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ある小説の一説に下記のような会話があります。

「・・・・・・・それはいつでも金と兌換できるという実力の裏づけがあっての事だった。しかし、アメリカは、もう三十年も前に金との交換を停止してしまっている。こうしてドルと銘打った紙切れが量産されていく現場にいると、アメリカこそ壮大な紙幣乱造国家だという気がしてくるな」
「まるでアナーキストの意見を聞いているようだ」
「いまやドル紙幣はその七割が海外で流通している。つまり、世界中でアメリカだけが、利子を払う必要の無い『ドル紙幣』という名の米国債を発行している事になる。こんなうまい商売は世界中にたった一つしかない。」

とあります。
で、質問なのですが、「利子を払う必要の無い『ドル紙幣』という名の米国債」とはどういう事なのでしょうか?アメリカが金本位制から変動為替相場制に移行し、その結果ドル紙幣が"実質的に「利子を払う必要の無い米国債」となっている"という事の様ですが、なぜ利子を支払う必要の無い国債であるという位置づけと見ることができるのでしょうか?

経済にお詳しい方々、解説やご説明の書き込みをいただきたく思います。
よろしくお願いします。

A 回答 (6件)

「ドル紙幣はその七割が海外で流通している」


 ということに注目しましょう。
例えばかってロシアでは、国民がルーブルを信頼せず、米ドルがロシア国内の取引でも使われたということを聞いたことがあります。北朝鮮でも闇ドルが出回っているようです。
アメリカはロシアや北朝鮮からの輸入の決済に現金=ドルを渡せば、そのままロシアや北朝鮮にとどまっていると言うことになります。
しかし日本との正常な取引を考えて見ます。日本の輸出企業は米ドルを受け取っても、そのまま国内では通用しませんから、ドルと円との交換をもとめます。国際収支(経常収支)が赤字のアメリカは、ドルと交換するためには日本から利子をつけて円を借りる(調達)する必要があります。言うなれば、日本がドルでアメリカの国債を買うとか、米企業に投資をするとか、外貨預金をするとかと言う形でドルがアメリカに還流しているから、ドルと円の交換が実行できるのですが、これには利子とは配当とかアメリカはコストを負担することになります。
要するに、ドル紙幣そのものが他国で決済手段として流通し、アメリカに帰ってこないなら、アメリカはその限りにおいて濡れ手で粟ということになります。
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この回答へのお礼

書き込みありがとうございます。書き込みいただいたのですが、私にはうまく理解が行かなく困惑中です。回答についていくつか質問書き込ませていただいたので、もしよろしければまた書き込みをいただけたらと思います。

> 国際収支(経常収支)が赤字のアメリカは、ドルと交
> 換するためには日本から利子をつけて円を借りる(
> 調達)する必要があります。
利子をつけて円を借りる( 調達)必要があるというところが、よく分からないのですが、市場で必要に応じて他国通貨を調達してくれば利子などは発生しないのではと思うのですが、なぜ借りる必要があるのでしょうか?また、ここに国がどう関わっているのでしょうか?
それと「経常収支が赤字であるアメリカ」というのが文章に出てきてその後の文章とどう関係するのかも分からないでいます。

> 言うなれば、日本がドルでアメリカの国債を買うと
> か、米企業に投資をするとか、外貨預金をすると
> かと言う形で ドルがアメリカに還流しているから、
> ドルと円の交換が実行できるのですが、これには
> 利子とは配当とかアメリカはコストを負担すること
> になります。

日本がアメリカ国債を保有していないとドルと円の交換ができないという事なのでしょうか?ここについても上記同様に市場で他国通貨を調達して来ればいいのになぜそうなるのかが理解できない状態です。

それから、ドルと円の交換は常に市場で行われて、各企業が必要に応じて(または銀行などに代行してもらって)市場で物々交換のように、その時のレートに応じてドル円を交換しているものと理解しているのですが、私のこの理解に間違い誤解がありましたらご指摘ください。

よろしければまた書き込みをいただけたらと思います。よろしくお願いします。

お礼日時:2006/07/09 19:56

国際収支の仕組みとか外国為替取引についての基本から解かないと理解できないようですが、ここでは無理かもしれません。


アメリカの国際収支が赤字と言うことは、出て行くドルが入ってくる円より大きいと言うことです。
そのドルを円に替えてくれと要求されたら如何すればよいのでしょう。
足りない分は借りるしかないでしょう、借りれば利子を払わんといけません。
銀行にドルを持っていけば円とどれだけでも替えられると考えでしょうが、日本の銀行はドルを持っていても国内では運用できないので、次にドルを円と交換を要求するので、堂々めぐりです。
個々のの企業の行動を考えるミクロ経済的考えと、国全体の経済を考えるマクロ経済学的思考は別物と言うことを理解することも必要です。
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この回答へのお礼

再度のご回答ありがとうございます。

全体像が見えない中の書き込みとなってしまうのですが、なぜ足りなくなるのでしょうか?通常需要と供給のバランスからその時の例えばドル円のレートが決まってくるので、それによって補われるものと理解しているのですが、この理解は間違っているのでしょうか?。

とりあえず、ご回答いただいた内容を理解するには私の基礎知識が不足しているようで、手間がかかりすぎ、説明しきれないという状態になってしまっているようなので、いったん締め切ろうと思っています。もし、ご回答いただいた事を理解するための手がかりとして、この辺りを重点的に調べたほうがよいという感じでいくつかの単語、キーワードなどもありましたらご紹介いただけたらと思います。それから、私のような者に参考になりそうなお勧めの入門書的な書籍がございましたら(できることならご存知の数冊を)ご紹介をいただけたらありがたいです。もしよろしければご紹介よろしく願いします。

うまく理解できずにいる状態ですが、ご教授、お付き合いいただきありがとうございます。
大変勉強になります。

お礼日時:2006/07/10 11:22

追加の回答です。


世界はアメリカと日本だけで成り立ち、両国の取引は貿易だけと仮定します。
アメリカは日本に100万ドル輸出し150万ドル輸入します(50万ドルの赤字)。
何故、このような取引が決済できるのでしょうか。
日本がアメリカに50万ドルだけ貸してやれば決済できます。貸す方法はアメリカの国債を買ってやるとか、アメリカの銀行に預金をしてあげるとか、アメリカの企業の株を買ってあげるとか、いろんなルートがあります。
これらは、アメリカが利子や配当を支払わないといけません。
次に、世界はアメリカと北朝鮮だけと仮定します、同じようにアメリカが50万ドル赤字とします。北朝鮮にドル札を渡しました。北朝鮮では自国の通貨はインフレで目減りするので信頼がありません。こっそりアメリカドルで国民が取引をしているなら、アメリカドルを自国通貨に交換してくれという要求が出てきません。アメリカはドル札を渡し放しで、当分利子を払う必要がありません。
アメリカドル(紙幣)の70%が海外で流通しているなら、その限りでは無利子の国債(海外にあるアメリカドルはアメリカにとって負債=債務であることには変わりがない)を買ってもらっているのと同じことということです。
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もし貴方が、借用書を書いて、皆からお金を借りたいのですが、みんなは貸してくれるでしょうか?。

ある程度ならともかく、際限なく貸してくれる人はいません。
お金もこれによく似た働きがあります。まずお金を流通しみんなが納得して使用するには、経済的な保証が必要になります。兌換紙幣の場合はそれが金による保障でした。

さらにお金はいろいろな形を取ります。ここからはさまざまな形をとるお金のことを「マネー」、通貨のことを「カレンシー」と言い換えます。
マネーは何も、現金「カレンシー」の形をしているとは限りません。会社の商品は売れると現金化できますから帳簿上はマネーです。また小切手や手形商品券もマネーでこれは、限りなくカレンシーに近い働きをします。
具体的に言うと、現金ではないのに決済(支払)をすることができるということです。商品券などはデパートが発行しますので、発行元のデパートが潰れたら、その商品券はもう使用できません。小切手・手形も振出人の保障と共に、銀行が潰れないという前提が必要になります。

現在では、兌換紙幣を発行している国はありません。そうすると、カレンシーというものは、商品券などとおなじように、それを発行する国が破綻しないという保障があって初めて成り立つものとなります。

世界で最大の国はアメリカです。ということはアメリカが発行するドルは一番保障されているカレンシーということになります。

そしてアメリカは、貿易収支が赤字の国です。つまり自国の消費のために、自国で生み出されるマネーより多くのものを輸入という形で買っているということです。
普通の人や国であれば、支払うカレンシーが足りなくなります。(だって赤字なんですから)そして借金してはらうことになるはずです。
しかし、アメリカだけは自国の保障という名の下に、どんどんドル札を刷って、カレンシーとして使用してます。
しかし国際収支を見ると、明らかにアメリカは債務が超過(借金漬けということ)していますので、これはドル紙幣が形を変えた借金ということになります。国の借金は普通、国債といいますのでドル紙幣はそのまま国債(つまり借用書)と同じだといえるのです。
しかし国債として借金したわけではありませんので、そのままでは利子が生まれません。

もしアメリカの景気が本当に悪くなり、保障ができないような時がくれば、いろいろな国の人たちは、米ドルから、ほかのカレンシーに変えようとします。
そのときはドルが米国に溜まっていき、ドルの価格が暴落することになるのです。
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今回の問題を理解するためのキーワードをと言う質問ですが、「国際収支表」の仕組みを知ると、対外取引の全体像を把握できるとおもいます。

また、「外国為替取引」や「外国為替レート」もキーワードになるかも知れません。
これらのキーワードの概念はgooで検索すると、丁寧な解説が見つかるはずです。
参考書と言われると、国際経済関係の本は無数にあり、迷いますが、読みやすいのは、日経新聞社版 伊藤元重「ゼミナール国際経済入門」はいかがでしょうか。
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 今までの回答は、現実の経済の動きを反映していない回答です。



 私はドル紙幣のことを、アメリカ政府発行の偽札が混じっていると普段から言っています。その仕組みは以下の通りです。

 この考え方の大前提には、世界通貨とそれ以外の経済弱小国の通貨では、通貨の取り扱いが扱いが異なることが原因としてあります。

 ドル・ユーロ・暫定世界通貨の円は、それぞれ相互にお札と言う名前の紙切れ同士が、通貨として変動相場制のもとで、ほぼ同じ値打ちと考えられる金額同士交換されています。しかし、100ドル札・100ユーロ札・1万円札それぞれ製造原価は20円以下です。つまり、ヨーロッパ・アメリカ・日本は紙切れをお互いに約束の下で通貨として使用しあっています。

 ところが、経済弱小国の通貨はインフレなどで紙切れになったことが過去にあるため、誰も大量に保有したがりません。例えば、ボリビアの通貨を1億円分円に替えてくれとボリビア人が頼んでも誰も変えてくれません。世界通貨同士のように大量に交換して貰えないのです。

 ではボリビアの人が世界通貨であるドルやユーロ・円を手に入れるにはどうすればいいでしょうか?

 それは、10000円分の通貨を手に入れるには、ボリビア国内の1万円分に相当する「現実の物」を日本に輸出するしかありません。そのとき、ボリビア人が手に入れた1万円で「日本の物」を買って、ボリビア国内に持ち帰れば経済的に大きな問題は起こりません。

 しかし、過去に大インフレを経験した国々、例えば南米の大金持ちは儲けたお金を、自分の国の通貨で保有することはあまりしないのです。
 アメリカ経済圏の彼らは、海外に亡命したときなどにいつでも使えるように、「ドル」で箪笥預金しているのです。(銀行に預けると、預金封鎖・銀行の倒産などのリスクがあり、相続などでも税金を取られるため。)

 この海外にある、箪笥預金されて使用されないドルは、元々アメリカが20円以下の印刷費で作ったものを、これらの経済弱小国の人々が生産した現実の物100ドル分(1万円以上)と交換した結果、これら弱小国の人々の手元にあるのです。

 発行されたドル紙幣の7割がこのような状態で外国に保有されていることを、利子を払わなくて良い債券と表現しています。
 私は、この7割のことをアメリカ政府発行の偽札(実際の通貨として流通していない紙に印刷されたもので、他人の資産を手に入れるのに使われたから。)と呼んでいましたが、いざとなると流通も可能な紙切れですから、偽札より「利子を払わなくても良い債券」の方が適当な表現ですね。

おまけ:
 ユーロや円のように世界通貨扱いの場合は、このシステムからは一応独立しています。相互に通貨(つまり紙切れ同士で)交換可能ですから。しかし、ユーロが通貨統合により世界通貨として確定したのに対し、円はアジアの暫定世界通貨です。

 日本がアジアで経済一強の地位を失えば、世界通貨としての地位も失い、無利子のアメリカ国債を掴まされる運命となります。

 1日24時間、ビジネス活動時間が8時間とすると、世界通貨は三極まで共存可能です。
 日本が中国・アセアン・オーストラリアなどと共に、ユーロのようなアジア共通通貨を作り上げることができなければ、中国の経済発展のペースから考えて、アジアの世界通貨は中国の「元」になってしまいます。

 自国通貨が世界通貨として通用しなければ、その国の国民の経済損失は膨大となります。
 その損失を考えれば、中国と争っている場合ではありません。(その証拠に、日本経済界は小泉政権の対中国政策を全く支持していません。)
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