運動エネルギーが摩擦により減少するのは、摩擦力が仕事をしたためであると思っておりました。その際に摩擦により熱が発生することはイメージできるのですが、なぜ摩擦により熱が発生するのかその理由がわかりません。
質問1:摩擦により運動エネルギーが減少するのは、(1)摩擦力による仕事のため、(2)熱が発生するため という理解で宜しいのでしょうか?
質問2:なぜ、摩擦により熱が発生するのかその理由がわかりません。木と木をこすり合わせても熱が発生しますよね。木の場合、こすり合わせることで細胞が分子運動をするということなのでしょうか?
おかしな質問かもしれませんが、どうか宜しくお願い致します。
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
>> 摩擦で物体側のエネルギが減るのは、摩擦が負の仕事だから、物体は負の仕事をされたから減るのは当たり前。 <<
です。力学的エネルギの最初の定義は、「力とその方向に移動した距離の積」 ですね。
物体
■移動方向→
←摩擦力ベクトルの向き(物体基準)
向きが反対だから掛けるとマイナス。この計算は実際の現象と一致してますね。ところが床の方は、
物体から受ける力の方向(床基準)
→
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄床
マクロな視点では動いてるものが無い! 上記の「最初の定義」で示せない。そのため従来は「たぶんこうだと言うお話」を導入してました。学生が疑義を向けても「信じろ」と語気が強くなるだけでした‥‥誇張して言えばそういう事です。 その「お話」はこんな実験↓などを支えにしてました。ジュールはビール会社の御曹司だそうです。
http://physics.uoregon.edu/~courses/dlivelyb/ph2 …
「エネルギは絶対に収支決算が不変なはずだ」というのは熱力学の方で得られた確信なのですが、実は現在でもまだ経験則、まだ一度も破れたことのない経験則でしかないのです。上記の「予想のお話」とおなじレベルなのです。 上記の摩擦の方は、実証責任をこっちの方に任せただけの状況です。 現在は摩擦の実態が原子レベルで観察できるようになりましたが、そこでもエネルギ保存則の反証は見あたらないようです。
なので、
>> 減少した移動物体のエネルギが、結局は力学的エネルギは保存されていると説明されてもなかなか理解できません。 <<
こう言われても正直どうしようもないです。「今のところ破れたことはありませんので‥」と歯切れ悪く言うしかないです。
( こう仮定すれば保存則が成り立つ、という仮定はあるんですが、その仮定の立証が‥という責任先送り状態です。)
>> ここでの熱エネルギは、摩擦による負の仕事全てが変換したのか一部か?
エネルギの変遷は熱が主ですが全てではありません、「長男一子相伝」みたいに熱だけになるのではありません。例えば熱と化学変化が共に可能な状況なら両方の変化が起きます。金属結合は当たり前に起きます。金属の棒が曲がりっ放しになるようなミクロな組織の永久変形の形にもなり得ます。表面が削りはがれる永久変形もあります。電気エネルギにもなるのは摩擦電気の文字の通りです。固体では分子原子は動き回れず多くの場合なにがしかの微細な結晶構造になってます、よく「この前の大地震の前に岩盤が割れた光が見えた」とか噂話がありますが、結晶は壊れるときそれなりに光を出します、氷砂糖での実験などは定番です。
http://www.geocities.jp/take_sh2002/jikkenn/easy …
http://portal.nifty.com/koneta05/09/10/02/
意外性を追うと切りがないですね。
( 摩擦で何に変わるかの話と、熱力学的エントロピの話(巡り巡って最後はすべて熱平衡へ‥という説話)を混同しないでください。)
>> 熱エネルギになる場合は、摩擦面の原子運動が大きくなり、運動物体からのエネルギの一部が変換したものでしょうか? <<
( 化学変化などのエネルギ放出源が無いものとして) その通りです。エネルギ保存則が破れてなければ熱になるエネルギの源は運動物体由来しかありません。ただ、分子や原子の何がどうなるのかの詳細はくどい話が必要ですが、振動になります。個々の原子がブルブル揺れてるようなイメージでお考え下さい。
余談;
物理学を独学されてるとのこと、頑張ってください。摩擦つながりでこんなQ&Aもあります。
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1822250
学習は、細大漏らさず緻密に後略しようと思わず、ある程度ラフに進んでは戻りを繰り返すのが良いです。細部にこだわって停滞すると熱を失うきっかけにもなりますので。 さらりと過ごしてる所をほじくると実は底無しだったというのが至る所にありますんで、それ全部を埋めつつ進むのは無謀ですから。実際、理系の学生は追われまくって飛び石で進んでまして、骨組みがしっかり落ち着いて肉が付いて来るのは歳を経てからです。これはどの分野でもそうです。モノにするには長く興味を持ち続けること(熟成期間)が必要です。
Teleskope 様。いつもいつもご丁寧なるご回答ありがとうございます。これからも自分なりに物理学を探求していきたいと思います。感謝申し上げます。
No.3
- 回答日時:
まず、エネルギーの移動という観点から考えれば、摩擦という現象は、
物体の運動エネルギーが熱や音のエネルギーに変換されて減少していく、
ということが全てです。
「摩擦力」というのは、そのようなエネルギー変換の過程で物体に加わる力を、
すべてまとめて(合成して)一つの力として表したものです。
実際に摩擦力を構成する個々の力は、例えば粗い床の上を物体がすべる場合なら、
床を構成する分子のそれぞれが物体に及ぼす力です。
それらの合力が「摩擦力」として観察されるわけです。
また、「摩擦力のする仕事」というのは、そのエネルギー変換の過程で、
(上述の例で言えば)物体から床へ受け渡されたエネルギーを
一つにまとめて表したものです。
それぞれの分子は物体に力を及ぼすと同時に、反対向きで同じ大きさの力を
物体から受けます(作用反作用の法則ですね)。
その力によって個々の分子は仕事をされ、運動エネルギーを持つようになります。
このようにして分子へと受け渡された運動エネルギーを、ひとつにまとめて
「摩擦力による仕事」と呼ぶわけです。
以上を踏まえて質問に答えると、
>質問1:摩擦により運動エネルギーが減少するのは、(1)摩擦力による仕事のため、(2)熱が発生するため という理解で宜しいのでしょうか?
上記のように、これら二つは同じ現象を違う視点から述べたものに過ぎません。
摩擦力の実体は床を構成する分子の力なのですから、「摩擦力が負の仕事をした」
というのは「床を構成する分子が正の仕事を受けた」というのと同義です。
仕事を受けた床の分子は運動エネルギーを得、それが熱として観察されるわけです。
>質問2:なぜ、摩擦により熱が発生するのかその理由がわかりません。木と木をこすり合わせても熱が発生しますよね。木の場合、こすり合わせることで細胞が分子運動をするということなのでしょうか?
まず、後半についてはそのとおりです。
(正しくは「細胞が」ではなく「細胞を構成する分子が」ということですが)
前半については、もうここまでくればお分かりでしょうが、
「摩擦により熱が発生する」のではなく、上述のエネルギー移動現象全体が「摩擦」であり、
その摩擦現象の一部分が、床を構成する分子の運動エネルギーの増加、すなわち「熱の発生」なわけです。
「摩擦」と「熱の発生」は原因・結果の関係にあるのではなく、
摩擦という現象を構成する一部分が「熱の発生」だということです。
ご丁寧な説明本当にありがとうございました。大変参考になりました。これからも物理学の理解に努めていきたいと思います。最近、物理学に関心を持っている社会人です。これからもどうぞ宜しくお願い致します。
No.2
- 回答日時:
この回答への補足
Teleskope様ありがとうございます。大変参考になりました。確認させていただきたいことがあるのですが、摩擦力のある面において、運動している物体の運動エネルギーが減少するのは摩擦力によって負の仕事がされたからですよね。ということは物体は負の仕事をされたのだからその分運動エネルギーが減少するのは当たり前ですよね。減少した運動エネルギーが熱エネルギーに変換されて、結局は力学的エネルギーは保存されていると説明されてもなかなか理解できません。なぜなら、運動している物体の運動エネルギーが減少するのは摩擦力によって負の仕事がされたからです。
ここで、熱エネルギーの大きさはこの摩擦力による負の仕事全てが変換したものなのでしょうか?
それとも摩擦力による負の仕事の一部が変換したものなのでしょうか?
または、熱エネルギーは摩擦によって摩擦面の物体を構成している原子の運動が大きくなり、運動エネルギーの一部が変換したものなのでしょうか?
お手数おかけ致しますが、どうか宜しくお願い致します。
No.1
- 回答日時:
質問2:摩擦がまったくなければ、振動も音もしないらしいです。
で熱について考えた場合、熱とはなにかと言うようになるのですが、最終的には振動によるものといわれています
極端に言えば、人間も振動しています、電波も振動、熱も振動、光も振動
つまり擦って振動したときに 熱の振動に近かったら
熱くなり、音の振動に近ければ音になる
ってことだと思います。
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