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完全競争においては、プライステイカーとして考えるため限界収入はPXをXで微分してPとなり限界収入曲線が水平となることまでは理解できるんですが、
この水平な限界収入曲線が個々の企業にとっての需要曲線になるのがなぜかわかりません。現在クルーグマンミクロを読んでおり(P252)本書には「限界収入曲線は市場価格と同じ高さの水平線になる。つまり市場価格でその企業はすきなだけ生産物を販売できるのだ。たくさん売ろうが、ちょっととだけ売ろうが、市場価格は変わらない。個々の企業は水平な需要曲線に直面していることとなる。」
 限界収入曲線が、個々の企業の直面する需要曲線になることについてお詳しい方是非とも御教授下さい。お願いします。

A 回答 (3件)

>1です。


私としては、単にTR=AR・x
という自明の式があって、このARを図示したとき、それを「一企業が直面する需要曲線」とよぶ、と解釈しています。

>需要曲線はAR(生産者側の想定)と考えてもいいんでしょうか。

 ここを深く掘り下げるとき、消費者側の意思(市場全体の需要曲線)を「完全情報の仮定」によって生産者側は知り得る状況にあるというのが正しいと思います。たとえば供給独占市場においては、市場全体の需要曲線を掌握する1企業が、その需要動向に応じて利潤を最大化できる生産量を決定し、それに応じた価格を設定することが可能です。このときの価格は、あくまでも消費者側の意志で示される需要曲線上の一点となります。企業は、消費者側の行動を完全に知り得ているため、企業の想定する需要曲線(生産者側の想定)というのが、消費者の意志による需要曲線と別個にあるわけではないと考えます。また、市場価格というのは単価のことであって、これを企業の立場で見れば単位当たりの収入すなわち平均収入なんですね。
 よって、供給独占企業における一企業の直面する需要曲線とは、市場全体の需要曲線を指しています。
 完全競争企業においては、一企業は市場全体の需要曲線を知り得ていますが、一企業の生産量など市場全体の何万分の1ぐらいの小さなものだという設定ですので、一企業が何をやったとしても、市場価格(=単価=平均収入)は変わらない、ということでしょう。
 私はこの程度の理解で満足してます。すいません、力不足かも。
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この回答へのお礼

 azukidさんへ
 回答有難うございます。
 力不足なんてとんでもありません。
 私がすこし脳みそ不足なだけです。でも、補えましぇん!(泣)
 しかし、説明は理解できました。(つもりです。)
今まで完全情報とか不完全情報とかいうのは、アドバースセレクションやモラルハザードのとこらへんとしか関わり合いがないものと思っていましたが、かなり深いところでもいろいろ作用しているのですね。最も初歩的な扱いを受けている完全競争モデルに奥深さを感じてしまいました。
 重ねての質問に回答していただき本当に有難うございました。

お礼日時:2009/07/20 06:55

陳腐な言い方ですが、完全競争市場のミクロモデルでは、個別供給者(企業)の行動は余りにもヴァーチャルに見えます。



確かに、市場全体をマクロに分析すれば供給曲線と需要曲線の均衡点を想定できる。
しかし完全競争市場モデルでは、供給側は無数の同質的な供給者(企業)から成っている。
市場全体の供給曲線は、その無数の供給曲線の総和に相当しているとみなせる。
逆にいえば、個々の企業は市場全体の供給曲線のコントロールに寄与するのは不可能である。

…というのが、完全競争市場のミクロモデルがもたらす当然の帰結なのでしょう。
ある企業が市場全体の供給曲線のコントロールに寄与できるとすれば、すでに完全競争市場モデルからの逸脱なのでしょうね。
 
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。
なるほど、なるほどってかんじです。

お礼日時:2009/07/18 10:05

こんばんはgjjsr113さん。


個々の企業が直面する需要曲線とは、平均収入曲線ARのことです。
完全競争市場では、それがたまたまP=AR=MRとなって、限界収入曲線MRと同一になっていると解釈したほうが適切です。
平均収入ARは、企業にとって生産量単位当たりの売上額を示しており、平均収入曲線は、いうならば売上予想曲線とか販売計画曲線とか言う方がいいのかもしれません。それを敢えて「個々の企業が直面する需要曲線」と呼んでいるだけです。
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この回答へのお礼

こんばんは。azukidさん。(回答楽しみにしてました。)
いつもジャストミートに回答していただき有難うございます。
 前前から「個々の企業は水平な需要曲線に直面…」のくだりが???ってかんじでした。
 回答に、「平均収入曲線は、いうならば売上予想曲線とか販売計画曲線」とありますが、これは例えば、一単位目を売るときは一単位あたり30円で、二単位目を売るときは一単位あたり20円で、三単位目まで販売するときには一単位あたり10円の単位収入を得る、という感じのことをおっしゃっているのだと思います。
 本書における需要量の定義は「特定の価格で消費者が購入してもよいと思う数量」となっているため、消費者側の意思(需要量)がなぜ生産者側の意思(平均収入)で表され、それが「個々の企業(個別の生産者)が直面する需要(消費者の意思)曲線」となるのかがしっくりきませんでした。
 azukidさんの回答を拝見する限り、個々の企業が直面する需要曲線とは、企業側が消費者の意思(需要量)を価格に基づいて想定したものと考えていいのでしょうか?
 また個別の企業に限らず、需要曲線はAR(生産者側の想定)と考えてもいいんでしょうか?
 いつもながら、重ねての質問ご容赦ください。

お礼日時:2009/07/18 21:47

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