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独占企業の生産量をx 、費用関数をC(x)、
価格をp、需要曲線をq=f(p) (f(p)<0)として、独占企業の利潤最大化条件式を導出せよ。

という問題がよくわかりません。
詳しく解説おねがいします。

A 回答 (1件)

独占企業で、価格priceをpとし、需要曲線q=f(p)に従って、x=q=f(p)の生産をすると、それが皆売れて、pq=pf(p)の売上げで、pf(p)の収入が得られる。

生産量qの生産にかかる費用は、
費用関数C(x)= C(q)=C(f(p))で、支出となる。
利益profitは大文字のPを使うことにして、P=収入-支出=pf(p)-C(f(p))となる。
Pをpで微分してdP/dp=0とすれば、利潤最大化条件式は
dP/dp= f(p)+pf '(p)-C'(f(p))f '(p)=0__①
となる。(この式を導くとき、pf(p)に積の微分公式を使うと、f(p)+pf '(p)となる。C(f(p))の微分は、「関数の関数の微分の公式」を使って、C'(f(p))f '(p)とした。)
式①がこの問題の回であり、利潤最大化条件を表すが、この式を書いただけでは、具体的な指針は何も語れない。詳しく解説するには、以下のような考察が必要である。
1,質問文の中にf(p)<0という条件式があるが、これは間違いです。f '(p)<0とするのが正しい。
これは、単価を値上げすると、売れる個数が減るという条件です。f(p)<0は売れる数より返品の方が多いという奇妙な条件式で、問題外です。
2,需要q=f(p)の関数は単価pを値上げすると、売れる個数が減るという関数で、例えばf(p)=a/p
という関数を使うと、f ' (p)=-a/p²となり、f '(p)<0の条件に合う。もう少し説明しやすい関数の例として、f(p)=a/(b+cp²)という関数を使うと、
f ' (p)=-2acp/(b+cp²)²となり、f '(p)<0の条件に合う。この式ではp=0の時の需要はa/bであるが、pが大きくなると、需要が急に減少する関数である。
3,費用関数C(x)には、総費用曲線Total Costと平均費用曲線 Average Costが使われ、英文のWikipediaではTCとACという記号で区別している。ACはTC/qだから計算はちょっと変わるだけだが、出題者または質問者がTCかACかの区別をしないから、ここでは、C(x)は総費用曲線Total Costであると仮定して回答する。
総費用曲線としては、TC=C(x)=F+GxやC(x)=A√xの関数がよく使われる。
C(x)=F+Gxの場合、工場等の建物や機械設備を作った費用Fを固定費用といい、その工場や機械を使って、生産物xを生産する原料や加工費はxに比例するので、Gを可変費用という。C(x)=A√xの関数は大量生産の経験則として知られている法則で、例えば、生産規模を100倍にして、それに相応する技術を使って大量生産した場合、その生産コストは√100=10倍になり、1個当たりのの生産コストは1/10になる。いずれの式も、大量生産の方が、コストは有利になる。しかし、設備が貧弱だったり、生産量が設備や環境の限度を超えて大きくなると、コストは不利になり、総費用曲線の式は当てはまらなくなる。
4,式(1)にf(p)=a/(b+cp²)とC(x)=F+Gxを入れた場合は、式①は式②となる。
dP/dp= f(p)+pf '(p)-C'(f(p))f '(p)=0__①
dP/dp= a/(b+cp²)-p(2acp)/(b+cp²)²-G(2acp)/(b+cp²)²
 = a/(b+cp²)-(G+p)(2acp)/(b+cp²)²
 = {a(b+cp²)-(G+p)(2acp)}/(b+cp²)²
 = {b-2acGp-acp²}/(b+cp²)²=0__②
この式の{}内を見ると、pが小さい時は、bがpの1次項と2次項に比べて大きいのでdP/dp>0となり、Pはpの増加関数である。pが大きい時は、bよりpの1次項と2次項のマイナスの効果が大きくなり、dP/dp<0となるので、Pはpの減少関数となる。その中間でPは最大値をとる。
b-2acGp-acp²=0となるpの価格で売れば、利益が最大になる。
5、式(1)にf(p)=a/(b+cp²)とC(x)=A√xを入れた場合は、式①は式③となる。
dP/dp= f(p)+pf '(p)-C'(f(p))f '(p)=0__①
dP/dp= a/(b+cp²)-p(2acp)/(b+cp²)²-A/2√(a/(b+cp²))・(2acp)/(b+cp²)²
 = a/(b+cp²)-p(2acp)/(b+cp²)²-A (√a)cp√(b+cp²)/(b+cp²)²
 = {ab-acp²-A(√a)cp√(b+cp²) }/(b+cp²)²__③
この式の{}内を見ると、p≒0のときは、bが他の項に比べて大きいのでdP/dp>0となり、Pはpの増加関数である。pが大きい時は、bよりpの2次項等のマイナスの効果が大きくなり、dP/dp<0となるので、Pはpの減少関数となる。その中間でPは最大値をとる。需要曲線f(p)の形によっては、このような説明がむつかしい場合がある。
6、独占企業がこのような利潤最大化の経営方針をとることは、資本主義の大きな害悪を招く根本原因になることに注意しなければならない。経営者は利潤最大化をしないと、企業間競争に負ける恐れがある。しかし、利潤最大化の経営方針をとることが、大恐慌、大不況を引き起こし、世界大戦を引き起こし、何千万人の死者を発生させ、貧困、格差を生む原因であることが解っている。それは、政府の対策で回避できるが、経営者(資本家)のやみくもな利潤最大化は危険である。
大企業が大きな利益を上げて、それを再投資して、大きな生産力を形成するのは資本主義の発展の原理であるが、再投資しないで、ため込むようになると、個人や小企業の何百倍もの速度でお金をため込むので、世の中のお金を吸い尽くしてしまうようになる。すると大多数の国民は,お金がなくなって生活ができなくなり、悲惨な社会になってしまった。ため込んだお金を、お金の不足する人に合法的に返す方法がないので、社会が乱れてしまった。(大金持ちが自発的に寄付をするとか、税金をふやすとか、生活保護を増やすなどが昔は全くなかった。今でも、大金持ちほど税金をのがれようとしている。)
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この回答へのお礼

ありがとうございます!
詳しくご説明してくださったので
理解できました!

お礼日時:2019/01/28 21:31

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