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マニアックな質問ですが、ご容赦を。

エマーシー、マーキュリーの日本盤といえば、日本フォノグラム(以下、日フォノ)ですが、わたしは日フォノの透き通った音が好みではありません。
ある日、ジミー・クリーブランドのマーキュリー・オリジナル盤(1950年代後半のLPです)を買って聴いてみたら、ベースの音が気持ちよく、ふっくらしていて、驚きました。
同一作品を比較して聞いたわけではないので断言はしませんが、このレーベルに関して言えば、オリジナル盤の音が私の好みに合っていると思います。
ここで悩みます。中古盤市場で出回っているのはたいていオリジナル盤か日フォノ盤。
前者は価格が高い。盤のコンディションが良いものが少ない。タマ数が少ない。
後者は価格が安い。盤のコンディションが良い。タマ数が多い。音がいまいち。

ここからが質問です。
ふと疑問に思ったことですが、エマーシー、マーキュリーの国内盤は日フォノだけですか? 昔からずっと国内での発売権は日フォノが握ってきたのですか? 
ほかのレーベルのように、発売権を持つレコード会社がころころ変わっていたら、選択肢が増えるのになあ、と思います。

A 回答 (2件)

こんにちわ♪


スイングしてますね!

いいですねえ、オスカーペティフォードがお好みですか?

フォノグラムとポリドールが統合してユニバーサルという名前になりましたですね。

フォノグラムの音があんなに透き通った音色になったきっかけは、スイングジャーナル編集長だった児山紀芳さんの企画で、クリフォードブラウンの未発表や新星堂レコード店とタイアップしたコレクターズアイテムのシリーズを出すようになってからのことです。お持ちのレコードはそのときにお買い求めになったものですね!

(それまでのフォノグラムのレコードは、日本発送のために起こしてもらったダビングマスターテープだったので、わるい意味でのかまぼこ型音質というか、音がAMラジオのようにもやもやと輪郭のないものでした)

お気に召して頂けなかったこのすきとおった音質、というのは、実は児山さんが勝手に音質を変えたのではなくて、マーキュリーのオリジナル盤を製作したエンジニアのフランクアビーがまだ当時健在でしたので、録音当時の音を知っているアビー氏が直接に再マスタリングして決定したものです。

オリジナル盤も透明感がありますが、ブルーノートみたいな中域の充実もすごいですよね。
だからベースの音が迫力もって聞ける訳ですが、これにはもうひとつ秘密というかネックになる問題がありました。

国内盤を日本でカッティングしてプレスするには、JIS規格の範囲内に必ずおさまる溝の切り方をしないと許されない、という障壁があるんです。

オリジナル盤と国内盤の同じレコード2枚をならべて眺めていただくと、溝の切り方の模様が歴然と違うのがおわかりいただけますね!

アメリカでマザーをカッティングしてプレスされたものは、JISに則る必要がないので、ものすごく大胆な溝の切り方になっている訳です。
(でも70年代以後には何か新しい規格が出来たのか、米国プレスも日本並の溝になってしまいました)

さらにブルーノートでルディバンゲルダーがカッティングした溝だと、JISでは絶対に許されない、90度にカクカクした溝まで存在するため、これを正確にトレースできるレコード針というのも現実にはなかなか無いという事態が起きていました。

JISではそのような、針が再生できない溝、を切ってはいけない規格になっている訳です。

それゆえにオリジナル盤信仰が大手を振ってしまっているんですね^^

(先に、70年代以後新規格?などと書いてしまいましたが、これはリバティUAという大きな会社に買収されて以降、RIAA(アメリカレコード産業協会)規格にきちんと従うようになっただけ、ということになるのかもしれません。マイナーレーベルだと業界の規定に従わずに溝を切っただけかもしれません。しかし、マーキュリーは準大手の一角でしたから、RIAAを守っていたと思われますがそれでもJISに比べると豪快な溝ですよね。)

行方氏のブルーノートも、児山氏のマーキュリーも、このJISの壁と立ち向かいながら、許される最大限で同じ音質を追求して製造する、という努力をしたことになっています。

ところがブルーノートはオリジナルが蒲鉾だから、という理由か、もこもこ音質のうえにラベルの色もおかしなキング盤が異常な高値で日本人ファンに取引されたりしていますね^^;



>エマーシー、マーキュリーの国内盤は日フォノだけですか? 昔からずっと
わたしが覚えているのは70年代に日本で巻き起こった「幻の名盤ブーム」(このブームのおかげで多数のオリジナル仕様国内盤レプリカが発売されるきっかけになりました)以後はずっとフォノグラムです。
その前の時代(まぜこぜ企画のように洋楽ジャズが販売されていた時代)だと、レーベル契約ではなくて、ワンショット買取契約で転々と出された可能性はあると思います。

>発売権を持つレコード会社がころころ変わっていたら、選択肢が増えるのになあ、と思います。
たしかユニバーサルは本部ヨーロッパだったかと思いました。
そうでなくても、ヨーロッパでレーベル権利をライセンスされているグループ現地法人が当地の市場用に再発企画販売して、おこぼれが日本の輸入レコード屋さんに入ってくる可能性はまだまだ今の時代でも充分期待してよいのではないでしょうか、
私もブルーノートやリバーサイドなどはずいぶんヨーロッパプレス盤で集めたものでした。
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ポリグラムのことをうっかり忘れていました。



日本ではポリドールとフォノグラムに分社化していましたが、母体はヨーロッパを本拠とするコングロマリットのポリグラム社で一本になっていました。

ポリグラム確か、オランダの電器会社のフィリップスが大株主だったように記憶しています。
(∴フィリップス電器の音楽部門レーベルもポリグラムの一レーベルだった)
(ボサノバのファンにはフィリップスのほうがおなじみですよね)

ですので、このきちんとした答えとしては、マーキュリーがポリグラムの傘下に入って以降、日本ではフォノグラム、ということになると思います。

この回答への補足

ジミー・クリーブランドのレコードは「ア・マップ・オブ・クリーブランド」という名前です。いろいろしらべたら、ベースはビル・クローでした。
またマニアックな質問を思いついて投稿したときは、よろしくお願いします。

補足日時:2005/09/12 23:54
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この回答へのお礼

毎回、恐縮です。
あまりにも多くの情報がつまった回答をいただいたので、理解するのに時間がかかってしまいました。

JIS規格ということまでは考えが及びませんでした。児山さんもぎりぎりのところまで努力していたんですね。今度、マリガンの「ナイト・ライツ」とか、M.ファーガソンの「ジャム・セッション」とかを、そういう関係者のご苦労を思いおこしながら聞いてみたいと思います。

>フォノグラムとポリドールが統合してユニバーサルという名前になりましたですね。
↑そうでした。最近レコード会社の名前がよく変わりますよね。昔はビクター音産とか、テイチクとか、徳間音工とか、覚えやすい名前が多かったんですけどね。

>欧州プレス盤。
↑その手があったか。でも、そこまで深みにはまるほど、カネと時間はないので、当分は我慢、我慢。

ありがとうございました。

お礼日時:2005/09/12 00:45

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