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同じ条件下でタイヤを太くした場合、実際のところグリップは良くなるのでしょうか?
(タイヤにかかる荷重は細いタイヤでもグリップが落ちない程度の荷重とします)
ネット上で探しても意見が分かれているので、タイヤに明るい方に本当のところをお聞きしたいです。
よろしくお願いします。

A 回答 (13件中1~10件)

これはよい御質問ですね。



>ネット上で探しても意見が分かれているので、

 ネット上の『マニア』の意見を参照しても、真相は出てませんよ。自動車雑誌やシロート向けの解説本をいくら読んだところで、判った気になるだけです。
 この問題の回答を知るには、車両運動力学とタイヤ工学、両方の専門知識が必要です。

※タイヤが摩擦力を発生させているのは、2つのメカニズムによります。

①F=μW
 摩擦力の式ですね。恐らく高校で習ったでしょう。
 摩擦力Fは、摩擦係数μ(実験で求まる数値)と荷重Wにのみ依存し、タイヤ~路面間の接触面積は関係ありません。
 極論すると、タイヤがカミソリの様に薄く、且つ荷重をかけても全くたわまないほど高剛性だと、接地面は『面にならず線』になり、そうなると摩擦力は無限に大きくなるということを意味します。
 しかし実際のところ、タイヤは必ずしもそうなっていません。太い方がハイグリップ、というのは一般的な傾向でもあります。そこで‣・・
②路面をつかむチカラ
 路面の細かい凹凸で接地面のゴムが変形し、凹凸に『ひっかっかって』摩擦力を出します。当然、ひっかかっている面積が大きいほど、摩擦力も大きくなります。

‣・・実際のタイヤでは、この①+②がタイヤの摩擦力となっており、ゴムがよく改質されている現代のタイヤでは、②の摩擦力の方が支配的です。

③がしかし、タイヤが太過ぎても摩擦力は減ります。
 タイヤが太過ぎると、接地面の単位面積当たりの荷重が小さくなり過ぎ、①の摩擦力が小さくなります。
 また単位面積当たりの荷重が小さいと、接地面の変形が小さくなるので『路面の凹凸へのひっかかり』が浅くなり、結果、②の摩擦力も小さくなります。
 っというワケで。

>同じ条件下でタイヤを太くした場合、実際のところグリップは良くなるのでしょうか?

 上記②の摩擦力が増えるので、太い方が摩擦力が大きくなると言えますが、しかし上記③により、『太過ぎてもダメ』ということになります。

※車両設計時にタイヤの幅をどう設定するか?というのは、いろいろ理由があって難しいところです。
イ)実は見た目がイチバン
 見た目のバランスでタイヤの幅が結構決まっています。特にスポーティなグレードでは、競合他車との兼ね合いや見た目でタイヤサイズが決定されることが多いです。
ロ)荷重
 後述しますが、タイヤにはサイズ毎に『荷重のスイートスポット』が存在します。クルマの設計を進めていくと各輪重の予想精度が上がって来ますが、その荷重で『ちょうどよい』『ちょっと外れている』という理由により、具体的なタイヤサイズが絞り込まれます。
ハ)クルマの性格
 上述の摩擦力①を大きく取ると、特に転がり抵抗が小さくなって燃費によく、逆に②の摩擦力を大きくすると、特に駆動・制動方向の摩擦力が大きくなり(故に大馬力のクルマほどワイドタイヤになります)、しかし転がり抵抗が増えて燃費が悪化します。
 上記イ)の理由も含め、そのクルマにどういう性格を持たせているのか(燃費スペシャルなのか、スポーティグレードなのか、等)もタイヤ幅の決定の要素となります。

‣・・上記の諸々より、純粋に理論的な話をすると。
 極端に太いタイヤでも、柔らかいゴムを使って軽い輪重でも路面の凹凸に馴染む様にすれば、超ワイドタイヤでも上記②の摩擦力が期待出来ますが、柔らかいゴムは路面の凹凸で千切れてしまうので、ゴムが柔らかすぎたら今度は耐久性に問題が出ます。
 結果的に、耐久性を考慮したらゴムの硬さがある程度決まり、そのゴムで上記②の摩擦力が得られる荷重をかけなければなりませんが、しかし一方クルマ側の設計で、各輪荷重は決まります。
 ゴムの硬さと輪重の両方が決まっているなら、タイヤの幅も自動的に決められる、っとも言えます。輪重が大きければその分ワイドタイヤに出来ますし、輪重が軽かったら、タイヤを狭くして接地面荷重を大きくしなければならない、っということです。

※最後に余談ですが・・・タイヤの荷重と摩擦力の話。
 ゴムの摩擦力に関して言及されている御回答がありますが、ザンネンながらタイヤはそうなっていません。
 それは、タイヤが『空気入り』だからです。
 空気入りタイヤでは、荷重を増やしていってもそれほど摩擦力が増えず、更に荷重を増やすと摩擦力が減ってしまいます。また逆に荷重を減らすと、今度は減った荷重に比例して摩擦力が減ります。(この荷重~摩擦力の非線形な変化は、クルマの操縦性の議論を複雑にしていますが、しかし上記①②の摩擦力の大きさを考えると、この辺りの荷重でタイヤを使うことが『スイートスポット』となっています。)
 これは空気が入っていることによる独特の特性で、フォークリフトの操舵輪のソリッドタイヤの様な、空洞がないゴムのかたまりで出来ているタイヤにはこういう特性はありません。
 しかし実はこの特性が、『タイヤの摩擦力の限界付近で、コントロールし易い特性』を作っています。

※タイヤのパンクは結構怖い現象で、乗用車だと走行中にパンクしたら急に操縦安定性が変わりますが、空気圧が高いトラック(6~8kg/㎜^2ぐらい。乗用車の2.5~4倍にもなります)だと、更にパンクするとタイヤがバラバラになって飛び散る=バーストという現象に至ります。これは、隣にバイクが走っていたり近くに歩行者がいると、衝撃で軽く吹き飛ばされるほど強力な『爆発』になります。
 ミシュランのムースタイヤやトゥイール、ブリヂストンのエアレスなど、空気ナシタイヤというものも何度も研究されて来ましたが、空気入りタイヤの摩擦力の限界付近での特性を空気ナシで再現することが困難で、未だに一般化していません。(ムースタイヤのみ、競技専用‣公道使用不可という条件で販売されています。)

※余談ついでに。
 上記②の摩擦力を得る為には、接地面(タイヤのトレッド面)のゴムはある程度変形しなければならず、剛性を落とす為に太い溝を切って接地面のゴムを『ブロックごとに分けて、ブロック1コの剛性をある程度落とす』必要があります。
 タイヤの溝は、決して排水性(雨天でのハイドロプレーニング現象の防止)だけではないということです。

※しかし、超ハイグリップが要求されるレース用スリックタイヤでは、溝が全くありません。
 スリックタイヤでは、上述した①②両方の摩擦力ではなく、粘着力を等価摩擦力としています。
 レース用タイヤでは、例えばF1用だとコースによってタイヤ表面温度が100℃を越え、ゴムが溶けてベタベタになり、この粘着力で路面にくっついている、というリクツです。

※レース用タイヤではよくタイヤウォーマーなるモノを巻いていますが、これは電気毛布のようなものです。
 スリックタイヤが摩擦力を発生させるメカニズムからすると、タイヤが冷えている状態では表面のベトベトが無く全くグリップしないので、タイヤウォーマーでタイヤの表面温度をあらかじめ80~90℃程度まで昇温しています。使用温度に合わせて100℃まで上げないのは、そうすると表面がネチャネチャし出してタイヤ交換等で扱い難くなるからです。
 30年ぐらい前のレースを見ると、ピットクルーの服装はポロシャツにゴルフスラックスの様な制服で今よりずっと清潔感がありますが、しかしあのスタイルでは今のレースだとタイヤ(と、それに800℃に達するカーボンブレーキ)で火傷する可能性があり、今では耐火性と断熱性のあるレーシングスーツを作業着としているワケです。

※スリックタイヤでは、摩擦力を得る為にタイヤの温度を上げなければならず、そのため走行中の荷重移動も過大に発生指せる必要があります。(例えば旋回では、内輪から外輪に迅速に荷重が移動し、旋回外輪の温度を急激に上げる必要があります。)
 サスペンションのばねが柔らかいと、カーブでは大きくロールして荷重が移動している様に見えますが、実は逆です。旋回内輪から外輪にかけて移動しようとした荷重は、車体がロールすることによって吸収されてしまいます。
 よってレーシングカーでは、旋回や加速・制動で車体が動いて荷重移動を吸収しない様に硬いばねが必要になります。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
詳細なご説明大変助かります。
>②路面をつかむチカラ
この項目の部分が自分の中で不透明でモヤモヤしていたようで、明らかになりました。

主旨とは違うのですが気になりまして、、、
>旋回内輪から外輪にかけて移動しようとした荷重は、車体がロールすることによって吸収されてしまいます
もし可能でしたらここを掘り下げてご説明頂けると嬉しいです。

お礼日時:2019/10/07 13:23

ドライアスファルト路面なら グリップ力は、増します。


μの低い路面 砂や濡れた路面では、面積当たりの荷重が 少なくなるので帰って滑りやすくなります。
クロカン車 ジープや 軍用トラックなどは、下駄タイヤで細いですよねー
あれは、車重の荷重をガッツリ地面に受け止めさせるために細いんです。

乗用車の場合 むやみに太くするよりノーマルが良いです。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
>μの低い路面 砂や濡れた路面では、面積当たりの荷重が 少なくなるので帰って滑りやすくなります
ラリーでは細いタイヤ履かせてますね。

お礼日時:2019/10/07 10:58

タイヤの空気圧は設置面積に反比例ですね


タイヤの太さとの関係は?、のままです、同条件の意味不明です。
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この回答へのお礼

度々のご回答ありがとうございます。
空気圧が同じ場合でしたらどうでしょうか。

お礼日時:2019/10/07 10:57

タイヤを太くしますとグリップは上がると思います。


曲がりにくくなるとか、燃費が下がるとかあると思います。

ただグリップを上げたいとかの場合、アメリカとかの銀行強盗した後に車で逃げる人
とかは新しいタイヤにはき直してグリップ上げるとかしていると思うので、
必ずしも太くするとは限らないと思います。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
>タイヤを太くしますとグリップは上がると思います。
その理由をお聞きしたいです。

お礼日時:2019/10/07 10:49

タイヤが太ければグリップ力は上がります。

ゴムの摩擦係数が一定ではなく、荷重の-1/3乗に比例するからです。

以下によれば、ゴムの摩擦係数は荷重が7倍になると半減する結果が示されています。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/gomu/83/4/8 …

荷重を大きくすると摩擦係数は減少する
アモントンの法則の破れ
http://www.phys.aoyama.ac.jp/~w3-matsu/130422v31
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
>ゴムの摩擦係数は荷重が7倍になると半減する
ここの部分がタイヤが荷重過大になるとグリップが低下するところなんでしょうか。

>ゴムの摩擦係数が一定ではなく、荷重の-1/3乗に比例する
これは初耳でした。

お礼日時:2019/10/07 10:48

義務教育の物理計算では皆さん書かれるようにグリップは変わりません。



現実では一定荷重域の中でならある太さまではグリップは上がります。

変形を伴うタイヤなので特にそうなりますが、変形しない鉄同士の摩擦でも起こることです。

回答としては
「現実は上がる(ただし太ければ太いほど上がるわけではない)」
です。
でなければF1でタイヤ幅が5mm広いだけで失格になりません。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
>一定荷重域の中でならある太さまではグリップは上がり
こちらの一定荷重域とは、荷重過大にならない範囲の荷重域という認識で良いでしょうか?

お礼日時:2019/10/02 13:46

タイヤの材質が同一ならば、グリップは 路面のμ と 単位面積当たりの荷重 により左右されます。




消しゴムを氷の上で擦るのと ヤスリの上で擦るのとで抵抗違う μ

親指と人差し指で鉛筆の両先端を持ったとき同じ力が掛かっているのに 細く尖った方が痛く太い方は痛くない 荷重

同じ条件下で…
→その条件が問題

例えば、

雪道では太いとグリップ落ちます

舗装路でも適切な荷重を確保しないとグリップは落ちるので 無闇に太くしても上がる訳ではない

細いタイヤでもグリップが落ちない程度…
→ であれば更に太くすれば相対的に荷重が落ちることとなりグリップは下がる
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
>細いタイヤでもグリップが落ちない程度
この部分、言葉が足りていませんでしたね。
細いタイヤで荷重過大にならず性能が落ちない程度の荷重、
という言い方でしたら伝わりますでしょうか?

お礼日時:2019/10/02 13:36

単位当たり荷重は接地面積に反比例します。


設問では、タイヤの空気圧は蚊帳の外ですね。
タイヤの太さだけでは、なんとも・・・?。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
反比例だと思っています。空気圧も同条件としてください。。。

お礼日時:2019/10/02 13:31

理論的には変わりません。

あまりに細すぎるとゴムも物質なのでグリップが線形に伸びずに落ちるという事になるでしょうが、自転車のタイヤほど細くならない限りは変わらないと言って良いと思います。
注意しなければならないのは雪道で、ラリーなどを見ると軽自動車並みの細いタイヤを履いていたりしますが、これは圧を掛けて溶けた水の排水を促しグリップを確保しようということなのかな?と思っています。

一般的なレースで幅のあるタイヤを履くのは、ゴム量を確保するためだと思っています。タイヤも減ってくるとグリップが落ちてきます。幅が広いと溝の減り(タイヤの減り)も少なく、レースの最後までグリップを確保しやすいのだと思います。

なお、タイヤを太くした場合は、転がり抵抗が増えるため、一般的には”遅く”なります。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
転がり抵抗は増えますよね。

お礼日時:2019/10/02 13:30

静止状態なら変わらない(接地面は増えるけど面積あたりの荷重は減るので…)


ただ車は動くことで荷重が掛かる場所が前後左右に変化するので…
荷重が掛かっている場所なら太い方がグリップが良く
(面積あたりのグリップに限度があるの単純に広いほうが有利)
逆に荷重が掛かっていない場所は面積あたりのグリップが足りなくて滑ることもあると思います。

なので、変わらない・グリップが上がる・グリップが下がる
いずれも正解になると思います。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

>荷重が掛かっている場所なら太い方がグリップが良く
こちらは、タイヤが太い方がより荷重を受け止められるというところの話ですね。

>荷重が掛かっていない場所は面積あたりのグリップが足りなくて滑る
こちらは、単純に荷重がかかっていない状態でのグリップなので太さは影響しないですよね?

お礼日時:2019/10/02 09:58

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