No.1
- 回答日時:
表か裏か、の二項分布ですね。
n 回投げて、表が r 回出る確率は、イカサマのない正常なコインなら表・裏の確率は 1/2 ずつを考えられるので
P(n, r) = nCr * (1/2)^r * (1/2)^(n - r) ①
です。
X の確率分布は B(n, 1/2)
期待値は E[X] = n/2
分散は V[X] = n * (1/2) * (1/2) = n/4
Y の確率分布も B(n, 1/2)
期待値は E[Y] = n/2
分散は V[Y] = n * (1/2) * (1/2) = n/4
従って、
X - Y の期待値は
E[X - Y] = E[X] - E[Y] = 0
分散の加法性から
V[X - Y] = V[X] + V[Y] = n/2
X - Y の確率分布は、n が大きいとき N(0, n/2) かな。
n が大きいとき、二項分布は正規分布で近似できるから。
>X=iのとき1回目に表が出る条件付き確率をi=1 2 3.... nについて求めよ
ここでいう「1回目」てなんだろう。i+1 回目ということかな?
だったら、i がいくつであっても 1/2。
従って、X=i の確率は①から
P(n, i) = nCi * (1/2)^i * (1/2)^(n - i)
だから、このときに次に表が出る条件付確率は
P(n, i) * (1/2) = nCi * (1/2)^(i + 1) * (1/2)^(n - i)
No.2
- 回答日時:
企業で統計を推進する立場の者です。
(3)について、
最終得点がiということは、n回の試行中にi回表が出たということです。言い換えれば、観測値がn回中i個だったときの、1投目でも2投目でも同じですが、表が出る確率を求めよということです。こんなことは自明と思われるかもしれません。
しかし、古典論とベイズでは、答えが違ってきます。模範解がi/nであるということなので古典論です。1試行あたりの確率pの期待値がi/nであることを導出します。
今、Xの確率分布は、#1さんの(1)のご回答どおり、
P(i|p)=nCi・p^i・(1-p)^(n-i)
です。
このときのP(p|i)を求めよ、という逆問題です。すなわち、pの期待値を求めることになります。P(事象の確率)ではなくp(1試行あたりの確率)であるということに注意して下さい。
直上の式は尤度関数と考えられます。古典論では最尤推定でpを求めます。そのためにpで微分して0と置きたいのですが、微分を簡単にするために、直上の式を対数尤度に置き替え微分します。
log{L(p|i)}=log(nCi)+log(p^i)+log((1-p)^(n-i)
∂(log{L(p|i)})/∂p=0 +i/p -1・(n-i)/(1-p)
最初の項は定数項なので0になります。最後の項は合成関数の微分になります。
これを0と置いてpを解きます。
i/p -1・(n-i)/(1-p)=0
両辺にp(1-p)を掛けると、
i(1-p)-(n-i)p=0
i-ip-np+ip=0
i-np=0
i=np
p=i/n
導出終わり。
つまり、最終得点がiであるときに、何回目であろうと(というか期待される)表が出る確率はi/nです。
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
#2です。
別解が存在すると言う話です(無視して頂いて結構です)。
このp=i/nという古典論の解とベイズで求めた解は異なります。最後に示します。
ただ、事前確率を「一様分布」にしたときのMAP(マキシマム・アポステリオリ=最大事後確率)を与えるベイズの解は、これと等しくなります。
ありものがたりさんは、別のご質問で、n回中にi回表が出るとしたら、それは「二項分布」だろう、とおっしゃいましたが、事前確率を一様分布でなく二項分布(事前分布の場合はβ分布)にすると、iから逆推定した「観測値iが得られたときの1試行当たりの確率p」は、古典論とは異なってきます。
無情報事前分布に一様分布を与える、ということは、古典論とベイズを矛盾なくするという恣意的な行為であり、一般的に行われます。
またまた、それは「与える」ではなく「仮定する」だろうと指摘されるかもしれませんが、それはベイジアンと古典論者の方言の違いと思って下さい。
誰もが納得する仮定ではなく恣意的な行為なのです。
ちなみに、観測値iが得られたとき、事前分布としてΒ(α,β)というβ関数を与えると(仮定すると)、事後分布のEAP(エクスペクティッド・アポステリオリ=期待確率=確率質量関数)は、
p=(α+i)/(α+β+n)
になり、先の回答、p=i/n とは矛盾します。ご参考まで。
ところで、この問題で、最尤推定値(p=i/n)ではなく上の式(ベイズで解いたもの)を答案に書いたら、先生はどう反応するでしょうか。興味ありますね。
参考(たとえば)
http://bayes.sigmath.es.osaka-u.ac.jp/ftanaka/T/ …
の7ページ。ベイズの教科書なら大抵書いてある式です。
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