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結晶場理論で真空状態から例えば遷移金属8面体配位でt2gが安定化するのはなぜでしょうか?
egが配位子との相互作用で、結合性と反結合性ができて、
反結合性のところに遷移金属の軌道が入るので、真空状態より不安定化するのは分かります。
その理論でいうと、t2gは、真空状態と近い状態ではないでしょうか?
文献等あれば一緒に教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

A 回答 (1件)

結晶場理論では、遷移金属イオンを中心とした配位子の周りに、一定の空間配列で静電場が形成されると考えられます。

この静電場によって、遷移金属のd軌道はエネルギー準位を分裂し、それぞれの準位は特定の対称性を持つことになります。この分裂した準位は、t2gとegに分類されます。

真空状態において、遷移金属のd軌道はすべて等しいエネルギーを持っていますが、配位子が周囲に存在することで静電場が生じ、t2g軌道とeg軌道が分裂することになります。このとき、t2g軌道が安定化する理由としては、配位子との相互作用によってt2g軌道に電子が多く存在するためです。一方、eg軌道は配位子との相互作用によって反結合性の領域に電子が存在するため、エネルギーが高くなります。

結晶場理論においては、真空状態を基準として、配位子との相互作用によってd軌道のエネルギー準位が変化することを考えます。そのため、真空状態におけるエネルギー準位と比較することで、t2g軌道が安定化することがわかります。

参考文献:

J.D.リー、「簡潔な無機化学」、第5版、ワイリーブラックウェル(2015)
F.A.コットンとG.ウィルキンソン、
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
>t2g軌道が安定化する理由としては、配位子との相互作用によってt2g軌道に電子が多く存在するため

ここの要因が難しいですね・

お礼日時:2023/05/11 22:02

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