プロが教えるわが家の防犯対策術!

社会科の指導要領によく出て来る「公民的資質」という
言葉があります。これをインターネットの検索サイトで調べると
「公民的(市民的)資質」と表記されているサイトが多々あります。
これは、おそらく公民的資質も市民的資質もほぼ同じ意味である
ということだと思います。しかし、強いて両者を区別すると
したら、どんな違いがあるのでしょうか。
「公民的資質」のほうは、戦前の社会科教育を反省する目的で
つくられた言葉だと思うのですが、「市民的資質」はどうなん
でしょうか。どなたか教えてください。お願いします。

A 回答 (1件)

 公民と市民がほぼ同じ意味であるというのは、ある程度正しいです。

実際ここはごちゃごちゃした議論があるんですが、一般人であれば気にしないでいいと思います(つまり同じとみなしておく)。

 念のためにいっておくと、市民・公民というのは、語源的には同じルーツにあります。もともと古代ギリシャの都市国家における政治的成員のことを指しています。いわゆる直接民主制のモデルとされています。

 しかし厳密にいえば、公民は近代におけるフランス語でシトワイヤンと呼ばれる人々を指しており、ある種の政治的な義務を果たす人たちのことです。ようするに、政治的意識をそれなりにもった人々という感じで思っていただければけっこうです。

 とはいっても、シトワイヤンも日本では市民と訳されることがあり、人によって違います。ふつう市民は英語でcitizenシティズン、ドイツ語のブルジョアから訳されることが多いです。

 しかしここらは歴史的に混乱しています。ブルジョアというのは、ヨーロッパ近代におけるいわゆる資本家たちのことで、ようするにお金もちが多かった1つの階級を指しています。これは経済的なものであって、政治的なものではありません。

 いまはところが今は日本の市民はブルジョアという意味ではなく、おもに2つで使われています。1つはcitizenのほうに近づきますが、ある種の政治的意識をもつ主体を指します。もう1つはもともとcitizenは都市住民の意味があり、日本でも行政区画の市の成員のことを市民と呼びます(大阪市の市民、神戸市の市民など)。

この回答への補足

ご回答ありがとうございます。
ということは、私が求めているのは、両者の語源的な意味
ではなく、日本ではどういうニュアンスでそれぞれが
使われているか、ということになりますね。
市民は確かにシティズンという意味がありますが、
市民的資質には該当しないと思います。

補足日時:2007/06/17 23:59
    • good
    • 0

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!