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ビジネスホテルでパソコン貸出をしています。
それはレンタル契約を書面で行い料金を事前に受領しています。
そのパソコンがそのまま持ち逃げされてしまった場合、
これは窃盗になるのでしょうか?詐欺になるのでしょうか?
犯人は偽名で身元は分からない、警察には『盗難届』を出して
受理されています。
法律上では詐欺なのか窃盗なのか、それとも別の罪名なのか、
どのような解釈になるのか教えて下さい。

A 回答 (7件)

#5の方も少し触れられていますが、


詐欺が成立するには

騙して→それによって被害者ないし処分権者が錯誤に陥り→財物を犯人に渡すという連鎖がなくてはなりません。
この「財物を犯人に渡すこと」を講学上処分行為といいます。

前にあげた設例で説明すると、返す意思がないのにあると偽って(騙した)→てっきり返してもらえると思って(錯誤)→車のキーを渡した(処分行為)という事情が認められなくてはならないということです。

質問のケースの場合、パソコンを渡したことが処分行為になるか否かがポイントとなります。ホテルの部屋での使用させるために渡した程度では処分行為にならないとみて、詐欺は成立しないと考えました。

なお、犯人の意思はもちろん問題になるわけですが、それらは一連の回答で書いている客観的構成要件の吟味の後の話ですのでとりあえず脇においておけば足りるでしょう。

いずれにせよ微妙な話です。特に保険請求が関係しているなら専門家の力を借りるなどしてじっくりと交渉されるべきだと思います。
頑張ってください。
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この回答へのお礼

分かり易い説明をありがとうございました。
法律の世界は、私の様なド素人にとってすごいわかりにくい世界だったのですが、保険会社と渡り合う勇気まで頂いたような気がします。
本当にありがとうございました。

お礼日時:2005/12/22 19:54

法律は素人ですが


>犯人は偽名で身元は分からない、
この部分が引っかかりますね。
なにかしらするつもりだったから
こういうことをしていのかも知れませんね。
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 結論から言いますと『パソコンの貸し出しを受けた時点ですでに持ち逃げする意志があった場合は詐欺罪、そうでない場合は窃盗罪が成立する』ということになります。


 注意すべき点を挙げておきます。

一.横領罪は成立しない
 詐欺罪が成立しない場合、窃盗か横領かの問題を生じますが、ご質問のように貸し出し対象物がその貸し主の管理する建物内部でのみ使用が許されているようなケースでは特に、まずほとんど窃盗罪となります。これは、このようなケースではまだその物に対して所有者の占有支配が及んでいると解されるからです。横領は、財物が一旦所有者の占有から離れないと認められない犯罪です。

二.詐欺罪の構成要件を満たしているかどうかと、詐欺罪とほかの財産罪との境界の問題とは別
 まず、詐欺罪の成立要件である欺罔行為・処分行為・利得の三つを満たしているかどうかをチェックするのが先です。試乗車乗り逃げのケースでは、まず欺罔行為があったかどうかを問わなければなりません。処分行為の有無だけでどの財産罪が成立するのかを弁別することは不可能です。

三.観念的競合にはならない
 詐欺罪と窃盗罪とは観念的競合ではなく、法条競合です。つまり、どちらかが成立する時はもう一方は成立することはありません。

 ご質問のケースでは、まずパソコンの貸し出しを受けた際に行為者に持ち逃げの意志が既にあったのかどうかが問題になります。あれば欺罔行為があったと言えますから、それによる貸し出し許可という処分行為もあり、この時点で最低限、一項詐欺罪の着手が認められます。(ただ、着手時期・既遂成立時期については、よくある『キセル乗車』のケース同様に様々な解釈が可能でしょうが)。
 反対に、貸し出しを受けた時点では持ち逃げしようという意志がなかった場合には詐欺罪が成立すると解釈することは難しいでしょう。この場合には、窃盗罪ないし横領罪の成否が問題となりますが、先に書いたとおりいまだホテル側のパソコンに対する占有支配がおよんでいると解するのがふつうでしょうから、窃盗罪となるわけです。
 
 

 
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かなり簡単に書きます。

これは詐欺罪になります。おそらく偽名を使いましてパソコンを盗んだ可能性がかなり大だからです。契約書には恐らく後で返しますという文言があればなおさらです。あとはほかの罪との観念的競合になりますね。ですが詐欺の罪の方が刑は重いので詐欺罪になると思われます。
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こういう限界事例では詐欺と窃盗の区別は微妙です。



簡単に言うと、窃盗は他人の占有を奪うことであり、詐欺はだまして相手に処分行為をさせることです。

実は占有を奪うといっても簡単な話ではなくて、例えばニセ札で買い物をしたケースでは相手が人の場合は詐欺が成立しますが、自動販売機の場合機械はだましようがないという理由で窃盗が成立します。

このように占有を奪うという要件では相手が人である質問のケースでは区別できません。よって処分行為の有無で区別します。

よく用いられる設例で、「自動車ディーラーから試乗車を乗り逃げした」というものがあります。これは窃盗か詐欺か。処分行為があれば詐欺で、なければ窃盗です。

この設例では、ガソリンが少量しか入っていないとか、決められたコースを周回することしか許していないとかいう場合には処分行為がないと理解して窃盗にします。乗っていったあとでもディーラーの占有が及んでいて、コースから外れた時点で占有が移転したとしてこれを占有を奪ったとするのです。
反対にたっぷりとガソリンが入っているとかコースもなく自由に乗ってよいというような試乗のさせ方をした場合、キーを渡したことを占有の移転すなわち処分行為とみて詐欺を成立させます。

質問のケースもこれとパラレルに考えてよいでしょう。
ビジネスホテルのパソコン貸し出しですから、持ち出しを許可したというものではなくあくまでもホテルの部屋の中での使用を許可したに過ぎないと見るべきです。またロビーを通過するところで持ち逃げをチェックできそうです。ということはこの程度の貸し出しではいまだホテル側に処分行為はなく、詐欺は成立しません。
したがって、窃盗ですね。

ちなみに横領は自己の占有する他人の物を領得することです。窃盗が成立するときは論理的に横領は成立しません。

この回答への補足

詳細なご回答をありがとうございます。
実はこれは実際に起きた事件で、火災保険の申請をしようとしたところ
詐欺だから盗難に当たらないと突っぱねられているのです。
これで一筋の光明が見えて参りました。
ところで”処分行為”というものの意味がよく分からないのですが
どういう意味なのでしょうか?

補足日時:2005/12/21 15:09
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 こんばんは。

私も#1さんの回答でいいと思います。

・横領
 自己の占有(今回のケースはお金を出して借りることですね)する他人の物を、横領することによって成立します。
・窃盗
 窃盗とは、誰にも気付かれることなく、他人の物を故意に断り無く持っていくことを言います。
・詐欺
 詐欺とは、他人をだまし錯誤に陥れさせ、財物を交付させるか、または、財産上不法の利益を得ることによって成立します。

 という事で、借りるときの借り手の目的によると思います。初めから返すつもりがなく、持っていくつもりなら「詐欺罪」。使っているうちに、返すことを止めてもって行けば「横領罪」(「業務上横領罪」と区別するならするなら「単純横領罪」)になると思います。
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その犯人が、最初から返すつもりも無いのに借りたとすると、借りた時点で詐欺罪(刑法246条1項)が成立すると考えられます。



最初は返すつもりで借りたものの、使っている内に返したくなくなって持ち逃げした場合には、持ち逃げした時点で横領罪(刑法252条1項)が成立すると考えられます。

窃盗罪は、今回のように所有者の意思で相手方に物を引き渡したような場合には成立しません。
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