
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
(1) Cpは工程能力指数(Process Capability Index)のことで、工程でのデータ分布と規格との数的関係を表したものです。
通常、Cp=(上限規格値-下限規格値)/6s
s=工程データの標準偏差
で計算されます。
ただし、このCpはデータの分布の中心(=平均値)が上限規格値と下限規格値の中央にあることが前提となっていて、ズレは考慮されていません。
そこで、平均値が上下規格の中心からずれている(=かたより)場合に用いる指標として、Cpkが作られました。
Cpk=(1-K)Cp
|平均値-(規格上限値+規格下限値)/2|
K=--------------------------------------
(規格上限値+規格下限値)/2
|・・|は絶対値
です。したがって、偏りがない場合(平均値が上下規格値の中央と一致)はK=0で、Cp=Cpkですが、ズレが大きいほど、工程能力指数は下がります。
(2) Ppは工程性能指数(Process Performance Index)といわれ、アメリカのGMなどが提唱するQS9000という規格で使われているものです。
QS9000では、上記のCpの式で計算したものをPpと呼びます。ではCpはどうなるのかというと、上記式のsの部分が Rbar/d2 となります。これはX-R管理図から求めるもので、統計上、郡内変動を表します。これに対して、Ppはデータの標準偏差を使うところに違いがあります。
PpkはCpkと同様で、
Ppk=(1-K)Pp
Kの計算は上記と同じです。
QS9000では工程管理の一貫として管理図を使うことが書かれているため、管理図から工程能力指数を出そうとしたようです。そのため、工程管理でわかる工程能力とサンプリングデータによる工程能力を分ける意味で、PpとCpを作ったようです。
ちなみに、どの指数も、1以下では工程能力がないと判断され、QS9000では2以上が目標とされます。
この回答へのお礼
お礼日時:2005/06/22 20:45
とてもご丁寧な回答ありがとうございます。
勉強不足で分からない箇所がいくつかありますが、
すこしづつ勉強していきたいと思います。
お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
このQ&Aを見た人はこんなQ&Aも見ています
関連するQ&A
おすすめ情報
このQ&Aを見た人がよく見るQ&A
人気Q&Aランキング
-
4
だれかいい案ありません
-
5
はんだの付け方
-
6
目を左右別々に動かす
-
7
基板の内層配線の浮遊容量につ...
-
8
回路図からユニバーサル基板に配置
-
9
「かりん」を数字で表すとした...
-
10
電装帯域幅とはどういう意味で...
-
11
心電計に時定数を3秒とした。
-
12
半田ブリッジとは?
-
13
プリント基板とプリント基盤
-
14
EN規格、電気回路の種別記号...
-
15
基盤のランドが剥がれた・・・
-
16
EVMって、どういうものなのでし...
-
17
ZCTの比率について
-
18
ISO技術仕様書利用について
-
19
AC/DCカップリングのそれぞれの...
-
20
統計的工程管理
おすすめ情報