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アメリカ軍にとっては日本軍の暗号は筒抜けだったとよく聞きますが
「トラトラトラ」や「ニイタカヤマノボレ」のような
意味不明な文からどのようにして
「ワレ奇襲ニ成功セリ」の意味を解読したのですか?
連合軍の手に渡ったという暗号表には、それらの一覧が記されていたのですか?

A 回答 (3件)

こんばんは


>「トラトラトラ」や「ニイタカヤマノボレ」のような意味不明な文
これらは「隠語」(予め決めておいた特別な意味を持たせた言葉)ですから、複雑な暗号(換字式など)とは異なります。

>アメリカ軍にとっては日本軍の暗号は筒抜け(?)についてですが、
アメリカ陸海軍情報部による日本の暗号解読の実態については、その経過や結果も含めて、ほとんどが現在も軍の機密情報として外部非公開となっています。
しかしながら、当事者の証言や「情報公開」により(断片的ながらも)徐々にあきらかになりつつあります。

アメリカ(陸海軍情報部)は1940年10月までに、日本の外交暗号(97式印字機 アメリカ名紫暗号)と29種からなる海軍作戦暗号の一部を解読しています。
また、(29種の一つである)D暗号(5数字暗号 5桁の数字一つが、日本語の一字または一句を表す)は1941年には解読されます。したがってミッドウェー海戦の際には、「28494」が旗艦赤城を示すこともわかっていました。

このほかにも、海軍商船暗号、(日本の軍艦、部隊、将校、商船などの呼出符号、海軍発着信通報暗号(発着の時刻、目的地などの連絡)を解読していたとされています。(ちなみに、日本はこれらの暗号を敗戦まで使い続けます。その点では「まる裸」ですね)

米海軍作戦部次長インガソル少将は、すでに1940年10月には
「オレンジ(=日本をさす)艦隊の大きな動きはすべて予言できる」
「商船暗号は99%解読可能である」、と報告しています。
こうして、開戦前には、主要暗号である「作戦通信暗号(これも5数字暗号)の解読がほぼ進みます。
しかし、これらの具体的な経過は、冒頭に記したように、解読の方法・機械・解読された通信文は非公開のままです。

1941年11月25日に、山本連合艦隊司令長官が単冠湾に終結した連合艦隊に、ハワイ真珠湾攻撃を下命した通信は、米海軍のオアフ島に設置された無線傍受局H局によって傍受・解読されたことは、H局の日誌などからほぼ間違いない指摘する研究者もいます。
ハワイ攻撃部隊の動きに関していえば、攻撃部隊は度々無線封止を破ります。したがって呼び出しコードによって、赤城(8ユナ)や南雲中将(ヨン7、サソ2)の動き、指令も筒抜けでした。(もちろんアメリカは「公式には」否定しています。なぜなら「パールハーバー」はあくまで、「騙まし討ち」でなければいけませんので、公式には日本海軍部隊を「見失った」ことになっています。)

>連合軍の手に渡ったという暗号表には、それらの一覧が記されていたのですか?
暗号というものは「蟻の一穴」によって破られますね。一部でも破られれれば、あとはジグソーパスルのように、時間さえかければまる裸になります。日本の致命的なミスは、暗号表などが敵の手に落ちた可能性(マイナス情報)を「そんなことはあるまい」と願望にもとづいて無視したり、「暗号は破られる」という「常識」を無視して、同じ暗号を使い続けたことです。

詳しいことは、下記URLの本をご一読ください。

参考URL:http://www.7andy.jp/books/detail?accd=30849657
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この回答へのお礼

なんと、開戦前に日本の暗号はほぼ丸裸だったのですね。しかも、そのまま安穏と使い続ける無用心とは、まるで私のようです。
ならば、「隠語」というかたちをもう少し活用するとか、ナホバ族の言語を真似て「津軽弁」でも使用すればよかったのにと、素人ながらに感じてしまいます。
興味深そうな参考書籍もぜひ読ませていただきます。
たいへん詳しくお答えくださって、とてもよく理解できました。

お礼日時:2006/01/04 22:59

日本軍はドイツ軍から買い入れた「エニグマ」暗号機をベースに、海軍で独自に改造したは91暗号機と97式暗号機を1937年から使用していましたが、'40年にはアメリカの解読チームにより解読されてしまったようです。


天才的な“解読学者”によって解読されてしまった(当然現物を見たわけではなく、おおよその想像で解読機を造ってしまった)わけですが、騒音も大きくまた故障もよくしたそうです。

http://www.page.sannet.ne.jp/mori-y/renngou.html
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この回答へのお礼

とても興味深い話を伺いました。
参考になるページもご紹介ありがとうございます。
暗号戦争については、日本軍はずいぶん遅れていたようですね。

お礼日時:2006/01/04 22:41

 アメリカ軍には、言語学者を中心とした、暗号解読の専門チームが存在しました。


 古代の文字なども、一種の暗号ですからね。

 言語学的に解析されて判明した文章もありますが、固有名詞については文脈からの特定が困難ですから、わざと特定の固有名詞にかかわる情報をリークして、それに基づいて送信される日本軍の暗号から解析を行っていたりしていました。
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この回答へのお礼

そういった専門チームがあったのですね。
当時のアメリカには、日系人を除き日本語を解する人間がいなかったので、「情報将校」というものを設けて、日本兵の残した日記を分析したという話でしたら少し聞いたことがあります。
しかし情報をリークして反応を待つとは、情報戦に於いて当時のアメリカはそうとう長けていたのですね。
たいへん参考になりました。

お礼日時:2006/01/04 22:38

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