校教育の現場では、「は」と「が」の使い分けという、日本語にとって、最も大事な話が抜け落ちているのではないか。

 山田宏哉記

A 回答 (2件)

1.


>-述語を強調する「は」、主語を強調する「が」-

この箇所は正しい。
a.「は」は主題提示の係助詞です。
「彼は犯人です」は「彼について言うなら・・・」という意図の文。
「は」以降の述部の内容を伝えるのが主要な意図なので、『述語を強調する「は」』という見解は正しい。
b.「が」は主格の特定、及び希望・好悪・能力などの対象を特定する格助詞です。
「彼が犯人です」は「犯人です」の主格を特定しようとする意図の文。
主格が「彼」であると特定することが主要な意図になるので、『主語を強調する「が」』という表現は正しい。

2.
> 強調すべきが、手に持つなりした「これ」なら、当然、「これがペンです」となるべきだ。
 手品をやる際、後ろの方の人に説明するなら、「これはペンです」。

この箇所は正しい。

3.
>どう見ても、消しゴムにしか見えない物体が実はペンなら、「これがペンです」だろう。

この箇所は誤り。
a.『どう見ても、消しゴムにしか見えない物体が実はペン』だとしても、その物体について説明したい場合には「これは(消しゴムにしか見えませんが実は)ペンです」と表現する。
b.『どう見ても、消しゴムにしか見えない物体』が複数個示されていて、その中のひとつだけがペンの場合は「これがペンです」と特定して表現する。

4.
> 話の聴き手は、「既知の情報→新情報」という言葉の流れの方が、「新情報→既知の情報」という言葉の流れより、自然と頭に入りやすい。耳で聞くなら、従って、「彼が犯人です」より「犯人は彼です」の方が、理解しやすい。
 「彼が犯人です」と「犯人は彼です」は同じ意味だが、新情報を先に出すか、後に出すかによって、若干、ニュアンスは違っている。

この箇所は誤り。
『同じ意味』になることはあり得ない。
「同じような意味」に見えることはあるが、『ニュアンス』ではなく【意図】が異なるので、文の本質的意味も異なる。
「彼が犯人です」と「犯人は彼です」はシチュエーション次第で使い分けるべき表現。
理解しやすいか否かという問題ではない。
また、異なるのは意図・意味であって、ニュアンスという曖昧なものではない。

a.たとえば、捜査本部の一室。
複数の刑事が血だらけの男を部屋に連れてくる。
それを見た部長刑事が「なんだ?どうした?」と刑事たちに尋ねる。
一人の刑事が報告する。「彼が犯人です」
このシチュエーションで「犯人は彼です」と言う刑事は稀です。
なぜなら、部長刑事が知りたいのは「血だらけの男について」であって、「犯人について」ではないからです。
刑事は「血だらけの男」が犯人であることを特定する意図で、「彼が(我々が探している)犯人です」と表現するのが妥当。

b.2人の男が揉み合っているところに警官が駆けつけた。
「お前が犯人だな?コンビニ強盗の容疑で逮捕する」と言って男 A に手錠をかける。
男 A は「違う違う!」「犯人は彼です」と男 B のほうを見る。
このシチュエーションで、「彼が犯人です」と言う人は稀です。
なぜなら、警官が知りたいのは「犯人について」であって、「彼(男 B )について」ではないからです。
男 A は、「犯人について言うなら、それは男 Bです」という意図で「犯人は彼です」と表現するのが妥当。

5.
> 要するに、「は」と「が」の軸、「既知の情報」と「新情報」の軸の組み合わせで、同じ意味でも、表現に「味付け」をすることができるわけだ。

この箇所も誤り。
『同じ意味』になることはあり得ない。
意味の違いは4で述べたとおり。
残る『軸の組み合わせ』についても一応検証してみよう。
a.「彼は犯人です」
彼について言うなら・・・という意図。
「彼が犯人です」よりも冷静な、あるいはのんびりした表現と言える。
b.「犯人が彼です」
これは特殊なシチュエーションと言える。
「犯人(役)が彼です」など。

6.
この山田氏の記述は、以上述べてきた内容とは別に、もうひとつの問題を抱えている。
・「が」の前は新情報(「が」の後は既知の情報)。
・「は」の前は既知の情報(「は」の後は新情報)。
ということを前提に論を進めている点だ。
「彼が犯人です」
「犯人は彼です」
「彼は犯人です」
という文にあたっては、確かにそういうことは言える。
しかし、たとえば次のような場合はどうか。

※むかし、むかし、ある所におじいさんとおばあさんが住んでいました。おじいさんは山へしば刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。おばあさんが川で洗濯をしていると大きな桃が流れてきました。※

おばあさんは新情報ではなく既知の情報ですが、『おばあさん [が ] 川で洗濯をしていると~』のような表現が成立しています。
このように従属節においては、「が」の前は新情報という公式は適用できないのです。
なので、「新情報・既知の情報」という捉え方は基本的に推奨しません。
ただ、従属節などの例外を考慮できるのであれば、そういう理解の仕方があっても良いでしょう。

この文は、個人的には以下のように考えたいところです。

・おばあさんについて言うなら⇒⇒川で洗濯をしていると大きな桃が流れてきた。

という意図ではなく、

・川で洗濯をしていると大きな桃が流れてきました。⇒「川で洗濯していたのは(おじいさんではなくて)おばあさんです」と(補足的にですが)特定している。

という意図。
重要なのは、「おばあさんは何をしていたのか?」ではなく「大きな桃が流れてきたこと」が、この文の骨子だ、という点に気づくことです。
外国語学習者の方々にとって、こうした理解の仕方のほうが汎用性が利くのではないかという気もするわけです。
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この回答へのお礼

ありがとう。

お礼日時:2018/12/22 16:11

日本語に限りません、言語は言葉が先で、文法の類はあとです。


「は」と「が」は当人が何を表現したいのかにより、身についた日本語の感性で使い分けます。
その結果を分析して体系つけたのが文法です。
「強調する」・・・この観念を先にもってしまうと、行き詰まることも・・・・?。
個人的には「が」は助詞の中でも主格、文章の中では主格(主役待遇)なんです、当然目立ちます、強調されるとも」いえるかもしれません。
「は」は係助詞、主題の提示と説明されますが、プラカードをあげ、これについて説明します、と言っているようなものと解釈しています。
以降の内容は定時された主題に関することに限定される、とも説明があります、この限定が主題の強調につながるように思います、実際に口に出して話すときは「は」にアクセントがおかれます。
空が青い→青いのは空だ、空は青い→単純に情景描写、となるのかな?、でもその時の状況、文章なら前後の内容により、文法的に正しいかどうか、より表現が適切かどうか、という問題になるのではと思います。
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