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硝酸銀水溶液はなぜ中性なのでしょうか?

たしか高校時代、化学の授業で「強酸と弱アルカリの塩の水溶液は弱酸」と習ったような記憶があるのですが...
(私の記憶違いかもしれません)

あるいは「水酸化銀」なる物質(がそもそも安定に存在するのかどうかも私は知らないのですが)は強アルカリなのでしょうか?

A 回答 (10件)

「アルケミストの会」という化学・理科教育サークルのメーリングリスト


http://www.water.sannet.ne.jp/masasuma/alchemst/ …
で、
数研出版の「サイエンスネット」の
「AgNO3とMgCl2の水溶液の液性が中性である理由について」の記事を元ネタにした議論が続いています。

http://www.water.sannet.ne.jp/masasuma/alchemst/ …

ご参考まで。
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数研出版の「サイエンスネット」という無料雑誌


http://www.chart.co.jp/subject/rika/ri_net.htm

「AgNO3とMgCl2の水溶液の液性が中性である理由について」
http://www.chart.co.jp/subject/rika/sc_net/33/sc …
という記事が掲載されています。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。

お礼日時:2008/11/09 14:39

#4、5です。


硝酸銀の濃い溶液で酸性になるかどうかを調べてみると書いてありましたがいかがでしたか。

[Ag-Ag]2+があるかもしれないと書きました。その後考えたことを書きます。

(1)#4で
>「溶解度から溶解度積を計算すると2.3×10^(-8)M^2です。中性の水の場合[OH-]=10^(-7)Mですから[Ag+]=0.23Mになります。これ以下だと沈澱が出来ませんので中性だということです。」
と書きましたがおかしいですね。0.23M以上では沈澱が出来るということになります。これは溶けないということですから硝酸銀の溶解度と合いません。濃い水溶液中では
Ag2O+H2O⇔2Ag++2OH-以外の平衡を考えないといけないということになります。[Ag-Ag]2+イオンの存在はその点では助かる内容です。

(2)Ag2Oの結晶ではAg-Agはないようです。理化学辞典ではAg2OはCu2Oと同じ赤銅鉱型構造だと載っています。酸素イオンの作る体心立方格子の体心の酸素イオンを4つの銀イオンが正4面体で取り囲んでいます。銀イオンは2つの酸素イオンに挟まれている状態になっています。だからAg2Oが沈澱していくときにはAg-Agの結合は切れていなくてはいけません。AgClの結晶もNaCl型ということですからAg-Agの結合はありません。

(3)濃いときに存在した[Ag-Ag]2+が薄くなると離れるという平衡が存在するということはあり得ると思います。
[Ag-Ag]2+ ⇔ 2Ag+

仮にAgNO3が0.01Mの時Ag+の形で90%存在しているとします。平衡定数は[Ag+]2/[Ag-Ag]=KでK=0.162となります。これを使うと1MでAg+は24%です。ギリギリですね。Ag+の濃度がもっと小さくなるような存在形態が必要でだと思います。

水中ではどちらのイオンにもH2Oが配位しているでしょう。
Ag+は2配位ですから[H2O-Ag-H2O]+だと思います。
[Ag-Ag]2+はどうでしょうか。Ag+が2配位ということでいうと[H2O-Ag-Ag-H2O]2+かもしれません。これ以外にあるでしょうか。

(4)2価のイオンの場合、
[H2O-Ag-Ag-H2O]2+
 ⇔[H2O-Ag-Ag-OH]+ + H+
で酸性を示すことを考えないといけなくなりそうです。

結局「あちら立てればこちらが立たず」ということになりそうですね。相変わらず分からないままです。濃いときには酸性であるということがあるとすると[Ag2]2+でいけそうですが。

※(4)について
普通これはあまり書かれていません。でも硫酸銅水溶液が酸性であるというときでも同じ事が成り立っているはずです。
CuSO4→Cu2++SO42-
で酸性になるのはよく知られていて「強酸と弱塩基の組み合わせ」で考えています。でもどういう事が起こっているかを考えるとH+の出てくる仕組みが必要です。
Cu2+は4配位です。通常水の中では[Cu(H2O)]2+となっています。4つのH2Oは平面の正方形になっています。硫酸銅でも塩化銅でも稀薄溶液ではみな同じ色であるというのはこの錯イオンのためであるといわれています。この4つのH2Oの2つがOH-になると電荷が無くなって沈澱します。水酸化物の溶解度の小さい物質はこの沈澱の前の段階で[Cu(OH)(H2O)3」+が生じているはずです。
[Cu(H2O)4]2+ ⇔ [Cu(OH)(H2O)3]+H+
です。これで酸性になるということが説明できます。透明な溶液で沈澱が生じていないところで酸性になるというためには錯イオンを考えないといけません。配位しているH2OがOH-に変わるという変化です。
普通アンモニアの様な分子性の塩基での話だけで後は同じと説明が省略されていますね。でもイオン性の塩基とは話が別なはずなんです。
アンモニアのような分子性の塩基の強さは電離度で決まります。弱塩基では電離度が小さいです。イオン性の塩基の強さは溶解度で決まります。溶けるということはイオンに別れるということですから電離度は1です。溶解平衡と溶解度積を考えることが出来るということはイオンに別れるということが前提です。

この回答への補足

>硝酸銀の濃い溶液で酸性になるかどうかを調べてみると書いてありましたがいかがでしたか。

友人から回答がありました。
下記の通りです。
--------------------------------------------------
pHメーターは不安定で、使いこなせなさそうでしたので、
比較できるよう、複数の試薬と複数のpH試験紙で実験しました。

試薬
(1)純水
(2)硝酸銀(I)0.1M水溶液
(3)硝酸銀(I)1M水溶液
(4)硫酸銅(II)飽和水溶液
(5)硝酸鉄(III)0.1M水溶液
(6)塩化鉄(III)0.1M水溶液
(7)アンモニア1M?水溶液
(8)炭酸ナトリウム水溶液

pH試験紙
BPB(ブロムフェノールブルー)
BCG(ブロムクレゾールグリーン)
MR(メチルレッド)
BTB(ブロムチモールブルー)
CR(クレゾールレッド)
TB(チモールブルー)

結果
pH自体は決定できなかったのですが、酸・塩基の強弱の関係は決定できたと思
います。
酸性側より順に並べると

(5)硝酸鉄水溶液、(6)塩化鉄水溶液
(4)硫酸銅水溶液
(1)純水、(2)硝酸銀0.1M水溶液、(3)硝酸銀1M水溶液
(7)アンモニア水
(8)炭酸ナトリウム水溶液

でした。(同じ行は同じ強さ)

絶対的なpHの値はわからないけれども、純水と硝酸銀水溶液の液性は同じで、
かつ、硝酸銀水溶液の濃度にはよらないようでした。

補足日時:2007/03/21 14:38
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> 「水酸化銀」なる物質は強アルカリなのでしょうか?



銀の酸化物は両性酸化物とのことですので、それはなさそうです。
(強塩基なら金属と酸素の結合がイオンに解離しやすいが、両性酸化物
 としての性質を示すには、むしろ金属と酸素の結合がある程度強い
 必要があるため)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8A%80


「硝酸銀が強電解質であること」と「銀イオンが二座配位の錯イオンに
なりやすいこと」から、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A1%9D%E9%85%B8% …

 2 AgNO3 → Ag^+ + [Ag(NO3)2]^-
 (又は 2 AgNO3 + 2 H2O → [Ag(H2O)2]^+ + [Ag(NO3)2]^-)

といったように、硝酸イオンが銀の配位子として取り込まれるために、
「強酸と弱塩基の塩」としての性質を示していない、ということでは
ないかと推測します。
(「強酸と弱塩基の塩の水溶液は通常酸性を示す」というのは仰る通りです;
 但し、あまり塩基が弱いと強酸性になる場合もありますが)
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#5です。


訂正です。
何カ所か[Ag-Ag]2-と書いてしまいました。
すべて[Ag-Ag]2+です。
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#4です。



理化学辞典で硝酸銀の項を見ると面白いことが書いてありました。
硝酸銀の結晶ではAg-Agの距離が近いので[Ag-Ag]2+と2NO3-で出来ているイオン結晶と見ても構わないというのです。金属中のAgとAgの距離は0.29nm、硝酸銀結晶中のAg-Agの距離は0.32nmです。少し大きくなっていますがくっついていると言えそうです。
これをヒントに水中でもこのイオン[Ag-Ag]2-が出来ていると推測してしまいます。そうすると
「Ag-Ag]2-+2OH-⇔Ag2O+H2Oと
なります。これだと平衡定数の式が変わってきます。
[[Ag2]2+]・[OH-]^2=K
です。これに飽和溶液の濃度を入れて計算するとKが求められます。
[[Ag2]2+]=7.4×10^(-5)M
[OH-]=1.5×10^(-4)M
K=1.7×10^(-12)M3
となります。
水溶液で[OH-]=1.0×10^(-7)を入れると
[[Ag2]2+]=1.7×10^2Mです。
これ以下では沈澱が出来ません。溶液は中性ということです。これだと硝酸銀の溶解度が大きいということもカバーしています。
[OH-]=10^(-5)とします。pHでいうと9です。この時[[Ag2]2+]=0.017Mです。この濃度を超えると沈澱します。普通のアンモニアの濃度では充分に沈澱します。

如何でしょう。

この回答への補足

友人には高校の化学室のpHメーターで試してもらおうとしたのですが、

「純水に対して、5.4くらいから7.0くらいまで値が定まりませんでした。」

とのこと。
pHメーターの手入れが悪いせいなのか、精度が出ていません。
まず測定装置の整備からどうにかしないといけないようです。

補足日時:2007/02/23 12:55
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この回答へのお礼

大変興味深い御解答ありがとうございました。

御解答を頂いてから、銀イオンが水中で[Ag-Ag]2+の形で存在しているのかどうかの検証方法をいろいろ考えてみたのですが、私自身が物理系出身であることもあり、良い方法を思いつくことができませんでした。
(気体とか結晶の物性に比べて、液体に関しては知識が乏しい次第です。)

例えば気体でしたら比熱を測れば単原子か2原子かは判りますが
液体のような相互作用の強い系でも有効な方法なのかどうか判りませんでした。

(そもそも気体でしたら温度と圧力を
 決めたときの体積がどれだけになるかで
 粒子数が判って、Ag+なのか[Ag-Ag]2+ なのか
 判別できますよね...)

ht1914様あるいは他の化学に明るい方にでも、

・化学屋なら上記仮説をどのように検証するのか?
(NMRでも使うのでしょうか?)

・銀以外に水溶液中で二つ以上の原子が結合した状態でイオンになる金属が他にも知られているのか?

伺えたらと思います。

お礼日時:2007/02/23 01:02

理化学辞典には中性であると書いてあります。

自分でも疑問に思っていたことでした。以前職場で問題になったこともありました。その時はよく分かりませんでした。水酸化銀は酸化銀として沈澱するということが関係するのではないかなと推測しただけでした。改めて考えてみました。

銀イオンはアルカリ性で酸化銀として沈澱します。
2Ag++2OH-⇔Ag2O+H2O
Ag2Oの溶解度は飽和溶液1L中に17.4mgだそうです(理化学辞典)。

水中では上の式に従ってアルカリ性を示します。飽和溶液でpHが10~11になります。炭酸ナトリウムぐらいのアルカリ性ですから結構強いことになります。アンモニアもこの程度です。
でも硝酸アンモニウムは酸性ですが硝酸銀は中性です。この違いはどこから来るのかという質問になると思います。

分子性の塩基かイオン性の塩基かの違いではないかと考えています。

分子性の塩基の電離平衡は連続的です。
NH3+H2O⇔NH4++OH-
の変化はNH3の濃度の全てに於いて起こります。
逆反応も同じです。
NH4++H2O⇔NH3+H3O+
NH4ClもNH4NO3も水溶液は酸性を示します。

イオン性の塩基の場合はちょっと事情が異なります。
上の式を逆に書きます。
2Ag++2OH-⇔Ag2O+H2O
これも平衡の式で書いていますが意味が違います。溶解平衡は沈澱が存在するときに成り立ちます。OH-の濃度が低くて沈澱が生じていないときはAg+はそのまま水中に存在することになります。変化は不連続です。
上の溶解度から溶解度積を計算すると2.3×10^(-8)M^2です。中性の水の場合[OH-]=10^(-7)Mですから[Ag+]=0.23Mになります。これ以下だと沈澱が出来ませんので中性だということです。

これは推測です。本当かなと自分でも「?」の部分があります。
硝酸銀は水によく溶ける物質ですから1M以上の溶液を作ることも可能です。その場合は酸性になるのでしょうか?

どなたかフォローして下さると助かります。
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この回答へのお礼

御解答ありがとうございます。

>硝酸銀は水によく溶ける物質ですから1M以上の溶液を作ることも可能です。その場合は酸性になるのでしょうか?

とりあえず、私の友人には1M以上の溶液を作ってもらい(試験紙ではなくpHメーターで)pHを測定してもらうことにしようと思います...

お礼日時:2007/02/19 23:31

> なぜ中性なのでしょうか?



中性であることを確かめましたか?

塩としては「中性」です(水素基や水酸基をが含まない)が、
水溶液にした場合には酸性を示すはずだと思います。
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この回答へのお礼

御回答ありがとうございます。

>中性であることを確かめましたか?

本質問は元々、私の友人が硝酸銀の水溶液のpHをpH試験紙で調べたところ、中性との結果を得たところから端を発しています。
私はこの友人から質問されて、pH試験紙では判らない程度の弱酸性かと思い、岩波の理化学辞典を調べたところ、驚いた事に「水溶液は中性」との記述があったためOKWebで質問させて頂いた次第です。


>塩としては「中性」です

岩波の理化学辞典のよりますと「ルイス酸」とのことです。
(にもかかわらず「水溶液は中性」とのこと。)

お礼日時:2007/02/19 22:57

>たしか高校時代、化学の授業で「強酸と弱アルカリの塩の水溶液は弱酸」と習ったような記憶があるのですが...



私もそのように習いました。


大学では化学をしていないので、正確なことは言えませんが、
もしかしたら、硝酸銀が水溶液中に溶けても、イオン化しないのではないでしょうか?

なぜなら、銀は水素に比べて、イオン化傾向が小さいので、非常にイオンになりにくいからです。

つまり、AgNO3の状態で溶けているので、中性だと思うのですが。
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この回答へのお礼

御回答ありがとうございました。

>もしかしたら、硝酸銀が水溶液中に溶けても、イオン化しないのではないでしょうか?

硝酸銀水溶液に食塩水を加えるとAgClが沈殿したように習った記憶があり(記憶違いでしたらすみません。)、だとすれば銀は銀イオンの形で水中に存在しているのではないかと思っておりました。
(銀イオンになっていないと、Cl-と反応できないのでは?と言う意味と、イオン化しないAgClは沈殿するのに、AgNO3がイオン化しなかった場合、果たして沈殿せずに溶けるのか?という二重の意味で。)

お礼日時:2007/02/19 22:37

硝酸銀は水に溶かすと電離して、AgイオンとNO3イオンに分かれます。


水に溶かしてもHイオンもOHイオンもでてこないので、中性なのではないでしょうか。
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この回答へのお礼

御解答ありがとうございます。

本質問は元々、私の友人が硝酸銀の水溶液のpHをpH試験紙で調べたところ、中性との結果を得たところから端を発しています。
同じことを硫酸銅水溶液に対して行った結果は(「強酸と弱塩基の塩の水溶液は弱酸性」の教え通り)弱酸性だったとのことです。

お礼日時:2007/02/19 23:08

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