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クエン酸回路と電子伝達系について 3つ質問があります。

質問1.
『NAD+やFADが全てNADH、FADH2に変化してしまうと、クエン酸回路は回らなくなってしまう。そのため、これらを再びNAD+やFADに戻す酸化反応をしながらATPを生成する酸化的リン酸化と呼ばれる機構が存在する』
と教科書にあるのですが、なぜなのか理由がわかりません。
なんで NADH、FADH2に全部変化すると回路が回らなくなってしまうのですか?
回すための材料がなくなるからとかですか?

質問2
電子伝達系は クエン酸回路に含まれますか?
教科書には 電子伝達系のNADHから2.5分子相当、FADH2から1.5分子相当のATPが生成されるとあり、さらにクエン酸回路、それぞれ 別々に説明があるのですが、ATPを計算すると 電子伝達系がクエン酸回路に含まれないと おかしくないですか?
教科書には グルコース 1コから解糖系とクエン酸回路を経て 38(36)ATP生成されると書いてあるのですが、計算が合いません。

グルコーす1コ分について考えるとすると、
解糖系のみで ATP 2ことNADH 2こ(2×3ATP=6ATP)の合計で8ATP
クエン酸回路に入る前に NADH 1コ=3ATP
クエン酸回路において、NADH 3コ=3ATP、GTP 1コ=1ATP、 FADH2 1こ=2ATPの 合計で8ATP
全ての合計が 38ATPとなると思うのですが、これって電子伝達系を含めてませんよね?
電子伝達系がなんなのか よくわかりません…

質問3.
電子伝達系は クエン酸回路を回すためにだけに存在してると考えていいですか?


よろしくお願いいたします。



以下蛇足

授業が難しくてついていけず、塾にも行ってないし、学校の先生に質問しに行っても、とても失礼ですが 説明がなんだかあやふやで、自分でやらなきゃいけないんですけど、正直 とてつもなく難しいです…
夏休みも残り少ないので 理解するの諦めようかと思ってたのですが、残り数日でできるとこまでやってみようと思い始めました。

生物とか化学は嫌いではないのですが、国語が嫌いで教科書の説明が難しいので、できれば 私にもわかるくらいやさしめに説明して頂けるととてもありがたいです。

国語が大嫌いなので 文章がおかしくて読みずらくて申し訳ないです。

よろしくお願いいたします。

A 回答 (2件)

ご質問の文章はおかしいところはないかと存じます。

うまく説明する自信はないですが、イメージがつかめるようにお知らせしたいと思います。

1
グルコースやその分解でできるクエン酸回路の化合物(クエン酸などの有機酸)はエネルギーのもとになります。
クエン酸回路でエネルギーを取り出すには、GDPとNAD+とFADが必要です。
クエン酸回路が回ることでエネルギーを取り出すことができれば、GTPとNADHとFADH2ができます。
GTPとNADHとFADH2は高いエネルギーを持っており、
それらのエネルギーは、電子伝達系でATPを生み出すほか、実は他の様々な生体物質の合成にも利用されています。

GTPとNADHとFADH2は高いエネルギーを持っているのですが、それら物質の作用だけで身体を直接動かしたりする(例えば筋肉を動かす)のには使えません。
ですから、GTPとNADHとFADH2のエネルギーをATPという別のエネルギーの形にわざわざ変換することで、GTPとNADHとFADH2では行えない重要な反応をいろいろ行えます。

NADHとFADH2は高いエネルギーを持っていますが、それがATPに全く変換されないとなると、身体や細胞を動かせなくなり、生物は死んでしまいます。
死んでしまうと体や細胞だめになるので、死なないようにするために、NADHとFADH2をATPに変換してやり、身体や細胞を動かします。
電子伝達系とか酸化的リン酸化などで、GTPとNADHとFADH2をATPに変換してやると、GTPとNADHとFADH2はGDPとNAD+とFADにもどりますから、
もし身体と細胞の中にグルコースがあるならそれを分解して、また電子伝達系でできたエネルギーの低いGDPとNAD+とFADでクエン酸回路を回して、GTPとNADHとFADH2をつくります。

前置きが長くなってしまいました。

>なんで NADH、FADH2に全部変化すると回路が回らなくなってしまうのですか?

に関してですが、クエン酸回路は、GDP、NAD+、FADという低エネルギーの物質が必須です。
クエン酸回路の高エネルギーの物質からのエネルギーは、GDP、NAD+、FADという低エネルギーの物質の力を借りて、GTP、NADH、FADH2という高エネルギー物質に変換されます。
ですので、クエン酸回路は、GDP、NAD+、FADという低エネルギーの物質がない限り、クエン酸回路の化合物(クエン酸などの有機酸)からエネルギーを取り出すことができませんから、回りません。
NADH、FADH2という高エネルギー物質に全部変化したままですと、GDP、NAD+、FADという低エネルギーの物質がない状態ですので、当然クエン酸回路が回らなくなり、NADH、FADH2からATPもできていない状態ですので細胞や身体は死んでしまいます。

ATPは消費が速く、すぐ身体や細胞からなくなるので、常に合成する必要があります。繰り返しになってしまいますが、死なないようにするため、常にエネルギーを取り出すことが必要です。グルコースなどのエネルギー物質の原料を調達し、それを解糖系クエン酸回路等でATP、GTP、NADH、FADH2に変えて、さらにそれらを全部ATPに変えて生きていくような感じです。

2
誤解があるようです。クエン酸回路は、GTPとNADHとFADH2といった高エネルギー物質(ATPのもとになるようなもの)をつくる場所です。
電子伝達系ではこのうちNADHとFADH2のエネルギーの多くをATPに変えるような過程です。

詳しい流れは以下のようになるかと思います。

1分子のグルコースから解糖系で2ATPと2NADHと2個のピルビン酸ができます。
2個のピルビン酸の分解で、2NADHと2個のアセチルCoA(活性酢酸)ができます。
クエン酸回路で、2個のアセチルCoA(活性酢酸)から2GTPと6NADHと2FADH2ができます。
ここまで(解糖系からクエン酸回路)で2ATPと2GTPと10NADHと2FADH2ができています。
このうち、2ATPと2GTPは、電子伝達系を介さず4ATPになります。
電子伝達系にいくのは、10NADHと2FADH2です。
電子伝達系で、10NADHと2FADH2が30ATPと4ATP(合計34ATP)に変わります。
電子伝達系以外の4ATPと電子伝達系でできた34ATPを併せると38ATPです。
このとき、NADHを3ATP相当、FADH2を2ATP相当と計算しています。

> 電子伝達系は クエン酸回路に含まれますか?

少し話がややこしくなるので覚えなくていいと思いますが、部分的に含まれます。
コハク酸とFADからフマル酸とFADH2ができてそれが4ATPになる一連の反応はクエン酸回路でありながら、実は電子伝達系の中で起こっています。
一方、NADからNADHができるところまでは電子伝達系ではありません。

まとめると、
解糖系とクエン酸回路で2ATPと2GTPと10NADHと2FADH2ができます(2GTPは2ATPになるため、4ATPと10NADHと2FADH2ができる)。
ただし、このうち2FADH2はクエン酸回路でできますが、電子伝達系を伴っています。
言い換えれば、2FADH2はクエン酸回路できたと同時に電子伝達されて2FADに戻り、4ATPを生み出します。
NADHの場合は、それとは少し違い、いろんなところでできた10NADHが集まって電子伝達系に行き、そこで10NADに戻り30ATPを生み出すイメージです。

3
>電子伝達系は クエン酸回路を回すためにだけに存在してると考えていいですか?

ちょっと違います。電子伝達系はクエン酸回路などを経てつくったNADHとFADH2からATPという形にエネルギーを変換するようなのが主な仕事のようですが、実はこの過程ではすごく多くの種類の電子伝達の連続です。この様々な種類の電子伝達は、活性酸素の除去や生体内の酵素反応など、様々な用途で利用されます。
また、1でも述べましたように、NADHとFADH2は電子伝達でATPを生み出す反応以外の様々な生体反応に利用されます。

以上、分量が多くてくどいのでわかりにくいかもしれませんが、もし誤解がとけたとすれば幸いです。
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この回答へのお礼

助かりました

くどいなんてとんでもないです。こんなにも詳しく説明してくださって ありがとうございます!
学校の教科書もさらっとしか 書かれていないし、先生が作成されてるプリントも できる子にとってみれば、とてもわかりやすい 十分な情報量のものだと思いますが、私には まったくわからず 困っていたので、助かりました!

NADHが高エネルギーでNAD+が底エネルギーなんですね!
なんか 教科書に説明はなく 授業プリント見ても、「NADH ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドの略称で補酵素として作用する」としか書かれていなかったので、"えっと... 補酵素がエネルギーになるの?反応の触媒になるんじゃなくて…?"
みたいな感じだったんです。

こういう理由でNADHに全部なってしまうと 回路が止まってしまうんだと 説明して頂いて やっとわかりました!

それから、ATPのお話も どこで いくつくらい 作ってくるのか、全然わかってなかったので、すごくうれしいです。
ATPって、一箇所で ぽこんっと一気に出来上がるわけではないんですね…
流れ作業の工場みたいに ベルトコンベアー式に、回りながらだんだん完成品に近ずき 出来上がりは一箇所だけかとイメージしてました。
やっと わかりました。


電子伝達系は部分的に含まれるんですね。
FADH2がどこで 反応してるのかよくわかっていなかったのですが、作られたと同時に H+ どっかいっちゃったんですね。

わざわざ 詳しい説明のまとめまでしてくださり ありがとうございます。

誰がどこで どんな挙動をしてるのか、前とは比べものにならないくらい はっきりイメージができるようになりました。

読ませて頂いて、私の体は 私が知らない間に とんでもなく複雑なことを平然とやってくれているんだなぁと 思いました。


本当にどうもありがとうございました!

お礼日時:2019/08/29 11:02

どこまで書いたものかとちょっと悩みつつ順に.



1. その通り. クエン酸回路では NAD+ や FAD を消費して NADH や FADH2 にするため, クエン酸回路を回し続けるためにはなんらかの方法で NAD+ や FAD を補充する必要がある. そして, 生体内では NADH や FADH2 を「リサイクル」する方法を採用している. 生物が作るエネルギーを考えると, リサイクルしないわけにはいかない.

念の為書いておくと, クエン酸回路の前の解糖系でも NAD+ から NADH を作っているため, この NADH を NAD+ に戻さないと解糖系もまわらなくなる (つまり細胞全体としてエネルギーの産生が不可能になる).

2. 厳密にいうとクエン酸回路と電子伝達系は別のものと考えることができる. 質問文だと
クエン酸回路において、NADH 3コ=3ATP、GTP 1コ=1ATP、 FADH2 1こ=2ATPの 合計で8ATP
のところは
・クエン酸回路において NADH×3個, GTP×1個 (これも正確にいうと ATP を作る生物もいる), FADH2×1個を作る
・電子伝達系で NADH 1個から 3ATP, また FADH2 1個から 2ATP を作る
というふうにわけて書くのが本当かもしれない.

ただし, 実際の構成が完全に分離しているわけではなく, クエン酸回路のうちコハク酸をフマル酸に酸化して FADH2 を作るところは電子伝達系の複合体II を使っている (なので Wikipedia のクエン酸回路の項
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%82%A8 …
には「FAD」が現れない).

3. 実際には
・NADH は別の方法で NAD+ に戻すことができる
・FADH2 は作らなくてもいいといえばいい
ので, 「電子伝達系は クエン酸回路を回すためにだけに存在してる」というわけではない. もちろんクエン酸回路と共役して ATP を産生するため, 結果的には「クエン酸回路を回す」ことにもつながる.

おまけ.
「国語が大嫌いなので 文章がおかしくて読みずらくて申し訳ないです。」とあるけど, そんなにおかしいとは思わないなぁ. 「読みずらくて」は「読みづらくて」が正しいけど.
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この回答へのお礼

助かりました

こんなに詳しく説明してくださりありがとうございます!

読みづらく なんですね…
"づ" と "ず" の違いが未だによくわかっておらず、教えてくださりありがとうございます。

NAD+を消費してNADHを作ってくるっていうのを初めて知りました。これらの関係も全然わかってなかったです。
電子伝達系はクエン酸回路を回すためだけじゃなかったんですね。

複合体2なんてものもあるんですね。
学校の教科書にはまっまく記載がなかったのですが、知らなかったことをたくさん教えて頂けて うれしいです。
なんか、知らない間に体はすごいことを平然とやってくれているんだなぁと 読ませて頂きながら思いました。

疑問が解決できました!
どうもありがとうございます。

お礼日時:2019/08/29 10:33

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