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No.1
- 回答日時:
こんばんは。
銅の熱処理に関しては、現場では、タフピッチ銅(炉内雰囲気を除く)の熱処理を標準として考えてよいと思います。
タフピッチ銅のように、Cu2Oが含まれていると、水素を含有する還元性気体の雰囲気では水素脆弱を起こします。
しかし、無酸素銅はCu99.99%の純度と工業的にはもっとも純度が高く、かつCu2Oを含みませんから、400℃付近以上での水素脆弱を起こしにくいと言えます。
常温でのさまざまの加工による応力ひずみ解消には、150℃~250℃でも行われますが、通常の完全焼きなましは400℃~600℃で1時間~30分が標準です。
なお、650℃で行うと言うリポートもありますが、600℃と650℃では、引張強度、ビッカース硬度等の機械的諸特性の特別な有意義さはありません。
焼きなまし後の冷却時間は、酸化雰囲気で加熱した場合は、水中に投入するような冷却速度が望ましいと思います。酸化膜を形成しない還元雰囲気では徐冷で良いといえます。
雰囲気に関しては、還元雰囲気よりは、真空、低酸素分圧、不活性ガス雰囲気が酸化膜を形成しにくいので望ましいと思います。酸化膜を除去することを前提とすれば還元雰囲気(つまり大気中での加熱)でもかまいません。
尚、厳密には無酸素銅でも雰囲気中の水素の存在は極力禁忌します。
ただし、機械的、物理的特性を考慮するとこの範囲では無いので、自身なしです。
この回答へのお礼
お礼日時:2005/11/10 10:25
Ivane様ありがとうございました。
大変詳しく書いていただき、大変ためになりました。
また質問させていただくかもしれません
そのときは、よろしくお願い致します。
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