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Vespa px125(2016年)に乗っています。新車で購入し、一年半、距離は1,300キロほど走っていますが、最近スピードダウン時(減速時)大きな振動(ビビり)が出てきます。

最初はノッキングかと思いましたが、クラッチを切っていても、ギアがニュートラルでも大きな振動が起こります。販売店では理由がわからないようです。Vespa2ストに乗ってる方で同じようなトラブル経験している方がおられれれば、対処策等ご教示願います。

A 回答 (1件)

>最近スピードダウン時(減速時)大きな振動(ビビり)が出てきます。



 減速時、っということは、ブレーキかけてませんか?
 もしブレーキをかけているとすると、それはフロンドディスクブレーキの『ブレーキジャダー』で、最終型PXの持病みたいなものです。
 試しに、振動が出始めたらブレーキレバーを離して、後輪ブレーキだけで減速してみてください。振動が止まったらブレーキジャダーです。

 もしジャダーなら、残念ながら抜本的対策はありません。

 原因は輸入元のヴェスパ・ジャパンでも正確にはつかんでいない様で、つまり修理に出してもスカッとは直らないということです。(ヴェスパの専門ショップなら、独自の解決策を持っているところがあるかもしれませんが・・・正規ディーラーではダメでした。制動力自体は法規を満足してる為、リコールやサービスキャンペーン扱いにもならない様です。またブレーキパッドの角を面取りする、パッドの裏面に銅グリスを塗るなどクルマでよく行われるジャダー対策もやってみましたが、PXでは不十分でした。)
 ちょっと裏ワザとして、ヘッドベアリング(ハンドルステムのベアリング)のプリロードを上げる(ベアリングのフリクションを増やす)と振動が軽減されますが、根本的な解決ではありません。

 ヴェスパに限らず一般論としては、ブレーキジャダーはディスクブレーキでもドラムブレーキでも出て、原因はいろいろありますが・・・私見では、単純にブレーキ周りの剛性不足なんじゃないか?っと予想しています。(とすると解決には構造力学的な変更が必要となり、バイクショップレベルでは対策不可能でしょう。)

 元々、設計年度が’70年代初頭辺りまでの市販向けバイクの多くは、当時のショボいタイヤによる制動時のフロントホイールロックを避けるため、前輪ブレーキはあまり効かないように意図的に設計されていました。(例えば・・・クラシックな英車乗りは、当時のフロントブレーキを指して、よく『減速には使えるが停止には使えない』などと言います。50年ぐらい前のバイクのフロントブレーキは、概ねそんな感じです。)

 PXは’70年代のPシリーズを『たまたま』21世紀まで作っていた様なバイクで、フロントドラムブレーキ時代は、ほとんど効かない『いかにも設計が古いバイク』でした。
 ショボいブレーキしか考慮されていなかったフロント周りに、『時代の要求』に合わせて強力なブレーキを装備したのがPXの最終型です。勿論、ディスクブレーキ装着に合わせて強度・剛性の見直しは行われたでしょうが、最初から強い制動力を想定してフロント周りが設計されている現代のバイクと比べると、どうしても劣る面があるということなんだろうと思います。

 PXは、『21世紀に新車で乗れるクラシックバイク』でした。同時代の他のスクーターの様な寛容さはなく、欧州製のクラシックバイクにありがちな『運転手の妥協や容認が必要な箇所が多く、またそれらを慣れや工夫で克服しなければならない』バイクだと言えます。『見た目がスキ』という様なファッション感覚だけでは、手に余るでしょう。

 幸いにしてブレーキジャダーは、概ね3000~5000km程度走ると、ロータとパッドがなじむのか、軽減したり解消したりすることが多い様です。
 それで輸入元では放置していたのかもしれませんが、いずれにしろまだ1300㎞しか走行されていない様なので、これから徐々に軽減していく可能性はあります。(もっともクルマの場合は、一旦ブレーキジャダーが収まってもしばらく走ると再発するケースもあるので、PXもそうなるかもしれませんが。)
 また制動時は、後輪ブレーキを先にかけて前輪への荷重移動を緩やかにしてやるとジャダーも軽減されるなど、乗り方の工夫で多少ですがマシになる余地もあります。

 PXは、バイク史上最期まで残っていた2スト・マニュアル車の1台であり、また一方、名作映画やアニメの脇役として、兵器史上最小の自走砲として、或いはダカールラリーに参戦して完走した唯一のスクーターとして(さらに日本では迷探偵の愛車としても有名ですね)、人類の文化を構成してきたバイクの末裔です。ブレーキジャダー『ごとき』でイヤにならず、この貴重な産業遺産を保存するつもりで、どうか末永くお乗りください。P系ヴェスパは、生産終了となっても『ほぼ無尽蔵』と言えるほど部品が出回っていますし、特に税金も(クルマを持っていれば)保険も安い125なら、一生モノになるでしょう。
 さらに余談ですが・・・ヴェスパは、俗称で『Iron Scooter』=鉄スクーターと呼ばれる通り、次第に車体がうっすらサビてきますが、塗装がツヤを失いサビてきてからが、スチームパンクというかマッドマックスというか、世紀末な感じになってカコ(*゜∀゜)ィィ!ですよ。
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この回答へのお礼

ご丁寧な回答本当にありがとうございました。思い当たることばかりです。間違いなくフロントブレーキだと思います。
ご助言の通り、留意しながらPXを乗りこなしたいと思います。本当に助かりました!

お礼日時:2020/04/04 16:35

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