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アフリカのザンビアで物理を
教えています。
上記の件について、日本では地球の自転の
遠心力によるものだと習いましたが、
ザンビアの教科書には、地球が楕円型をしているため、極地のほうが地球の中心に近いからだと書いて
あります。
どっちももっともらしい説明なのですが、
中心からの距離説をとると、
極地から地球の中心までの距離を1とすると、
赤道上からは、1.003。
重力は距離の2乗に反比例するので、
1/1.003^2≒0.994。
極地における重力加速度は9.83m/s2で、
0.994かけると、9.77。実際には、赤道上で9.78m/s2
ですが、これだけで説明がついてしまいます。
しかし、日本のどの本読んでもそんなこと書いてないし・・・どう説明したらいいのでしょう。
どうか教えてください。

A 回答 (6件)

 


 
>> 計算しようとしたのですが、楕円の場合の積分が難しくてできませんでした。 <<

 1/r^2 則だけを武器に真正面から挑むのは苦戦すぎます、解はルジャンドル関数です。下記はルジャンドルで検索したなかの手頃なサイトです。
( これは電気の方では「電荷が張る電場を求める=ラプラス方程式を解く」として学生にスキルアップを強いる定番の問題です。 じつは「身近にある帯電した楕円体」の代表は原子核でして、原子を学ぶ最初の方でもこの積分をやります、身近に地学が居なかったら電気か物理屋を捕まえましょう。)

↓イントロ。遠心力は高校教科書的な式では 円周速度^2/回転半径 ですが、その式の元は 回転半径×回転速度^2 です。×はベクトルの外積。
http://wwwsoc.nii.ac.jp/geod-soc/web-text/part4/ …

↓ポテンシャルでの説明。 老婆心ながらポテンシャルは位置エネルギです。水面は位置エネルギの差があるとそっちに向かって流れて平らになりますよね、楕円の表面でも同じことでして 「重力と遠心力のベクトル和の、水面に平行な成分がゼロ」になるような傾きに水面が動きます。その結果が楕円です。
http://wwwsoc.nii.ac.jp/geod-soc/web-text/part4/ …

↓球座標表現。普通は(rθφ)のθが緯度でφが経度ですが、φは緯度のようです。
http://wwwsoc.nii.ac.jp/geod-soc/web-text/part4/ …


↓楕円近似の扁平率の実際値。
歴史的にはニュートンが上記の「水面が局地的に水平」で解いて、楕円の式を得、当時の地球諸元測定値から 1/230 を得てます。 日本は近年までベッセル楕円体を使ってたそうですが今は GRS80 のようです。GRS80:1/298.257222101
http://vldb.gsi.go.jp/sokuchi/datum/tokyodatum.h …

 上記に続けて、このニュートン考案の「水だけの地球モデル」から「ジオイド=geo+ido=地球+のようなもの」というモデルが生まれましたが、実際の地球の凸凹を含ませた「単純な理屈でない実用に耐えるモデル」に育ちましたので 単純楕円ではなくなりました。そこで、それを単純楕円で近似したものを「Earth ellipsoid=地球+楕円のようなもの」と呼んでます。 「ジオイド」という用語を持ち出すと生徒には難しすぎだし、それイコール単純楕円ではないので配慮が必要ですね。



>> 楕円か日本理科式か <<

 「もし地球が回転してなかったら形は真円球。現実には回ってるから遠心力で楕円形。どっちを地球の姿として教えるのかでしょうね。 ただし、楕円に変形したから遠心力が相殺されて消え去ったわけではないので、教えなくて 言わなくて 済むわけではないです。 半径変化は微々たるものだから遠心力そのものはほとんど変わらず存在してます。( 相殺されたのはあくまで「水モデルの水面への方向余弦の成分」だけです。)
 そして一方 ( No3 で計算したように) 遠心力そのものの緯度差は 実際の重力差より 一桁小さいです。
 ゆえに 『 重力差の大部分は楕円形ゆえ。遠心力の影響はその数分の1、』 というのが適切だと思います。 ただ『その楕円も遠心力ゆえ』というのは100%賛同です。

 もし『遠心力』としか言わないで終わると、ベクトルを書ける生徒の脳内で「真円+ベクトルの図」が生まれてしまうのでは(日本のように)。 生徒みずからがニュートンなみの思考力「水は方円に従う」に至れるのは一部の才ある生徒だけと思います。

 
 
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この回答へのお礼

詳細な説明ありがとうございます。
ルジャンドル関数、学生のときみんながやってた気がします。物理学科だったので。
私はなぜかやらずに卒業しまいました。
やはり両方教えるべきでしょうね。

お礼日時:2005/09/28 06:18

少し不正確なところもあると思いますが、次のようだと考えます。



重力の緯度による違いの要因は3つです。
(1)地心までの距離による。(低緯度へ引力減)
(2)真球から回転楕円体への質量変位による。(低緯度へ引力増)
(説明:質量分布が赤道面の方に変位、つまり、赤道から見て一部の質量への距離が近づく)
(3)遠心力による。(低緯度へ重力減)

従って、
緯度による重力=球での引力-(1)+(2)-(3)=(球での引力-(1)+(2))-(3)

(球での-(1)+(2))は、回転楕円体上の引力です。
これは、(1)と(2)が相殺して、等重力のように見えます。

結論は、
回転楕円体上の(緯度の変化に不変な)等重力を基に考える訳で、
緯度によって重力加速度gの違う理由は、ひとえに遠心力(-(3))によるものと考えられます。

そちらの教科書は正しくないように思います。
((2)と(3)を相殺して(1)を残すような考えはないように思います。)

(なお、遠心力(-(3))も考えに入れてた等重力面が、ジオイド面かと思います。)
(また、お尋ねの積分計算は、容易か、難しいか、不可能か分かりませんが、最近はコンピュータの数値計算で容易です。)
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
遠心力のことを言及しないわけにも
いかないというところでしょうか。
(1)と(2)が完全に相殺されるというところに
疑問が残りますが・・・
少し考えてみます。

お礼日時:2005/09/28 06:12

一つコメントします。



引力が距離の2乗に反比例するのは、質点、または真球体(球対称体)の場合ですので、その注意が必要です。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
私もそうかな、と思って
計算しようとしたのですが、
楕円の場合の積分が難しくてできませんでした。
もし、計算方法を知っていたら
教えていただけないでしょうか。

お礼日時:2005/09/25 21:13

どちらも正しいような気がします。

しかし、日本の説明の方がわかりやすいのですが、単純すぎる気もします。正確さでは、ザンビアの方に軍配が上がると思います。


「緯度による平均的な重力加速度」は回転楕円体面での重力加速度のことだと思います。ザンビアの教科書では、この回転楕円体と、ジオイド面(等ポテンシャル面・・・遠心力も含みます)を比較しているのだと思います。

極地の回転楕円体面上の点はジオイド面上の点より低い位置(地球の中心部に近い位置)にあるため重力加速度が大きくなります。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。やはり、両方の効果、というのが正しいのでしょうか。地球が楕円型をしているのも、遠心力のせいだとすれば、なにも説明せず「遠心力の効果」というのが、一番正しいという論理になりますが・・・高校では、詳しい計算を要求していないので、理由としてどちらか片方をあげるというのもありなのでしょう。

お礼日時:2005/09/25 21:19

 


 
 そちらの教科書の記載は全く正しいです。日本では誤解してる人が多いです。


 No.1氏の引用サイトの記載;

   g実測  緯度
札幌 9.805  43度03分  cos緯度=0.73076
鹿児 9.792  31度36分  cos緯度=0.85173

g札幌-g鹿児島 = 9.805-9.792 = 0.013 m/s2



いっぽう、
  遠心加速度 = 速度^2/半径
であるから、赤道上の遠心加速度 ao は、
  ao = (赤道周長÷24時間)^2/赤道半径R
    = (2πR÷24時間)^2÷R
    = R×(2π÷24時間)^2
    = 6380km×(2π÷(24×60×60秒))^2
    = 0.03374 m/s2

  鹿児島と札幌での差
  = ao×(cos鹿児島緯度-cos札幌緯度)
  = 0.03374×(0.85173-0.73076)
  = 0.03374×0.12097
  = 0.00408 m/s2


となって両者は合いません。
このような計算でちゃんと確かめる機会がないまま「万有引力から遠心力を引き算」と丸暗記してる人が多いです。
 正しくは
地球はグニャグニャに柔らかな物体で、丸い形に収まってるのは万有引力のおかげでして、秤の上の物体も地面も、まったく同じ遠心力を受けてます。ゆえに楕円状に脹らんで半径が少し増して、万有引力の力が減ってます。
秤も 載せた物体も みんな地面の一部なのだと思うことです。
 No1氏引用先の説明図も、地球が遠心力で楕円になってる絵を追加し、その楕円上での比較の絵にすれば、誤解者が少なくなると思います。地球を真円に描いてそこに遠心力ベクトルを書くから誤解を誘います。

(よく、「遠心力は見かけの力だから実在しない、そんなものを引き算するのがそもそもの間違い」という説明は語弊があるし、一般人や学童には誤解を誘う衒学になりますから避けましょう。)
 
 

この回答への補足

ありがとうございます。
やはり、「両方の効果」と教えるのが正しいのでしょうか。
ただ、楕円になると距離のほうが単純な「逆2乗」ではなくなるようなので、
うまく計算できず、悩んでいました。

補足日時:2005/09/25 21:08
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こちらの解説ですと、楕円型の他にも遠心力による影響があるそうです。



天びん豆知識 緯度による重力差に起因する誤差について|島津製作所の天びん(天秤)・はかり
http://www.shimadzu.co.jp/balance/hiroba/bean/be …

参考URL:http://www.shimadzu.co.jp/balance/hiroba/bean/be …
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
とてもわかりやすい図ですね。
私もこのように習っていたのですが・・・

お礼日時:2005/09/25 21:05

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