電子書籍の厳選無料作品が豊富!

高分子のアニオン重合についてです。


アニオン重合の開始剤として、n-BuLi、EtONa、水などがあると思います。
それぞれ求核攻撃をしてアニオンを発生させると思いますが、それぞれの違いはありますか?

「○○なモノマーにはブチルリチウムがいい」のようなことがあれば教えて欲しいです。
求核性の強さでしょうか?

A 回答 (1件)

開始剤の求核性の強さは重要な指標ですね。


開始剤はその種類の違いにより、当然ながら求核性の強さが異なります。
また、○○なモノマーと反応するモノマーの種類の違いにより
当然ながら開始反応のしやすさが異なります。
瞬間接着剤として有名なα-シアノアクリレートは、非常に開始反応を
起こしやすいので、開始剤としては最も求核性の弱い水(空気中の水分)
でさえもアニオン重合を起こさして、固まります。

昔々の教科書を見ると
開始剤の求核性の強さとモノマーの反応性のしやすさを4つのレベルに
分類して説明してありました。
つまり、もっとも求核性が強くアニオン重合を起こしやすいaクラスの
開始剤。次に強いbクラス、その次のcクラス、もっとも弱いdクラス.

モノマーも最も開始しにくいAクラス・B・C・・最も反応しやすい
Dクラスです。
aクラスの開始剤は、A,B,C,D全てのクラスのモノマーを重合できる。
bクラスの開始剤は、Aクラスのモノマーは重合開始できないが、
B,C,Dクラスのモノマーは重合開始できるといった感じです。

具体的に
開始剤
aクラス;SrR2 、CaR2 、KR 、NaR 、LiR
bクラス;RMgX 、t-ROLi
cクラス;ROK 、RONa 、ROLi 、強アルカリ
dクラス;ピリジン 、NR3 、弱アルカリ 、ROR 、H2O

モノマー
Aクラス;α-メチルスチレン 、スチレン 、ブタジエン
Bクラス;アクリル酸メチル 、メタクリル酸メチル
Cクラス;アクリロにトリル 、メタクリロニトリル 、
     メチルビニルケトン
Dクラス;ニトロエチレン 、メチレンマロン酸エチル
     α-シアノアクリル酸エチル 、 α-シアノソルビン酸エチル
    ビニリデンシアニド
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ものすごく丁寧な回答に感動しております…!
ありがとうございます!!

お礼日時:2021/05/20 02:09

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!