No.2ベストアンサー
- 回答日時:
労働市場での独占と完全競争のはなしでしたか。
ほんとうは図を使って説明するのがいいんですが、ここでは図を使えないので言葉で図の状況を表しながら説明したいと思います。こういうケースを考えるときには、労働市場であっても普通の財の市場と同じように需要曲線、供給曲線で考えるのが普通だと思います(もしかしたら講義では違う方法で説明したかもしれません)。ですので、まず普通の需要・供給曲線と同様に企業の労働需要曲線を右下り、労働者の労働供給曲線を右上りに描きます。
[完全競争のケース]この場合は普通と同じように、需要曲線と供給曲線の交わるところが均衡となり、賃金、雇用量が決ります。
[需要独占のケース]この場合はちょっとややこしいんですが、需要曲線と限界支出曲線の交わる点で雇用量が決まり、その雇用量のもとでの供給曲線上で賃金が決まります。
限界支出曲線とは、一単位労働雇用量を増やすにはどれだけ労働への支出を増加させなければならないかを表す曲線です。具体的に言うと、供給曲線が原点を通る右上りの直線であるときには、限界支出曲線は原点を通り、供給曲線の二倍の傾きを持つ直線となります。
なんかややこしいことをやっていると思われるかもしれませんが、需要独占とは要するに「買い手独占」のことですから、ミクロ経済学でよくでてくる売手独占のケースの反対のことをやっているだけです。
上のように需要独占の均衡をもとめると、雇用量、賃金ともに完全競争のときよりも小さくなることがわかると思います。こうなる理由は直感的には簡単で、買い手独占の場合には、買い手はわざと購入量を抑制することで価格(賃金)を大きく低下させようとする(つまり買い叩こうとする)からです。これは、売手独占のとき売手が販売量を抑制することで価格を引き上げようとするのとちょうど逆になっています。
余剰分析も普通のケースと全く同じようにやればよいです。普通の消費者余剰にあたる部分(需要曲線の下の三角の面積)はここでは企業の利潤を利潤を表します。一方、普通の生産者余剰にあたる部分(供給曲線の上側の三角)はここでは労働者の得る余剰を表します。この両者を足し合わせたものが社会的余剰となるので、それを独占のときと完全競争のときで比較すればよいです。図を使えばすぐ確認できますが、需要独占のほうが総余剰は小さくなります(雇用量が抑制されてしまうため)。
なんかものすごくわかりにくい説明になってしまったと思いますが、図を使えないのでこんな説明しかできません。もし、数式で説明してもらったほうがわかりやすいということでしたら数式で説明します。
とっても詳しいご説明ありがとうございます!!やっと理解出来ました☆
余剰分析も図に示してやってみたら出来ました♪社会的余剰=消費者余剰+生産者余剰ということを頭に入れておきます☆
詳しくご説明していただき、本当にありがとうございました☆
No.1
- 回答日時:
質問文にいくつかあいまいな部分があり、意図がちょっとわかりにくいです。
(1) 「独占企業」と「完全競争企業」の二つを考えていますが
これは「財市場」(生産したものを売る市場)でのはなしですか?
それとも、「労働市場」でのはなしですか?
企業は財の供給者、労働の需要者なのでタイトルの需要独占から考えると、
労働市場のはなしのような気がしますが、そういうことでしょうか?
仮に「労働市場」での「独占」、「完全競争」を比較するのなら、
結果だと言うと他の条件が同じなら完全競争のほうが雇用量は多く、
賃金は高くなると思います。
ただ、労働市場で需要独占という状況を考えることはまれだと思うので、
こっちの解釈は誤りかもしれません。
逆に、「財市場」で独占、完全競争のことであるとすると、
それと労働市場で決まる「均衡雇用量」、「賃金」は別のはなしであり、
質問文の情報だけでは両者を関係づけるのは難しいと思います。
(2) 労働供給の弾力性を定義したいということですが、
定義は「賃金が1%上昇したとき、労働供給が何%上昇するかを表す数値」です。
これが知りたかったということでしょうか?
もし、それ以上のことが知りたいとしても、
質問文の情報だけではこれ以上のことを導くのは難しいです。
というのは、質問文には労働の需要側(企業)のことは書いてありますが、
労働の供給側 (労働者)の情報がまったく書いていないからです。
この回答への補足
ご返答ありがとうございます☆情報が不足していて答えずらかったこと、申し訳なく思っています…
これは労働市場での話です。講義で仮に需要独占が起こった場合の話をしていて、労働者の情報等は与えられていません。
独占下での話を参考にして、競争下での話、さらには2つの比較を求めることが宿題なんです…
社会的余剰についてですが、これは賃金と利潤の合計を比較すれば良いのでしょうか?
色々とすいません…
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