アプリ版:「スタンプのみでお礼する」機能のリリースについて

全くの素人ですが、「初期値問題」とは何でしょうか。
高校で微分、積分まで習いましたが、それ以外は全くの素人です。分かりやすく解説いただけないでしょうか
よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

 微分方程式の話です。

 
 たとえば、「速さ1で運動しているモノがある。時刻tにおけるそのモノ位置をf(t)とする。f(t)はどんな式で表されるか?」という話を考えると、これを

問題:「ある関数f(t)をtで微分したもの df/dt が、
df/dt = 1
という式を満たす。そういう関数f(t)は何か?」

と表せる。これが微分方程式です。言い換えれば、この微分方程式は、f(t)が従う「法則」や「規則」を示しています。

 ですが、これだけだと答が一通りには決まりません。
f(t) = t + 3

f(t) = t + 5
も、確かに上記の微分方程式を満たすからです。

 そこで、たとえば
問題:「ある関数f(t)をtで微分したもの df/dt が、
df/dt = 1
という式を満たす。しかも、
f(0) = 4
である。そういう関数f(t)は何か?」
と問うのが「初期値問題」です。f(0) = 0という条件を初期条件と言います。これだったら、答は
f(t) = t + 4
と一意的に決まります。
 この初期値問題は、最初の話に戻れば、
「速さ1で運動しているモノがある。時刻tにおけるそのモノ位置をf(t)とする。さらに、時刻0においてそのモノの位置は4であった。f(t)はどんな式で表されるか?」
と尋ねているのと同じことですね。

 「初期値問題」と言ったら、「時間の関数になっているものf(t)が、ある(微分方程式で示された)法則に従って時間とともに変化する場合に、或る初期条件(最初(t=0)にf(t)が或る状態である、という状態)から出発したならば、f(t)はその後どうなるのか」というタイプの問題を指します。

 「加速度1で運動しているモノがある。時刻tにおけるそのモノ位置をf(t)とする。時刻0において、そのモノの位置は4であった」の場合なら、fをxで微分したものをf’、fをxで二回微分したものをf'”と書くと、
f'” = 1 (微分方程式)
f(0) = 4 (初期条件)
となりますが、これではまだ答が一意的には決まりません。実際、
f(t) = (1/2)t^2 + 7t + 4

f(t)= (1/2)t^2 + 5t + 4
も答になるからです。
 この場合の初期値問題は、例えば「加速度1で運動しているモノがある。時刻tにおけるそのモノ位置をf(t)とする。時刻0において、そのモノの速さは2、位置は4であった」というのであれば、
f'” = 1 (微分方程式)
f’(0) = 2、f(0) = 4 (初期条件)
となるわけです。

この回答への補足

早速の御回答有り難うございます。

詳細な御説明を頂き、私のような素人にもたいへんよく分かりました。あちこち大分調べたのですが分からなくて困っていました。有り難うございます。

あと少しお伺いしてもよいでしょうか。
初期条件は、微分方程式の変数をxとするとき、常にx=0のときの条件式で与えられるのでしょうか。それとも、x=5、x=-2など0以外の時の条件式で与えられることもあるのでしょうか。

補足日時:2007/02/04 19:27
    • good
    • 1

ANo.1の補足についてです。



初期値と言っても、t=0での値を指定すると限ったことじゃありません。

てゆーか、t=0に限っても同じです。なぜなら、
df/dt = 1
f(3)=5
という問題は、
g(t) = f(t+3)であって、
dg/dt = 1
g(0)=5
とも表せますからね。

 微分方程式において、ある領域の端における値を指定して解を求める問題を「境界値問題」と言います。「初期値問題」は、その領域が一次元の半直線である場合の呼び名という訳です。
    • good
    • 1
この回答へのお礼

再度の御回答有り難うございます。

よく分かりました。確かにそうですね。
また、境界値問題の補足有り難うございます。何か視界が開けた感じがします。

有り難うございました。

お礼日時:2007/02/04 20:43

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!