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何故エミッタ接地増幅回路を等価回路にしたら直流電源が消えているんでしょうか?

「何故エミッタ接地増幅回路を等価回路にした」の質問画像

A 回答 (3件)

直流電源は、この回路を動作させる(バイアスを与える)だけに必要なものであり、この回路が(交流信号に対して)どういう働きをするか(回路の特性を)調べるのには、直流バイアスは考えなくてもよいからです。

なので、回路には書きません。
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先ず元の回路


図に示されている通り、ベース電流の向きは右矢印の向きです
ただし、ダイオード特性と同一で、ある電圧以上にならないとこの電流は流れません。

仮にベース電流が流れるのに必要な最小電圧を右矢印の向きに0.7Vとして話を進めます
分かりやすくするために、信号電圧は最大値1.0Vの正弦波交流であるとします
もし、直流電源VBEを組み込まない場合、信号電圧は-1V~+1Vの間で変動しますから
トランジスタの特性により、ベース電流が流れるのは信号電圧が+0.7~+1Vの間になっている時だけです
-1~+0.7Vのときは電流が流れません。(このとき当然コレクタ電流も流れません)
これでは信号-1~+0.7Vの増幅ができませんから、そこで直流電源の挿入です
仮に直流電源VBEを+1.7Vとして挿入すればどうなるでしょう?
信号電圧と合わせれば、エミッタベース間の電圧は
-1+1.7~+1+1.7 すなわち+0.7~2.7Vになるので、今までカットされてしまっていた信号電圧-1~+0.7Vのときもベース電流が流れることになります
これで、信号電圧がいささかもカットされずにベース電流に反映されるようになります
例えるなら、打ち上げ花火(入力・信号)が超高層ビル群(トランジスタ特性)に遮られて見えないので、打ち上げ場所に盛り土(VBB)をして花火の高度(エミッタベース間の電圧)を底上げするようなものです。
このとき、直流電圧分に由来するベース電流を定数IB(底上げ分に相当)、信号電圧分に由来するベース電流をib(時刻と共に変化)として、トータルのベース電流はIB+ibとみなすことが出来ます
(参考:信号が0Vの瞬間は、エミッターベース間の電圧=VBE(直流)なので
ベース電流はIB+0=IB つまりこの瞬間ib=0、信号=+1Vのときトータル電圧=+1+1.7=2.7V で最大、ベース電流IB+ibも最大で ということはibも最大
信号=-1Vのときトータル電圧=-1+1.7=0.7V で最大、ベース電流IB+ibも最小で ということはibも最小
→→→結局、信号電圧の変動がベース電流の変動分ibとして現れる)

次にコレクタ側について
ベース電流に呼応してコレクタ電流が流れるわけですが
ベース=IBのときコレクタ=IC(定数)が流れるとすると
ベースがibだけ変動すれば、コレクタも変動するわけです
その変動分をicとすれば
ベース=IB+ibのとき、コレクタ=IC+icです
仮にib=-0.3~+0.3Aという変動をして、icは-3A~+3Aと言う変動なら
ベースはIB-0.3~IB+0.3 
呼応してコレクタは IC-3~IC+3
という正弦波信号になるわけです
(ただしこの仮定なら、トランジスタ特性からIBは0.3以上、ICは3以上ないと信号の1部がカットされてしまうこになります)
このことから、ICもまた底上げ分ということになります

このコレクタ電流を流すためには当然直流電源VCCが必要なわけですが、
本来は信号の変化のみを相手にしたいので、底上げ分IBおよびICは邪魔なわけです
そこで、底上げ分の影響を削ぎおとして、純粋に信号(入力)とその増幅出力だけを考えた場合の回路が等価回路(b)です 
底上げ分を省略したいがために、
「どうして直流電源が消えている?」 というより 「あえて消している」のです
勿論、底上げ分を消す前(a)と消した後(b)とで ibとicの関係が相違している
なんていう事が無いように考慮されています。
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この回答へのお礼

とても詳しくありがとうございます。全部読んでみます。

お礼日時:2019/11/30 17:08

小信号(小さな交流)で考えるには不要だから。



回路の中に現れる電圧や電流は何も入力信号がない時は
一定の値(直流バイアス)を取りますが、
それからの変動量だけを考えて組んだ等価回路がこれ。

バイアスを抜いた小信号成分のみを考える時に使います。
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