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オートラジオグラフィーにおいて物質を標識しきする際に半減期の長い炭素や水素を用いるのは危険であるため、可能な限りリンや硫黄を用いるとあったのですが、半減期が長いとどうして危険なのですか?

A 回答 (5件)

必ずしも、「危険だから」使わないというわけではないです。

むしろ、エネルギーが弱すぎて検出、とくにオートラジオグラフィが困難だから実用的でないというのが理由でしょう。
たとえばの話、32Pなら一晩の露光で検出できるものでも、35Sなら数日、14Cやトリチウムなら数週間から数ヶ月、といった具合です。
14Cやトリチウムはトレーサーとして使われて、シンチレーションカウンターなどで測定するということはあっても、オートラジオグラフィーに使われることはまずないです。
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一般的に半減期というと物理学的半減期を指しますが、危険性を議論するのであれば、生体に取り込まれたことも考えて、生物学的半減期やRIからでる放射線の種類を知る必要があると思います。


 生物学的半減期というのは、生体中に取り込まれた放射性核種が、代謝、排泄などの生物学的過程によって初めの量の半分にまで減少する時間の事をいいます。確かに、物理学的半減期から見ると、32Pの14.3日に対して、3H(トリチウム)は12.5年と半端なく長く、トリチウムはなんて危ないんだ!ってなります。しかし、生物学的半減期を見ると、トリチウムは3週間足らずであるのに対して、32Pは実に3年という長さです。結局、実効半減期(物理学的半減期と生物学的半減期から算出される半減期)はほとんど変わりません。併せて、組織移行についても知っておく必要があるでしょう。例えば、32Pは骨へ、35Sは皮膚、131Iは甲状腺へ移行します。つまりその組織に濃縮され、組織特異的にダメージを受けます。
 最後にRIから出る放射線の種類ですが、ご存知のようにアルファ線、ベータ線、ガンマ線があり(エックス線や中性子線もありますが・・・)、核種によって放射線が違います。これらに対する遮蔽方法や検出方法、汚染時の対処法も異なります。要は、使っている放射線が何なのか?どう危険なのか?どう対処すればいいのか?などを十分に知った上で、放射線実験施設で決められたルールを遵守して、実験を行う限りにおいて、特に危険はないと思います。何も知らないで実験をして、自分のみならず、周りの人を汚染に巻き込むのが一番危険です。
 もっとも、現在は放射線ではなく蛍光試薬を使ってできる実験が多くなっていますので、そちらも確認したらいかがでしょうか?だらだらと書きましたが、参考になったでしょうか?
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#1さんの書いた内容をわかりやすくすると、



たとえば32Pの半減期は約2週間で、
一年経ったら1億分の1位に減衰します。
2週間オートラで焼いたら、50%が崩壊してベータ線が出てきます。

これに対して3Hの半減期は約12.4年で、
一年経っても95%位にしか減りません。
2週間オートラで焼いても、1%も崩壊しないので検出するのにも効率が悪いです。
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放射性同位体ということは放射線が出てるってことですよね。


この間、核医学検査で体内に点滴で放射性同位体を入れましたが、
放射線技師に「明日までお子さんは抱っこしないで下さい」
と言われました。
それだけ放射線が出続けて、小さな子供には危険だってことですよね。
何にラジオグラフィーを使うのか分かりませんが、
半減期が長ければそれだけ放射線が出続けるのですから、
細胞が長い間放射線にさらされ、細胞のダメージ大という事でしょう。
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半減期が長いとそれだけ長期間放射線を周囲に撒き散らし続けますね。


同じ検出感度を得るためには半減期の長いものの方を多量に使用する必要が出るはずですね。
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