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化学のハロゲン化水素の水溶液についてですが、フッ化水素だけ弱酸性で、他は強酸性となる理由を教えてください。

A 回答 (1件)

フッ化水素は、F-Hの結合エネルギーが大きく乖離し難くなっていて、このため希釈水溶液でも弱酸として振る舞います。


これは、フッ化物イオンF-のイオン半径が小さく、フッ素元素の電気陰性度が高い(元素の中で1番高い)ため水素原子がもつ電子を奪い取り、またクーロン力で水素イオンH+も強く引きつけてしまいます。
更に、水溶液中ではフッ化水素分子は、フッ素と水素の分極も他のハロゲン化水素よりも大きく、2つ以上ののフッ化水素分子が水素結合で多量体を作っており、解離し難くなっています。
HF のHがプラス電荷、Fがマイナス電荷 を持ち、他のHF分子と水素結合して、複数のHF分子で多量体を作ります。
これも、フッ素が高い電気陰性度を持つためです。

このために、フッ化水素は他のハロゲン化水素と異なる挙動を観せます。

他のハロゲンは、原子番号が大きくなる分陽子数や中性子数も増えます、それに応じて電子殻も増えていきます。同じハロゲンなのですが、
フッ素、1s:2個、2s:2個、2p:5個 と電子殻が少ないため、より強く原子核の影響を受けて、フッ素の電気陰性度を大きくしています。

化学的なフッ素という元素の性質なのですが、そこには原子核や原子の物理学的な性質が大きく影響しています。
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この回答へのお礼

ありがとうございます

お礼日時:2020/02/04 17:00

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