
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
イギリスは英連邦の盟主として、またアメリカとの極めて密接な関係によって、その影響力が維持されています。
フランスはEU域内での大国として、ドイツと共にEUをリードする立場から、その発言に一目を置かれています。
(ドイツはナチスの所行に遠慮して、国際問題に対して控えめな態度を取るために、フランスはEUのスポークスマン的な立場にあります。)
また、英・仏両国は冷戦時代、ソ連に対する強力な前衛として、アメリカと共同戦線を築いていたことも、強い発言力の源泉となっていると思います。
しかし、イラク戦争開始時のフランスの発言が「影響力が大きかった」とは思えません。
確かに、フランスはロシアと共にイラク攻撃に反対の意思を表明していましたが、国際的には、彼ら(仏・露)のイラクにおける権益を擁護するためのものだと見なされ、結局、アメリカの侵攻を阻むことは出来ませんでした。
世界への影響力を持つには、経済力だけでは不十分です。
他国が頼りに出来る軍事力を併せ持つ必要があります。
経済力だけで他国に影響を与えようとすると、えてして、「札束で頬をはたく」という印象を与えてしまいます。
自国が(経済的にだけでなく、軍事的に)危機に陥ったときに、血を流して(すなわち、軍事的に)防衛してくれる国でないと、信頼感は抱かれないでしょう。
したがって、日本(の首相)は「お金をくれる気前のいい国」以上の影響力を得ることは出来ないでしょう。
No.7
- 回答日時:
大日本帝国の開戦理由が「世界の一等国になりたい」などという間抜けなものだと思っているような人もいるようですが、むろんそんなことはありません。
まあ、蟹は自分の殻に合わせて穴を掘ると言いますから、本人がその程度のレベルなのかもしれませんが。
ともあれ、開戦の詔勅や大川周明の「米英東亜侵略史」などを読めば、米国のアジア市場を狙った侵略でありソ連による日露戦争の報復でありシナの内乱の巻き添えであることがわかります。
当時、開戦以外に道は無かったので、道を誤るもなにもありません。ハル・ノートに対して説得力のある抵抗法の案を示してから、こういうことは言ってほしいですね。
従って、日本が連合国として参戦する目は、ありませんでした。基本的な動機が人種差別ですから、米国もソ連も日本に見方をするわけがないのです。日本以外の全有色人種国家がほぼ植民地状態であったという当時の社会情勢を、少しは踏まえてほしいものです。国際連盟で、人種差別撤廃を日本が提案しましたが、まったく票を集められませんでしたし。
とはいえ、当時の日本は列強のひとつでした。世界に冠たる海軍国でしたし、満州国の後ろ盾となって経済発展もしていました。誤解している人も多いのですが、戦前は、半導体製品以外で現代にあるものは、ほぼすべてあり、景気も良かったのです。暗黒だったという人は、弾圧されていた共産主義者やその仲間でしょう。
それが、ブロック経済により輸出ができなくなり、開戦に繋がって行ったという話は、余談ですが。
で、何が言いたいかというと、当時そのような列強であった日本は、世界に対する影響のある国だったということです。現在のフランスも、それに似ています。
独自のポリシーを持ち、独自の強力な軍事力を持ち、伝統もある。
実力に裏付けられた発言が、他者に影響力を持つというのは、国家でも個人でも同じです。
とても参考になります。
なるほど、と思いながら読ませていただきました。
第二次世界大戦前の状況を詳しく教えていただき、頭が整理できました。
ありがとうございます。
No.6
- 回答日時:
>もし、あの時、連合国側についていれば、その後のアジアの枠組みは全く別なものになっていたでしょう。
もし、第二次大戦で日本が連合国側として参加していたら・・・、アジアでは戦闘はなかったでしょう。そうなるとアジアは、ソ連の影響下におかれる可能性がはるかに高いですね。アメリカがアジアに口出しする機会がなくなりますから。
>なお、核兵器を持てば発言力が強くなるという意見が前に出ていますが、北朝鮮の金某と同じレベルの幼稚な発想で、アメリカは容認しません。
アメリカが容認しないということはアメリカに対して影響力を持っていることに他なりませんよ。少なくとも「アメリカ追従路線」を走っている限りは、日本はアメリカの出先機関と世界に思われるだけで、発言力を持つことなんて何百年・何千年経とうが無理なことです。
アメリカの反発を受けても自らの意思を曲げないという「某国の金何某」はある意味ではもっとも影響力を持つ人間でしょう。
「善悪を別にすれば」という前提が付きますが・・・。
No.5
- 回答日時:
第2次世界大戦後、フランスは、大戦の英雄ドゴール将軍が、長く大統領として、支配していました。
この人は、戦場で、弾が飛び交う中、兵隊たちが地面に伏せているのに、ひとりだけ立ったまま怒鳴り散らしていて、一発も弾が当たらなかった、という伝説のある人なのですが、アメリカへの対抗心が強く、国際政治の中で、なにかにつけアメリカに反抗しました。
たとえばアメリカが中国を封じ込めようとすると、あてつけがましく国家として承認するという具合でした。
フランスはその伝統が今でも生きていて、独自路線です。
イギリスは、基本的にアメリカ追随路線ですので、独自の主張というのはあまりありません。
ドイツは、日本と同じ敗戦国ですので、そもそも国際政治の中で発言する意思もないように見えます。
「日本の首相が世界への影響力を持つ」とは、どういうことだと思いますか。
「世界の1等国になりたい」という幼稚な野心で、最初から勝ち目のない太平洋戦争を起こし、数百万人の国民が死に、無条件降伏しました。
もし、あの時、連合国側についていれば、その後のアジアの枠組みは全く別なものになっていたでしょう。
国を誤らしたA級戦犯を神に祀るなど、とんでもないことです。
なお、核兵器を持てば発言力が強くなるという意見が前に出ていますが、北朝鮮の金某と同じレベルの幼稚な発想で、アメリカは容認しません。
北朝鮮に対するのと同じように、経済制裁→在米金融資産の凍結→経済封鎖、と進み、日本が破たんします。
国連の常任理事国だけが核兵器を持つ、という戦後世界の枠組みは、いろいろ綻びがあるにせよ、今でも生きています。
なお余談で、最初に書いた「ドゴールには弾が当たらない」という話(単なる英雄伝説だと思います)ですが、「ジャッカルの日」という世界的ベストセラーのモチーフになっています。
参考になることをいろいろと教えていただきありがとうございます。
国際関係は単純ではない、いろいろあるんだなあ、と思いました。
心より感謝申し上げます。
No.4
- 回答日時:
質問にはドイツ首相が入ってませんね。
これは偶然ですか、それとも何かを示唆してますか?
英仏はローマ帝国でしたが、ドイツはローマ帝国の外でした。
ローマ帝国であったかどうかというのは、文明国であるか野蛮国ということで、
欧州人にとっては、英仏が大国としての資質をもっているされています。
それに、近代政治思想を作り上げたのがこの両国です。
そういう遺産があるのと、やはり、発言力確保に努力してるからです。
米国という親戚がいる英国とちがって、フランスはかなり努力しているように見えますよ。
フランスの国力からすれば、独自の軍事力を持たずにNATOの中でちまちまやっっていたほうが、
経済的だし国防の効果もなにもかわらないんだけど、
無理をしてでも核を持ったというのは彼らなりの努力なんです。
英語ならNOVAとかが英米に頼まれたわけでもないのに勝手に日本国中に学校を作ってくれるけど、
仏語はフランス政府みずから主要都市に学校を作っている。
ドイツを書かなかったのは、あまり影響力がないと感じているからです。ドイツ語は世界でほとんど使われていませんが、影響力がないのではありませんか?
フランスは過去の蓄積とあと努力ですか。
世界に冠たるフランスという意識があるのでしょうかね。
そこは中国と同じですね。
いろいろとありがとうございました。
だいぶ納得がいきました。
感謝申し上げます。
No.3
- 回答日時:
他の回答者の方の回答と重複しますが、
・国連安全保障理事会の常任理事国であること
・核兵器を含む軍事力をもっていること
に加えて、
・全世界に展開可能な機動部隊(空母・原子力潜水艦を含む)を持っていること
・優秀な諜報機関をもっており、アメリカ等の外国に頼らずに独自の情報分析が可能なこと
も上げておきます。
国際社会で一番物を言うのは、何と言っても軍事力です。
次に国連での発言力、経済力はその次くらいでしょう。
それから、現代の情報戦に勝ち抜くには、防諜機関と対外諜報機関の存在は欠かせません。
参考になりますね~。
軍事力、情報力などですね。
それが根底にあっての発言なのですね。
日本はまだまだですね。
ありがとうございました。
No.2
- 回答日時:
第二次世界大戦の戦勝国であり、国際連合の常任理事国であり、核兵器の保有国だから。
たとえアメリカといえど、国連の意向を完全に無視した形での行動は世界からの孤立を意味しますから。
>また、日本の首相が世界への影響力を持つにはどうしたらいいでしょうか?
影響力を持つなら核武装でしょう。
人口も少なく、工業力もなく、経済力もなく、軍事力もたいしたことのない北朝鮮が、アメリカと対等(といえば言い過ぎかもしれませんが)に渡り合った事実がありますから。
全ての政治的発言力は軍事力があってこその力ですから・・・。
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