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日本の通貨供給量は、増え続けています。
「お金の量が増える」というのは、単純に考えると「お金の価値が下がる」です。
添付画像を見ると、お金の量は、何十倍も増えています。
ということは、何十倍もお金の価値が下がっているということですか?
「お金の価値が下がっていること」と「生活水準が上がっていること」は、関係がありますか?

「「お金の価値が下がっていること」と「生活」の質問画像

A 回答 (4件)

財・サービスで測った「お金」の価値は物価の逆数です。

物価が上がれば、「お金」の価値は下がります(1円で買える財・サービスは減少する)。ですから、「お金」の価値の時系列を直接観測したかったら、1/Pの時系列データを示せばよいのです。ここで、Pは物価を示す統計で、消費者物価指数(CPI)とか、GDPデフレータが選択されることが多い。
たしかにマネーストックと物価(よって「お金」の価値)、あるいはマネーストックの増加とインフレ率との間には正の相関があることは間違いない。後者について、マンキューのマクロ教科書は1870以来のアメリカ経済のデータは0.79(高い相関度)を示していると書いている。実際、貨幣数量説という理論によれば、マネーストックと物価は比例するとされる。しかし、このマネーストックと物価との正の関係は絶対ではない。黒田氏が日銀総裁に就任して以来、「異次元」ともいえる、巨大な買いオペ(日銀が市場から国債を買い上げ、マネタリーベースを拡大すること)を実施することでマネーストックを増やしてきたが(図の2012年以降のマネーストックのグラフをみてください)、公約した2%のインフレ率(CPIで測った)がいまだ達成できていない、ことからもわかる。

国民の平均的な生活水準を測る一番いい指標は一人当たりGDP、GDP/N(N=人口)でしょう。分母の人口Nは短期ではほとんど変わらないので、GDPが高いときは、国民の所得が高く、生活水準もよくなっているといえるでしょう。では、貨幣価値を低める政策(2%のインフレ率)を日銀が目指しているかというと、ゆるやかなインフレが進行しているときのほうが、経済は活発化し、GDPも成長するという実証結果があるからだ、ということです。このインフレ率と失業率の逆相関を発見した経済学者の名にちなんで、フィリップスカーブと呼ばれている現象です。このフィリップスカーブも絶対ではありません。歴史上物価が下落しているとき(つまりデフレのとき)も経済が停滞ではなく、成長しているというときもあります。日本では1990年代からの経済停滞(「失われた20年」と呼ばれる時代)がゆるやかなデフレ(つまりゆるやかな通貨価値の上昇)をともなっていたため、デフレからの脱却(つまりゆるやかな物価上昇=緩やかな通貨価値の下落)が政策目標になったのです。
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この回答へのお礼

解決しました

>国民の平均的な生活水準を測る一番いい指標は一人当たりGDP、GDP/N(N=人口)でしょう。

なるほど。

>貨幣数量説という理論によれば、マネーストックと物価は比例するとされる。しかし、このマネーストックと物価との正の関係は絶対ではない。

早速のご回答、ありがとうございました。

お礼日時:2019/12/28 15:15

下の画像も見てください。

 
2012年頃から、何分の1にも「お金の価値が下がっている」ように感じることがありますか。
「お金の量は、何十倍も増えています」という「お金の量」というのは何なのでしょうか。
日本銀行券などの量は「質問に添付されている画像グラフ」のように増えているのではないです。
http://dokushokai.tokyo/archives/7373
下の画像グラフにあるように、通貨供給量・マネタリーベースの急増は、日本銀行の当座預金の金額の増加に大きなウエートがあります。 日本の経済規模、総生産とも、通貨供給量・マネタリーベースは比例関係にはないです。

> 「お金の価値が下がっていること」と「生活水準が上がっていること」は、関係がありますか?

言葉の上だけならば、{「お金の価値が下がっていること」と「生活水準が上がっていること」は関係ない}です。
ただ、お金の価値が下がっている(1昨年、昨年まで、1000円で買えていたものやサービスが、1500円でないと買えなくなる)というのには、大きく二種類あって、{①モノやサービスの提供が増加するよりも、モノやサービスを購入したい人が増加する程度がかなり大きい} {②景気や経済が活況で先々に明るさが感じられるために、積極的に事業を拡大、生産やサービス提供を増やそうとして、設備投資や買い付け、雇用を増やそうとする人が多く、生活水準が上がる期待があるのでモノやサービスを購入したい人が増加し、現状のモノやサービスの提供量を上回る}、②の場合は、{「お金の価値が下がっていること」と「生活水準が上がっていること」は関係がある}となります。 ①の場合でも、生活に余裕が出来てさらに高価なものやサービスを享受したいという人が増えた場合には、お金の価値は下がるので、{「お金の価値が下がっていること」と「生活水準が上がっていること」は関係がある}となります。また①の特殊事例で、{①モノやサービスの提供が大きく減少し、モノやサービスを購入したい人が減少する程度よりも、かなり甚だしい}という場合には、{「生活水準が下がっている」と「お金の価値が上がる」}という場合もおきます。

通貨供給量、マネタリーベース、物価、景気、生活水準などを、単純に関係づけることは出来ないと思います。
「「お金の価値が下がっていること」と「生活」の回答画像4
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この回答へのお礼

Thank you

良く分かりました。

早速のご回答、ありがとうございました。

お礼日時:2019/12/28 15:21

何十倍もお金の価値が下がっている とは言えませんが、お金の量が増えると相対的にお金の価値は下がると言えます


(実際の消費生活で、昔より10倍の値段になったものは思い当たらないですよね? ということは、お金の価値は10倍以上下がるようなことは起きていないということです。)

お金の価値が下がると、相対的に物の価値が高まります
そうすると、物を生産している企業の儲けが増えます
そうすると、その企業で働く従業員の給料があがります
という事は、生活水準が上がる というのが理屈ですが
現実はそう簡単に、理屈通りに、とはいかないようです。
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この回答へのお礼

解決しました

>何十倍もお金の価値が下がっている とは言えませんが、お金の量が増えると相対的にお金の価値は下がると言えます
(実際の消費生活で、昔より10倍の値段になったものは思い当たらないですよね? ということは、お金の価値は10倍以上下がるようなことは起きていないということです。)

なるほど。

>お金の価値が下がると、相対的に物の価値が高まります
そうすると、物を生産している企業の儲けが増えます
そうすると、その企業で働く従業員の給料があがります
という事は、生活水準が上がる というのが理屈ですが
現実はそう簡単に、理屈通りに、とはいかないようです。

良く分かりました。
早速のご回答、ありがとうございました。

お礼日時:2019/12/28 14:59

逆に見るのが普通です。


生活水準が上がっているという事は、消費額が増えていることからの見方です。
政府にはその見方が重要なのです。政策の効果だ、と言う事です。
この時、貨幣価値の低下は無視します。
国民から見れば、この関係からくる生活水準は低下しても、
政府はGDPの成長、と言う面を訴えなければなりません。
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この回答へのお礼

Thank you

早速のご回答、ありがとうございました。

お礼日時:2019/12/28 14:55

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