
No.7ベストアンサー
- 回答日時:
読みは、時代によっても変わっていきますので、難しいところです。
たとえば、主水をなんと読むかです。これはモンドと読むことも多いのですが、モイトリ、と読むことも多々あります。普通にシュスイで読んでも間違いではないようです。ちなみに主水について和名ではモヒトリノツカサ(毛比止里乃豆加佐)となり、これが読みとしては一番古いのかと思われます。
また、太政大臣。ほかの人にこれをなんと読むと質問して「オホイマツリゴトノオホイマチキミ」とか「オホイマツリノオホイブチキミ」なんて返ってきたら、「はあ?」と思うでしょう?でも、これは和名でそう読んでいたのですから間違いではありません(一応和名では於保伊萬豆利乃於保伊萬豆岐美となるようですが)。
正についても、本来的な読みはカミなのでしょうが、時代によってどう読まれていたかは変わっているでしょう。
そして、重要なのですが日本語書物の弱点として「音が残せない」という弱点があります。
ご存知のとおり日本文は表音文字(かな)と表意文字(漢字。ただ、これを純粋に表意文字とするには異論があるとされますが)を混ぜて使うか、漢文を使うかでした。
しかしいずれにしても名詞については音が残らないのです。
有名な例を出しますと、「滝川一益」の名前をなんと読むのか?という話があります。多くの人は「かずます」と答えるでしょう。実際、多くのドラマなどではこう読みます。
しかし、実はこれ異論があって「いちます」なのではないかという論争があります。寛政重修諸家譜という江戸時代の家系図集(ただ、これには結構間違いがあるとされていますが)の中ではいちますとなっており、滝川家の本家が「いち~」としていることからこの説があるのです。「かずます」派の反論として、「いち~」は慣例的な読みに反する、というのが主論となっているのですが、ではこの「慣例的な読み」とは何かといわれれば・・・
~~はどうやらこう読んでいたらしい。だから同じ字の~~もこう読むの「だろう」。というものなのです。つまり推測です。
なので、滝川のように異論がでると、慣例的な読みを主論とするかずます派は決定打がなくなってしまうのです。結局この論争は当時の読みが残っていないことが起こる発端なのですね。
まあ、つまるところ字の読みなんていうものは現在ではよくわからない状態のものがほとんどなので、どれが正解というのもなければ、どれが間違いというものでもない、という感じになると思います。
なお、本気でどう読んでいたのかを特定するとなると、これは学問の領域になってしまうので、専門でない私はちょっとわかりません。
主水はそんな読み方もしたのですね。
天皇のことを「すめらみこと」と言ったような感じなのでしょうか。
滝川が「いちます」ではないかという話は聞いた事がありました。音を残せないというのは大きな弱点ですね。最近の子ども達の名前も、ものすごい当て字の子もいるようで、ルビふってないととても読めそうにありませんが、元をたどれば今に始まった事でもないのでしょうか。
地名なども初見だとサッパリ読めないものも多いです。
>どれが正解というのもなければ、どれが間違いというものでもない、という感じになる
現代では知る由もないので、正解・間違いということはできないということなのですね。
ありがとうございました!
No.6
- 回答日時:
江戸時代の漢字は表意記号とともに、表音記号としても使われていました。
例えば柳生石舟斎の高弟「疋田豊五(郎)」は色々な本に違う漢字で書かれています。
姓は引田、曳田、蟇田、名は豊後、文吾、文五が見受けられます。
「ひきたぶんご」と読めれば失礼ではないという事です。
手紙にも祐筆のもにはありませんが、私信では違う字を書いたものがあります。
「隼人正」は当然「はやとのしょう」と呼ばれ、これが普通になった可能性が高いと思います。
No.3さんの書かれたように。
明治でも「土井(つちい)晩翠」氏が「どい晩翠」と呼ばれるので、御自身でも「どい」と称したそうです。
江戸時代は「ひきたぶんご」とよめれば失礼ではなかったのですね。
「疋田豊五郎」を「引田豊後」でも良かったというのはかなり意外でした。
「阿部安芸守」という人がいたら私信などでは「阿芸州」みたいな略しかたも見られるみたいですね。
土井晩翠は「つちい」が本来とは知りませんでした。
さすがに祐筆は正確を期したのでしょうね。ありがとうございました!

No.5
- 回答日時:
蔵人頭は「かみ」ではなく「とう」が正解らしいですが、「雅楽頭 うたのとう」でグーグル検索してみたら、下のようなページにぶち当たりました。
↓http://crd.ndl.go.jp/GENERAL/servlet/detail.refe …
小生はいままで『頭であろうと、守であろうと、正であろうと長官は「かみ」と読む、ただし蔵人所は別当という長官が「別に」居るので、「かみ」と読まず「とう」と読む』という整理をしてきました。
そういうことからすると、上のページは?のように思います。
漢字の訓読み大和読みというものは、何が正解というものは本来的にないはずだと思います。博識のNO。3さんのおっしゃる「民主主義で決まる」のだろうと思います。そして、民主主義=衆愚 ということもあり得ることだと思います。
「かみ」という読み方は頭髪を「かみ」と呼ぶように、てっぺんのことを指します。
大昔は「正」は他の「頭」や「守」と同様に「かみ」と呼んでいた、少なくとも、下々は「○○のかみさま」と呼んでいたのではないかと想像されます。
今でも地裁所長や検事正は「長官」と呼ばれているんではなかったかな?
読み方はそのときの大勢で決まってくると思います。
法律用語や科学用語は約束事ですから、正と誤はあると思います。「隼人正」の読み方は約束事でも何でもないでしょう。
「太政大臣」は昔のやつは「だいじょうだいじん」、明治のは「だじょうだいじん」としなければ、今のテストでは×がつくらしいです。こんなのもどうかと思いますねえ。
「正」という字を「頭」や「守」と混同されないために、つまり「隼人頭」と間違えられないように、ワザと「しょう」と読んだこともあるかもしれません。
今でも「者」という字を「物」や「もの」と間違えないように、「しゃ」と敢えて読む場合もあります。
江戸時代に、本人がいないところで、第三者が「はやとのしょう」と読むことは、十分あり得たと思います。
さて、成瀬正成が他人から面と向かって何と呼ばれていたかですが、私は『はやとのかみ』と呼ばれていたように思いますねえ。
「しょう」よりも「かみ」の方がなんとなしに重みがあるようで、敬称としては「かみ」の方が適当かと思います。
雅楽頭系(大炊・内匠・主税など)は「かみ」と読むものとばかり思っていましたが、「とう」としているHPもあるのですね。
>少なくとも、下々は「○○のかみさま」と呼んでいたのではないかと
そうなのかもしれないですね。
法・則・憲・祝・規・範・典なども全部「のり」と読みますよね。その組み合わせの「のりのり」で憲法・規範といった言葉が成り立っているのは面白いなと思っていました。元々は全部「かみ」で、それにいろいろな漢字を当てた結果、漢字の音読みに引っ張られて『民主主義』で音読み「正(しょう)」が定着したとも考えられるかもしれないのですね。
>今でも地裁所長や検事正は「長官」と呼ばれているんではなかったかな?
そうなのですか。
役職名としては地裁は所長、高裁・最高裁=長官、地検=検事正(階級としては検事)、高検=検事長、最高検=検事総長が正式な官名ですが、内部では「長官」と読んでいるのかもしれないですね。
確か、銀行の全国支店長会議に相当する、全国の検事長・検事正が一同に会する会議を「検察長官会同」と言ったと思うので、地裁所長や検事正が「長官」と呼ばれていても不思議はないですね。
>つまり「隼人頭」と間違えられないように、ワザと「しょう」と読んだ
そうかもしれませんね。他との混同を回避する為にワザと「しょう」と読ぶことは十分考えられますね。
>今でも「者」という字を「物」や「もの」と間違えないように
法律の世界では、「者(もの)」と混同しないように「物」は専ら「ぶつ」と読みます。「正(しょう)」もそういうものだったのかもしれないですね。
ありがとうございました!
No.4
- 回答日時:
素人ですので断言はできませんが、どちらでもいいのでは。
大辞泉・大辞林ともに「しょう【正】」を「諸司の長官」としていますし、広辞苑も「長官(かみ)参照」としています。
かみ(長官)とはいっても、大臣、大将、帥、伯、卿、大夫、はそれぞれ音読みが普通ではないですか?(確認した限りでは伯、卿、大夫はかみとも訓じるようですが)
因みに大河「元禄繚乱」では戸田采女正を「うねめのしょう」と呼んでいました。大河はこうした点はしっかりしている…はず?
辞書によると「しょう」で諸司の長官と出ているのですね。
大河なら、普通の時代劇よりは時代考証をちゃんとやってるはず?ですよね。
やはり「しょう」とも読んだのでしょうか・・・
ありがとうございました!
No.3
- 回答日時:
こんにちは。
四等官の読みはどの職でも「かみ」「すけ」「じょう」「さかん」の筈ですが、私も「弾正忠」に「だんじょうちゅう」のルビが振られているものなどを何度か目にしたことがあります。何を意味しているかよく考えないで漢字に引っ張られて読みを誤っている訳ですが、同じことであるのに国司の「守」を「しゅ」、「介」を「かい」と読むなどという誤りは聞いたことがありません。これは同じことに別な漢字を当てているということが基本的にわかっていないのではないかと思うのですが、こういうものは誰かが活字にしてしまったりすると一気に広まってしまうものです。言葉というものは昔から民主主義(?)なので例え元が誤用や誤読であっても多数がそれを用いるようになってしまえば、そちらが「正しい」ということになってしまいます。言葉は使う人々によってかたちを変えていくものですから仕方ない部分もありますが、本来のものがまだ完全に駆逐されていない状態であればやはりそちらを使うべきであろうと思います。
おっと余計なことを書いてしまいましたが「当時も俗にそう呼んだのか」というところが問題なんですよね。これは百官名や官職風通称の場合にはあったかもしれません。現に水戸黄門の格さんこと安積格之進などの通称に用いられる「進」は元々職や東宮坊の「じょう」からとったものであるのに「しん」と呼んでいます。しかしやはり正式な官職名であればそのような「慣用読み」をすることはなかったのではないでしょうか。何より故実を重んじるところのものを字に引っ張られてそう呼んでしまったのでは権威もへったくれもあったものではありません。そんなことをしてはそれこそ「田舎侍」呼ばわりを免れなかったのではないでしょうか。
何かもう一つ根拠が弱い話ですみません。
余談ですが先日はご丁寧にありがとうございました。私のようなものがそのような方に何か申し上げて良いものなのかと住む世界の違いを感じてしまいました(笑) そんな体たらくですが改めてエールをおくらせて下さい。
ご回答ありがとうございます。
>何を意味しているかよく考えないで漢字に引っ張られて読みを誤っている訳ですが、
そうなのでしょうね。せっかく時代劇を見ていても、主役が「これ、成瀬隼人正(はやとのしょう)」と言っていたら幻滅ものです。フィクションだとは分かっていてもなかなか・・・
>本来のものがまだ完全に駆逐されていない状態であればやはりそちらを使うべきであろうと思います。
私もそう思います。メディアが率先して誤用を拡大再生産してどうするんだと思います。
>正式な官職名であればそのような「慣用読み」をすることはなかったのではないでしょうか。
そうですよね。百官名や官名風の名前ではなくて、従五位下隼人正に叙任されている老中(駿府年寄)まで務めた成瀬正成をつかまえて「はやとのしょう」もないものですよね。
地方検察庁の長官職である「検事正」や、警察の階級(県警本部の部長や大都市の署長相当)である「警視正」の「正」の語源は当てずっぽうですが隼人正などの「正(かみ)」なんかに由来するものなのかなと思い、そういう感じで昔も俗に正を「しょう」と読んでいたのかなと思い質問させて頂きましたが、私の想像は的外れですね。おっしゃるよに、故実を重んじる時代に、字に引っ張られてそう呼んでしまったのでは権威も何もないですよね。
>私のようなものがそのような方に何か申し上げて良いものなのかと住む世界の違いを感じてしまいました(笑)
親のスネをかじることしか脳のない、世間知らずな一学生をつかまえておからかいにならないでください。これからもご教示ご鞭撻を宜しくお願い申し上げます。
>改めてエールをおくらせて下さい。
ありがとうございます!
6月に第一弾の試験があるので精一杯つとめさせて頂きます。
No.2
- 回答日時:
「時代劇に限らず、TVはうそつき」の証拠の1つに過ぎません。
時代劇の場合、スタッフテロップに「時代考証:○○○○」とか名前が出ますが「誰だそれ?」って感じ。
ちゃんとした専門家が時代考証している時代劇番組って、殆ど無いと思います。
TVは、用語を誤用しても知らんぷりします。事実と異なる事を平気で広めます。そしてそれが「一般常識」として染み渡ります。
そうやって染み渡った「一般常識」を持った人が、新しい番組の時代考証をしたりするので、間違いが間違いと思われずに、誰にも確認されないままずっと使われ続けます。
今度、そういう時代劇を見付けたら、TV局に「官職名の読みが間違ってるぞ、訂正しろ」と苦情の電話をすると良いでしょう。
因みに「原作からして、間違ったルビふってあるじゃんか」ってのもあります。この場合、悪いのは作家ではなく、ちゃんと調べないでルビ振りした担当編集者が悪いです。見付けたら出版社に苦情の電話をすると良いでしょう。
時代劇の時代考証は、弁護士や医師による法律監修・医事監修と違って専門家(歴史学者)が携わっている訳でもないのですね。
誤用が誤用を生んでいる現状があるのですね。
苦情の電話はなかなか、わざわざしないと思いますが、テレビも案外、適当な部分も目に付きますね。
ありがとうございました!
No.1
- 回答日時:
的はずれの回答?サイト参考
官名・官職の解説(朝廷編)
【隼人正】(はやとのかみ) 職掌は「隼人を検校し、名帳、歌舞を教習し、竹笠を造作することを掌る」と「大宝令」にあるように、徴用した隼人の監督、教育、そして彼らの職業訓練に当っていた。
この下に、佑(じょう)、令史(さかん)、使部、隼人(はやひと)がある
【主水正】(もんどのかみ) 水、粥、および氷室のことを掌る職。
参考URL:http://www.ikedakai.com/rekishi-kansyoku.html
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