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PN接合のバンド図なのですが、
熱平衡状態では、P型とN型と空乏層のフェルミ準位が一致しているのはなぜですか?
また、一致するということは、一体何を表しているんでしょうか?

A 回答 (3件)

siegmund です.



Umada さん:
> siegmundさんにreferして頂けたのは光栄です。
そんなことおっしゃられては背中がくすぐったくていけません.

単に気体の圧力よりも,Umada さんの大気の圧力の垂直分布の方が適切な例だったかも知れません.
Umada さんのご説明で十分かと思いますが,具体的な数式の扱いは
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=48153
に多少詳しく載っています.

質問検索で「フェルミ準位」「Fermi準位」とやると,いくつかヒットします.
ご参考まで.

Umada さん:
> なおこの場を借りて恐縮ですが、
> その議論の中でsiegmundさんからの「Fermi準位の説明を授業で使おうかと思ってます」の件、
> 拙答でよければどうぞお役立て下さい(書籍からの引き写しでなく自分で考えたものですから、
> 他所からクレームがつくこともないはずです)
ご好意ありがとうございます.ありがたく使わせていただきます.
私の授業も前の方から座席が埋まるようにしたいのですが,
なかなかそうならないのが残念です(^^;).
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なんとなく眺めていたら呼ばれていましたので出て参りました(笑)。

siegmundさんにreferして頂けたのは光栄です。

siegmundさんが平易な例や物理的背景も含め簡潔に説明してくださっているので蛇足ではありますが、私の前回の回答(http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=243994)と併せてお読み頂ければ幸いです。もっとも、半導体や固体物性の初歩の教科書を読めば必ず出ているお話ですので勿体をつけてはお恥ずかしいのですが。

fjknさんもご存じのようにN型半導体は自由電子が過剰ですし、P型は不足です。N型ではFermi準位が伝導帯に近づいており、Pでは逆に価電子帯に近づいていることからも理解されます(*1)。PとNをくっ着ければN型領域からP型領域に自由電子が(拡散で)流れ込むのは当然予測できることです(*2)。
ただ、際限なく流れ込むわけではありません。流れ込んだことにより界面付近に空乏層(自由電子、空孔とも乏しい層)が生じます。空乏層ではイオン化したドナー・アクセプタが裸のままで存在することになり、それらが自由電子/正孔の拡散を妨げる方向の電界を作ります。拡散による流れと電界による流れがつりあうと(見かけ上)拡散が止まります。
この時、このPN接合体のFermi準位は一様になります。Fermi準位が一様でない場合は場所により自由電子が過剰な場所、不足している場所があるということで、全体がまだ熱的平衡に至っていないということになります(*3)

似た例としては大気の圧力の垂直分布があります。ご承知のように海抜の高い場所ほど空気が薄くなります。拡散だけで考えれば下界の方が気体分子の密度が高いですから、高所への気体分子の流れが生じます(下界ほど内部化学ポテンシャルが高い)。ところが位置エネルギー(重力ポテンシャル)は高所の方が大きいですから、気体分子は高所から下界へと移動しようとします。
結局気体は、拡散による高所への流れと重力による下界への流れが均衡するように分布することになります。このときに全化学ポテンシャル=内部化学ポテンシャル+(重力)ポテンシャルはどこでも一定となります。siegmundさんが解説くださっている通り、「Fermi準位がどこでも同じ」はこれと同じようなものと理解されればよいと思います。

Fermi準位についての詳細は別の質問&回答(http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=206257)をご覧下さい。
なおこの場を借りて恐縮ですが、その議論の中でsiegmundさんからの「Fermi準位の説明を授業で使おうかと思ってます」の件、拙答でよければどうぞお役立て下さい(書籍からの引き写しでなく自分で考えたものですから、他所からクレームがつくこともないはずです)。

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*1 とりあえず、「Fermi準位が高いほど自由電子が多い」と考えて読み進めてください。
*2 実際にはPとNの別々の塊を、表面を原子レベルで平坦にしそれを清浄な状態のまま接着するのは無理です。あくまで思考上のお話です。
*3 Fermi準位は熱的に平衡な系に対しての考え方ですから厳密に言えば非平衡な系には存在しない概念ですが、「どの準位まで電子が詰まっているか」を表す指標と考えて目をつぶって読み進めてください。

参考URL:http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=243994, http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=206257
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http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=243994
に同趣旨の質問があり,Umada さんが大変明解に解説をされています.
(本来,Umada さんがコメントされるべきですが,
お急ぎのようなので出しゃばりました.
Umada さん,失礼お許し下さい).

ついでに蛇足を書いておきます.
本当は,等しくなるのは化学ポテンシャルですが,
こういう条件では,フェルミ準位≒化学ポテンシャル,と思って結構です.
大体,両者はしばしば混同して使われています.

化学ポテンシャルは,その場所から粒子が逃げていく能力を表しています.
実際,逃散能(逃げ出す能力,fugacity)と呼ばれる量の対数を取ったものが
本質的に化学ポテンシャルです.
したがって,化学ポテンシャルに差があれば粒子は勝手に移動し,
その移動は化学ポテンシャルの差がなくなるまで続きます.
2気圧の空気が入っている箱と4気圧の空気が入っている箱を
くっつけて仕切を取ったとき,
両者の圧力が等しくなるまで空気の移動が起きますが,
それと同類のことです.
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