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No.2
- 回答日時:
No.1さんが回答されているように、重合方法によって末端の構造は変化すると思います。
高圧法(低密度ポリエチレン)はラジカル重合で合成します。
高温高圧下での重合で、開始剤として微量の酸素を用います。
よって、開始部の末端は、水酸基、エポキシ基の存在が推定されます。
また、重合の途中では連鎖移動反応が起こります。
分子内連鎖移動反応では、6員環構造のメカニズムを経てブチル基の枝分かれが生じます。
この枝分かれは、ブチル基ですから末端はメチル基になります。
また、分子間連鎖移動反応も生じます。このときは長い枝分かれが生じますが、重合していた主鎖は他の分子から水素を引き抜いて連鎖移動を起こすので、末端はメチル基になります。
停止反応では、再結合と不均化の可能性があります。
再結合すれば、末端は開始部と同じですが、不均化反応で停止すると2分子のポリエチレンが反応し、末端はエチル基の分子とビニル基の分子が生成します。エチル基が生成すれば、末端はメチル基と言うことですね。
よって、高圧法のポリエチレンでは、末端構造が水酸基、エポキシ基、ビニル基、メチル基が存在している可能性があります。
枝分かれの末端(ブチル基)を含めて考えれば、メチル基の存在割合が最も高くなるはずです。
一方、低圧法、中圧法は、チグラー触媒やメタロセン触媒を用いた配位アニオン重合で合成します。(生産量はチグラー触媒を用いた方が多い。)
代表的なチグラー触媒はTiCl3-Al(C2H5)3 系だと思います。
(PPの重合に用いるチグラーナッタ触媒は、TiCl4-Al(C2H5)3 系だったと思います。)
初期の研究でアルミニウムに含まれるエチル基をフェニル基に変えて重合したところ、ポリエチレンの分子末端にフェニル基が導入されたとの結果が得られているので、通常の低圧法PEの末端はエチル基、最末端はメチル基ということになります。
この場合、重合終了時にどのように触媒を失活させているのかで、もう一方の末端構造が変わります。
反応機構を調べる研究事例では、ヨウ素を付加させて止めていました。
工業的には、そのようなことはしていないはずです。(たぶん、末端はメチル基と考えてよいのではないかと思います。)
この重合方法では、不均化によるビニル基の生成はありません。
よって、末端に二重結合、つまりビニル基となっている可能性は低いと思います。
No.1
- 回答日時:
それは様々ですが余りはっきりしません、なぜなら中間のエチレンに比べ末端の元エチレンは100分の1以下だからです。
末端が不飽和結合のものも多いようですが、その場合水素を放出せねばならない、逆にメチル基になると水素をどこからか抜かねばならない。ポリエチレンには高圧、低圧様々な合成法があります、ですから高分子屋でない私には確実なことは言えません。ただ地球上で反応をやらせると、容器は清浄にできますが、エチレンに酸素分子や水分子が含まれることから逃れられません。そのため末端にOH基やエポキシ基が付いてしまうことからも逃れられません。お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
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