
画像の3つの化合物のうち、芳香族はどれかを判定する問題です。
教科書を読んだり、サイトを色々みて調べたのですが、いまいち分かりません。
芳香族であることを判定するには、その化合物がヒュッケル則を満たしていることが条件であるのは分かりますが、肝心のπ電子の数え方がよくわかりません。
たぶん自分がπ結合についての理解自体あやふやなのが原因だと思います...
O原子やN原子の非共有電子対をπ電子としてカウントするのはどのようなときなのか、それともO原子はsp2混成軌道をとることは決まっているから常に1組の非共有電子対をπ電子としてカウントするのか、そのもとで今回の解答はどうなるのか、そこらへんを詳しく教えてほしいです

No.3ベストアンサー
- 回答日時:
もう1対は孤立してp軌道に入りπ結合を形成する」と考えても良いのですが。
共鳴構造を考えて軌道のエネルギーがπ結合を形成した後、全体のエネルギーがより安定しないと芳香族とは言えません。
真ん中では、炭素のp軌道だけだとn=1でヒュッケル則を満たしていることが言えますが、共鳴していません。
Oのp軌道を入れると、共鳴出来ますがヒュッケル則を満たしていることが言えません。
右端も同じです。
芳香族であることは、実験で塩素や臭素と反応しない事を確かめて、p軌道の分子軌道が安定化していることを
計算して確かめる必要があります。
なるほど...共鳴という観点を見落としていました。これでしっかりと理解することができました!本当に初学者で何度も質問してしまい申し訳ございませんでした。
No.4
- 回答日時:
そもそも、左のNであれば、明らかにsp2であり、π電子は芳香環に組み込まれていますので、sp2の孤立電子対は芳香環の外側に伸びています。
なので、2個のNが1個ずつπ電子を出していて芳香族です。
ヒュッケル則が成り立つためには、4n+2以外に、環状構造全体にπ電子系がつながっている必要があります、なので、環を構成するすべての原子が2pの空軌道か、πの入った2p軌道を提供する必要があります。真ん中の酸素が2p軌道を提供しようとすれば、電子配置の関係で空軌道は提供できず、2個の電子の入った軌道しか提供できません。その酸素には2pの空軌道がないからです。なので、8π電子系になるか、酸素がsp3混成をするしかなくなります。なので、芳香族ではありません。右側の酸素に関しても同様です。
で、今回の例は適切でなありませんが、ピロールとかフランであれば、6π電子系となるような電子配置とそうでない配置が可能です。そう言う場合には、6π電子系となるものが選択されます。それはその方が芳香族性により安定であり、より安定な方に変化が進むからです。
>今回の図の右2つの化合物において、非共有電子対がp軌道になって芳香族性に寄与し、ヒュッケル則を満たすようになることはありえないのでしょうか?
そうなれば8π電子系になるので芳香族性は持ちません。そもそも、芳香族性というのは、単純に共鳴で説明できるものではなく、分子軌道法の考えが必要です。4n+2にならなければ、結合性分子軌道に電子が収まらなくなり不安定になります。それがヒュッケル則だったんでしょ?
も一度繰り返しますが、2本のσ結合を形成している酸素の2p軌道にはいずれも2個の電子が入っているので、それがπ電子系に加われば、電子が2個増えることになります。なので、ヒュッケル則は成り立たない。
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回答ありがとうございます
図の場合O原子がsp3混成軌道になるのはなぜでしょうか。
例えばフランの場合、O原子の一方の非共有電子対はsp2混成軌道となり、もう一方の非共有電子対はp軌道で芳香族性に寄与しています。
今回の図の右2つの化合物において、非共有電子対がp軌道になって芳香族性に寄与し、ヒュッケル則を満たすようになることはありえないのでしょうか?