すみません、いい年して、夏の夜に眠れなくなってしまいました。
昆虫は、その生態にもっとも適した形で、完全変態したり、不完全変態だったり、様々に進化(分化?)したと聞きました。
そこで、どのタイプの虫でもあまねく共通してるのが、幼虫時代には羽が無い、ということに今さらになって気付いたのですが(^^;
生物は、理のかなった事情があってその生き物の生態に最も適したかたちに生まれて来ている、という原則だと、昆虫のこどもに羽が無いのは、どうしてなのか気になってしまいました。
(鳥はひよこの時から一応羽がありますもんね^^;)
はずかしながら、夏休みおとな相談室で、よろしくおねがいします!
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
ずばり、必要がないから。
成虫にとって羽が必要である理由は、交尾するために異性の居るところまで移動するための手段として。
昆虫は、負荷して成虫になってしまうと残り寿命が短いので、羽を使って高速で移動する必要があるから。
幼虫は交尾する必要がなく、そこら近所の餌をノンビリ食べるだけでいいので羽は必要がない。
という考え方はどうですか。
さっそくにどうもありがとうございます!
ははあん、なるほど納得!
異性に近寄る必要性=羽という理由ですね^^
そういえば成虫でも通常は羽のないアリでも、生殖要員は羽アリとなりますもんね。
---------
ところで質問時に書きそびれてしまったんですが、
「逃げるための羽の必要性」は心配いらないのかな?と気になってました。
まあたいていの虫は大量に卵を産んで、幼虫は他の動物のえさになってバランスがとれる、ということだと思うのですが、なかには産卵繁殖量の少ない虫もいるだろうなあ?→そういう場合は幼虫から羽使える虫も珍種にあるのかな? などと思いを巡らしながら、熱帯夜に悶々、眠れぬ日々を過ごしています
(^^;)
No.2
- 回答日時:
飛行能力を持つまでに分化した羽根を持つ幼虫が脱皮して一回り大きな体の幼虫や成虫に変態するということが生理的にかなり不利であるためではないでしょうか? 昆虫の進化の過程ではそのような種が存在したでしょう。
そもそもは飛行以外の目的(体温調節とか)で羽根を進化させ、やがてその器官が飛行に利用されるようになった。そうなると飛行に特化して進化が進むわけですが、そのような特殊な器官を脱皮のたびに作り直すということは大きなエネルギーのロスを伴うでしょう。あのような薄い羽根の中に脱皮前に、飛行能力を維持しながら次のステージのための体を用意して、脱皮するということが容易なことと思われるでしょうか? それよりも変態の最後のステージのみが飛行能力を持つようにし、それまでの幼虫時代は成虫とは異なった生存戦略をとる、というほうが合理的でしょう。飛行には餌の探索や環境の変化に伴う移動など、様々なメリットがありますが、幼虫が飛べないデメリットは、成虫が、できるだけ餌資源が安定的に存在するところにできるだけたくさん産卵し、幼虫がその資源の安定性に見合う形でできるだけ速く成長し、成虫になることで補われます。
今夜もおつきあいいただきまして本当に有難うございます(^^;)
なるほど納得!
子供は成長の為に盛んに脱皮するから羽があっては不便、ということですね!
そういえば蟹や海老なんか脱皮しつづけるけれど、水中翼というか、ひれがついてますね。
水生の外骨格生物だとエサが大量にある一点で留まりつづけることに生存戦略上危険が多すぎるから脱皮に不利でもひれがあると考えればいい訳ですね!
ありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
不完全変態の代表格・バッタは、飛べないものの小さな羽根はあったような。
・・・と、それはともかく。
No.1の方が言われている理由と同時に、もうひとつの理由として、「飛ぶだけの筋力を持てない」という可能性も考えられるのではないでしょうか?
しっかりした骨格があって初めて、強い筋肉を支えられるはずですが、昆虫は外骨格です。
成長するには脱皮が必要ですが、脱皮前の外殻があまり硬いと、脱皮に支障が出そうですから。
どうもありがとうございます!
へえ!なんと子バッタには羽があったんですねえ!
(そういえば、私は同じ家に住みつづけていますが、子供の頃に沢山近所を跳んでいたバッタがすっかり絶滅しているのに今ごろ気付きました)
飛翔に耐える筋力を支えられる強度のある外骨格が完成するのを待っている、という訳ですね!
No.4
- 回答日時:
この問題を進化論とか「適応」に関連づけて語るのではなく、下のかたがたが示唆されているように、生理学、解剖学とのからみで考えたほうがおもしろいと思います。
蝶の成虫と幼虫、どっちが重いか。
イモムシは、四季を問わず豊富にある葉を食べるのが多いですよね。困ったことに葉はセルロースという硬い壁に覆われています。これを消化するのは並大抵のことではない。かなり大きな消化器官を必要とします。ゆえに体も重くなる。
体が重くなれば、羽らしきものを持っていても、飛翔するのは困難です。このあたりは、鳥類の骨が空洞になってて、体重を軽くするのに成功してることと比較すれば、わかりやすいです。
幼虫の段階で、飛翔能力を持ってれば、天敵から逃れやすいですが、この問題(天敵の問題)を解決するには、たくさんの卵を産むとか、回答者24blackbirdsさんがおっしゃてるように、豊富な食料(葉っぱとか、動物植物、菌類の死骸とか)のそばで幼虫期をすごして、少しでも生き残る確率を高くする、という戦術がいいんでしょうね。
参考文献 本川達雄さんの名著「ゾウの時間 ネズミの時間」(中公新書)
この回答への補足
別件でもたいへんありがとうございました。
#3さんのご回答のバッタの子供に触発されて、そういえばとんぼのやごもなんだか幼虫のうちから羽があったような…
と思っていろいろ写真のある昆虫ホームページをながめてみました。
実用に供しているかどうか、は抜きにして、子供の頃からかわいい羽がついている虫はけっこういるものですね!
熱帯の秘境で未発見だったり、あるいはもっと詳しく本格的に調べれば、既知の種で飛翔能力のある幼虫もいるのかもしれないですね。
寝苦しい熱帯夜でしたが、おかげさまでたのしくおつきあいをいただけまして皆様本当に有難うございました。
利用条件のルールとしてご回答をお寄せ頂いた皆様に点数をつける、というおこがましい行為に手を染めなければならない、という苦行を強いられてしまい困ってしまいました。
内容はどなたも甲乙つけられない素敵な学問の楽しさを教えていただき、皆様同点です。
やむを得ず便宜上、先着順で、一着、二着、と、夏の水泳大会方式にさせてくださいませ。
皆様本当にありがとうございました!!!
斯様な愚問にもかかわりませず、親身におつきあいをいただけまして皆様本当にありがとうございます!!
つい十年前までなら、オトナがこんな恥ずかしい疑問など容易には口に出来ないところでした。
まさにインターネット時代様様、です(^^;)
そういえば蝶々の仲間だと幼虫のほうが体重ありそうですもんね!
カブトムシなんかも、そう言われてみれば何となく幼虫のほうが掴むとずっしり感ああって、成虫は大きさの割に重さの密度がなさそうな手触りだったように思い起こされますね!
鳥の骨のお話も初めて伺ってとても勉強になりました!
焼き鳥の手羽先が好きで、肉を食べ終わった後で骨をばりばり齧って中身を吸うのが好きでしたので、てっきり骨髄がおいしいのだとばかり思いこんでいましたが実は何も中身は無かったんですね(^^;)
「ゾウの時間 ネズミの時間」、さっそく私のこの夏の読書課題にしたいと思います!
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