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溶解度積について
写真のように溶解度積を求めるとき「イオン濃度を係数乗する」のは定義ですか?係数が1の反応式の溶解度積の定義なら分かりますが、係数が2とかのときに係数乗するのは原理があるのか、はたまた定義なのかを知りたいです。

「溶解度積について 写真のように溶解度積を」の質問画像

A 回答 (1件)

>写真のように溶解度積を求めるとき「イオン濃度を係数乗する」のは定義ですか?



はい、定義です。
高校化学では、その「原理」の説明ができないので、「そういうものだ」と考えるしかないですね。

理解できるかどうかは分かりませんが、一応考え方を書いておきます。
(あくまで「考え方」であって、厳密な理屈ではありません)
化学平衡は
 aA + bB ←→ cC + dD   ①
という可逆反応のときに、
 左辺→右辺
という反応速度と
 右辺→左辺
という反応速度が等しくなったときに「平衡」状態になります。
決して「反応が終わった」のではなく、「反応は継続しているが、つり合い状態になった」ということです。
この化学反応式①の係数が、ある意味で「反応速度の比」を表わしています。

反応速度(= 時間変化率)は、「その時点で存在している分子(イオン)の数」に比例します。
微分方程式で書くと、分子数(イオン数)を N とすると、反応速度 = 時間変化率は、比例係数を k(>0) として
 dN/dt = -kN   ②
と書けます。
(反応すれば、その分子(イオン)は反応式の対辺に移って減少するので、比例係数はマイナスになります)

これを解くと(高校数学の範囲外ですが)、変数 N と t を分離して積分することにより
 ∫(1/N)dN = -k∫dt
→ log|N| = -kt + C1 (C1:積分定数)
→ N = ±e^(-kt + C1) = ±e^C1・e^(-kt)
   = C・e^(-kt) (C = ±e^C1 と置き直した)   ③
となります。
(C は任意の定数ですが、t=0 のときの分子数 N(0) = No を初期値とすれば
  N = No・e^(-kt)
と書けます)
これが「時刻 t のときの分子(イオン)の個数」ということになります。

化学反応式①の係数が「反応速度の比」を表わしていると考えれば、「反応速度が a 倍」になれば、②式は
 dN/dt = -akN
となって、その解③は
 N = No・e^(-akt) = No・[e^(-kt)]^a
となります。
つまり「反応速度が a 倍になるには、分子(イオン)の数は『a 乗倍』必要である」ということです。

とうことで、化学反応式の「係数の比」が平衡状態での「反応速度の比」に相当するので、「溶解度積」に用いる「各分子(イオン)の濃度 = 分子数」は「係数比の累乗」にする必要があるのです。
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この回答へのお礼

教えてくれてありがとうございました

お礼日時:2025/01/02 18:14

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