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pnダイオードやMOSキャパシタの空乏層容量はC=dQ/dVというように微分容量を用いますが、なぜ通常の容量の定義(C=Q/V)ではなくて微分容量でないといけないのでしょうか。

A 回答 (2件)

C時体が電圧の関数になっているからでしょう。


交流(直流に重畳した微小交流)を扱うには微分で見ないと実態に合わないでしょう。

余談ですが、バリキャップ(可変容量ダイオード)はそれを積極的に利用しています。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。
そう言われればそうですね。
用途としても、DCバイアスを印加して小信号を増幅するような場合を考えると微分容量を用いる方が妥当だとも考えられます。

お礼日時:2007/06/01 13:34

半導体について「容量」を考える際には、大きく分類すると二種類あります。



一つ目は、pn接合に逆バイアスを印加した状態で、入力信号の交流信号を加えた時の電荷の変化から求める接合容量です。これは、直流バイアスを中心に入力信号の振幅で変化する電位dVに対する空間電荷dQの比率をとることとなり、数学的には微分操作と同じになりますので微分容量とも呼ばれます。

もう一つの場合は、酸化物などの絶縁体(誘電体)を半導体と金属ではさむんだMOS構造でみられる酸化膜容量です。これは、2つの導体で誘電体をはさんだ平行平板コンデンサです。

ご質問の『半導体で微分容量を多く用いるのは?』というのは、一つ目の逆バイアス印加されたpn接合の容量についてだと思います。

『用いる』場合は、可変容量コンデンサ(バリコン)の他に、トランジスタなどの動作解析をする際の、等価回路があります。

pnp形やnpn形のバイポーラトランジスタの等価回路では、直流の逆バイアスを印加された時の接合容量(微分容量)を用います。

補足)
 ちなみに、ダイオードの記号は、順方向の電流の向き“→”と、逆方向のコンデンサの働きを“||”を重ねて書いたものですね。

 また、MOS-FETの等価回路で用いる容量は酸化膜容量です。高周波回路などでは、配線間の容量も考慮することがあります。

 pn接合の空間電荷の説明のリンクがありましたので、下に張っておきます。

参考URL:http://nt.hakodate-ct.ac.jp/~takahasi/text/capac …
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。
DCバイアスに入力信号を重畳して用いるので、というご説明は大変納得致しました。
MOS構造でも酸化膜容量に空乏層容量や界面準位による容量が直列に入ってくるので、微分容量を用いる必要があると思います。

お礼日時:2007/06/01 13:38

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