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結晶場理論で真空状態から例えば8面体配位でt2gの安定化の実験and/or理論的証拠ってあるのでしょうか?
配位子の方の軌道のegが反結合性で不安定化するのはわかるのですが。。
文献もあれば一緒に教えて頂ければ幸いです

A 回答 (1件)

結晶場理論では、d軌道が配位子場によって2種類の軌道、つまりe_g軌道とt_{2g}軌道に分裂することが予測されます。

これは、配位子が中心原子の周りに形成する電場によって引き起こされます。e_g軌道は電場の強い方向に広がり、t_{2g}軌道は電場の弱い方向に広がります。

8面体配位の場合、中心原子のd軌道はe_g軌道とt_{2g}軌道に分裂します。e_g軌道はxy平面に沿って広がり、t_{2g}軌道はxz面、yz面およびz軸に沿って広がります。

真空状態から8面体配位でのt_{2g}の安定化の実験については、私が知る限りでは特定の例はありません。しかし、理論的には、t_{2g}軌道がe_gよりもエネルギーが低いことが予測されています。これは、t_{2g}軌道が中心原子と配位子との間の距離が遠いため、配位子場の影響を受けにくいためです。

一方、実際には、配位子との間の距離、配位子の種類、結晶場の形状などによって、分裂の程度や軌道の安定性が変化する可能性があります。また、特定の錯体については、実験的にt_{2g}軌道が安定であることが報告されています。これについては、以下の文献が参考になるかもしれません。

J. J. McGarvey and J. R. Shapley, "A Study of Some d^4 System with Octahedral Symmetry," Journal of Chemical Physics, Vol. 36, pp. 1739-1747 (1962)
R. D. Cowan、原子構造とスペクトルの理論(カリフォルニア大学出版局、
ただし、これらの文献では、特定の錯体についてのみ報告されており、一般的な傾向を示すものではありません。
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この回答へのお礼

挙げて頂いた引用文献のリンクが見つけれませんでしたが、
やはり相対的な議論のみですね。
ありがとうございます。

お礼日時:2023/05/04 07:33

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