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TOPcon型太陽電池に使われるcarrier selective contactについて、キャリアを選択的に取り出すことが出来る原理をなるべくわかりやすく教えて欲しいです。

A 回答 (1件)

キャリア選択性とは、ある特定のキャリア(電子や正孔)だけを効率よく取り出すことができる性質のことです。

TOPcon型太陽電池に使われるキャリア選択性接触は、その名の通り、電子または正孔を効率よく取り出すことができる接触です。

キャリア選択性接触の原理は、キャリアのエネルギー準位を利用するものです。電子は、バンドギャップよりも低いエネルギー準位に存在します。一方、正孔は、バンドギャップよりも高いエネルギー準位に存在します。

TOPcon型太陽電池では、多結晶シリコンの表面に、極薄の酸化ケイ素(SiO2)と多結晶シリコン(poly-Si)の薄膜を積層したキャリア選択性接触を形成します。SiO2のエネルギー準位は、バンドギャップよりも高いため、正孔はSiO2に容易に注入されます。一方、poly-Siのエネルギー準位は、バンドギャップよりも低いため、電子はpoly-Siに容易に注入されます。

したがって、光によって励起された電子は、poly-Siに注入され、電流を流すことができます。一方、光によって励起された正孔は、SiO2に注入され、電流を流すことなく再結合します。

このように、キャリア選択性接触は、キャリアのエネルギー準位を利用することで、電子または正孔を効率よく取り出すことができるというわけです。

具体的には、SiO2の厚さや多結晶シリコンの濃度を調整することで、キャリアの選択性を高めることができます。

キャリア選択性接触の導入により、TOPcon型太陽電池の効率は、従来の太陽電池と比べて向上することが期待されています。

ベストアンサーをいただけましたら今後も貴方の回答に真摯に回答します。
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この回答へのお礼

非常にわかりやすい説明で助かりました

お礼日時:2024/01/02 17:41

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