No.3ベストアンサー
- 回答日時:
仰る通りガソリンエンジンでは基本的にある程度以上大きな物は作れません。
それはガソリンエンジンが予混合式エンジン(あらかじめ空気と燃料を混合して、その混合気を吸い込む形式)であるためと電気火花による点火方式を取るためです。なぜこのような形式のエンジンで大型化が難しいかと言うと、シリンダーの直径があまり大きくなると点火プラグによって点火された火炎が周囲まで燃え広がるのに時間を要してしまい、熱効率が下がること。あまり大きな燃焼室では点火プラグによって点火された混合気が燃焼することによって燃焼室内の圧力が上昇が起こると、燃焼室の方々で圧力の上昇による自己着火が発生し、異常燃焼を引き起こしてしまうこと。本来、燃焼速度の速い燃料であるガソリンを使うことによって高回転で高出力が望めることに優位性があるエンジンのはずがむやみ大型化するとこのメリットがなくなってしまうことなどです。それならば一つのシリンダーの容積は小さく多気筒化すれば良いのではと思われるかもしれませんが、これも航空機用等の星型エンジンのような特殊な気筒配列以外では難しい(実際に航空機用の星型エンジン(クランクシャフトの周りに放射状にシリンダーを配置)では18気筒や22気筒等も在りました)のです。それはクランクシャフトが長くなりすぎるためクランクシャフトに捩れが発生(回転が上がるほど問題になります)してしまい非常に強靭なクランクシャフトを持ったエンジンにならざるを得ず、現実的ではないのです。自動車の世界では過去にジャガーが直列12気筒エンジンを積んだ市販車を作っていましたがあまりメリットが無く現在では、同じシリンダー数であればクランクシャフトの長さを短くできるV型や水平対向型になっています。それでも12気筒程度までがメリットを期待できる範囲でしょう。シリンダー一つ当たりの容積は1500ccぐらいまでが実用上の限度でしょうから18000ccぐらいまでの排気量が限度でしょう。大きいエンジンですが、その実例は大型タンカーなどで使われているユニフロースカベンジングタイプの2ストロークのディーゼルエンジンでシリンダー直径は1メートル近くピストンストロークは3メートルに達するものも在ります。総排気量は10万リットルを越え最大出力は数万馬力に及びます。ディーゼルエンジンでは空気のみを吸い込み圧縮し高温・高圧になった空気の中に燃料を高圧で霧状にして噴射し、噴射された燃料が順次燃焼していくためシリンダーが非常に大きな直径であっても圧縮圧力いくら高くなっても返って好都合なくらいで、異常燃焼などの問題は起き難いのです。
少なくともガソリンエンジンでは10万リットルなんて排気量のエンジンは作れません。また、最大出力の点でも排気量に制限があるガソリンエンジンでは限度がありせいぜい数千馬力が良い処でしょう。ガソリンエンジンは小型軽量であること、エンジンの重量の割には高出力であること、出力の調整が簡単であること、広い回転範囲にわたって有効な出力が得られることなどの長所もたくさん備えていますので、そのメリットを生かせる用途に使用すべきものなのです。
機関の重量と出力の比ではガスタービンエンジン(ターボジェットエンジンも含む)が多分最高のエンジンとなるでしょう。同じ出力のガソリンエンジンの1/3~1/5程度の重量しかありませんし、条件がよければガソリンエンジンよりも燃費もいいのですが、ガソリンエンジンのように回転数を簡単に変えることができません。ガスタービンエンジンは一定の回転数で回すことが前提なのでそれ以外では酷く効率が落ちてしまいますので、自動車などの用途には不向きで、もっぱら航空機や船舶、発電等の一定の回転数で運転できる用途に使われています。
ディーゼルエンジンは自動車用にも船舶用にも発電用に使われていて、非常に用途の広いエンジンであると言えるでしょう。しかし、同じ馬力のガソリンエンジンから比べると1.5倍から3倍程度の重量があること、振動や騒音が大きく、排気ガスの浄化が難しいことなどの欠点があり、航空機には使えませんし、スポーツカーなどの用途にも不向きです。ただし、前述した通り超大型のものが作れる利点もあり、ガソリンエンジンより熱効率が良いことが利点です。
No.2
- 回答日時:
圧縮した混合ガスを爆発させるときにご存知の通り点火プラグを使いますが、大型のエンジンにした場合圧縮されたシリンダー内が大きく広いためプラグによる点火が不向きになってくるのです。
たとえば船のような大型のスクリューを回転させるにはガソリンエンジンよりトルクのある粘り強いタービンエンジンやジーゼルが向いているのです。
大型船などはエンジンを取り付けるという感じではなくて、船の一部がエンジンそのものなのです。参考に船の科学館へ行って見てください。想像をはるかに超える巨大なエンジンが展示しています。
No.1
- 回答日時:
詳しい説明は、専門家の方のご回答を待つことにして、
ガソリンエンジンの排気量を大きくすると、いろいろな問題が起こります。例えば、
1.重くなる。
2.燃焼室が大きくなり、燃焼に時間がかかる。
3.ピストンなどの部品が増えて摩擦抵抗が大きくなる。
これらが原因となって、排気量を大きくしてもパワーが上がらなくなります。
私の知っている限りでの最大排気量のガソリンエンジンは、航空機用ですが、米国のプラット&ホイットニー社製の「R-4360」というエンジンです。シリンダー数は28、排気量は約70リットル、最高出力は3600馬力という化け物のようなエンジンでした。これを搭載していたのは、B-36という米軍の爆撃機でした。なお、これは有名なB-29の後継機で、戦後まもなく開発されたものです。
しかし、このような大排気量のガソリンエンジンはこれ以降は造られていません。ガスタービンエンジン(ジェットエンジンを含む)の技術が発達して、同じ出力のピストンエンジンよりはるかに小型軽量のものが作れるようになったからです。
航空機用エンジンについては↓のページが詳しいです。
参考URL:http://www.yabuki.webis-ya.com/feature/
この回答へのお礼
お礼日時:2002/02/06 16:35
さっそくのご回答ありがとうございます。
R-4360・・・う~んすごいエンジンですね
やはり大きくするにはシリンダーを多くするのですね。
漠然とした質問に回答いただきまして
ありがとうございました!
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