No.1
- 回答日時:
それは化学のことばです。
洗面器にインク垂らして広がっていくのはいいのですよね?
>濃いものが拡散して薄まる現象ならすんなり理解できるのですが
ってことです。
次に、洗面器の中央にタオル(左右に水を分ける)置いてみます。左にインク垂らすと右にインクが流れていきます。右の水がインクを引き込むように見えます。(注 インクがタオル通過する前の段階です)
このあとインクが右にいく分、右の水がタオル押して左に行きます。タオル押す圧力が浸透圧です。
これはいいですか?
インクがタオル通過したあと
左に注目するとインク粒と水の間に右の水が割り込んだみたいなものです。左のインク粒が右に移動する分、その隙間埋めるために右の水が左に移動します。インクを薄める働きです。ここでは水面の高さは左右で同じです。
タオルではインク粒通すが、タオルが半透膜だと水の移動しか起きません(透過するとき膜押しますね)。右の水面は下がり、左の水面は上がります。
http://homepage3.nifty.com/ymorita/osmshow.htm
生物で海水魚を淡水に入れると死ぬのはこういう原理と説明されます。
http://www.ngk.co.jp/site/no74/content.htm
http://piano.chem.yamaguchi-u.ac.jp/Membrane/cha …
http://edu.online.ac/index.php?categ=1&year=2007 …
No.2
- 回答日時:
混ざるというのは濃い方が拡散していくということを表しているのではではありません。
2種類の粒が互いに場所をランダムに変えていくことによって起こる現象です。濃いか薄いかは関係がありません。同じ濃さのものでも混ざります。ただ混ざった結果濃度が変わるということが起こらないのです。濃さの異なる2つの溶液ABを混ぜた場合に薄まるというのは混ざるということの結果です。「薄めよう」という目的意識があるのではありません。(こういう言い方は擬人的な表現です。科学の言葉としては好ましくないものです。)
この場合はAもBも薄くなります。Aの中の粒もBの中の粒もはじめよりも広い範囲に広がりますから薄くなります。濃い方だけが薄くなるのではありません。2つを合わせた結果で言うと中間の濃さになります。
(中央にしきりのある水槽の片側に白いピンポン球を10個、反対側に黄色いピンポン球を20個入れます。仕切り板を外します。どちらのピンポン球も徐々に反対側に広がっていきます。面積が2倍になりますからどちらも半分の濃度になります。色の区別をしないで考えると2倍の面積のところに30個ですからはじめの面積で言うと15個です。)
統計力学ではこの拡散、混合は自然の変化の方向であるとされています。
浸透圧を観察するときは半透膜を用います。片方の粒が透過できない膜です。普通は溶媒は通ることが出来るが溶質は通ることが出来ないという膜を考えます。(完全に出来る、出来ないとなっていなくて通りやすい、通りにくいでも起こります。)
一方通行でも、とにかく混ざるということが起こります。片方だけに物質が移動すれば液面が上昇します。
No.3
- 回答日時:
こんな具合に単純に考えてはどうでしょうか。
自然界は、ほうっておくと物が入り混じって平均化する方向に向かいます。拡散はその一例ですね。
浸透圧という現象は、濃い溶液と薄い溶液とが薄膜を境にして接触している状態でのことですね。
その薄膜が一切の物質を通過させない場合は、両側の濃度差はそのままで平均化されないのですが、一部の物質、たとえば小さな分子などは通過できるような薄膜(半透膜)だと状況が変わってきます。
薄膜の両側の濃度を平均化させるには次の3つの経路があります。
1 濃い溶液中にたくさんある溶質が薄い溶液のほうへ移動する。
2 薄い溶液中にたくさんある溶媒が濃い溶液のほうへ移動する。
3 この1と2とが同時におこる。
一般に(と言っていいだろうと思いますが)、溶媒の分子のほうが溶質の分子より小さいので、上の2の移動だけがおこるのです。
しかし、この2の移動だけでは薄膜の両側の濃度差はいつまでたっても平均化しないので、溶媒は移動し続けなければならないのですが、溶媒が入り込んできたために次第に液面が高くなってきた濃い溶液が溶媒を押し戻すので、あるところまで移動したところで止まります(厳密には溶媒の移動が全く止まるのではなく、出入りが同じになるので見かけ上止まったように見えるのですが)。
この回答への補足
回答ありがとうございます。すみません、こんな疑問が出てきました。2の逆の現象で、
濃い溶液中にある溶媒が薄い溶液に移動する
という現象は起きないのでしょうか。つまり、濃い水溶液と薄い水溶液のどちらの溶媒の分子も同じ大きさだとして、薄い溶液中の溶媒が移動しやすく、濃い溶液中の溶媒が移動できないのはなぜなのですか?もしかして濃い水溶液中の大きい溶質の分子が、濃い方の溶媒の分子の移動を妨げ、薄い溶液の溶媒の移動は妨げない弁のような働きをしているのですか?
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
>濃い溶液中にある溶媒が薄い溶液に移動する
はい、当然その方向の移動も起こっています。両方向に移動しているのですが、時間がたつにつれ薄い溶液中の溶媒の濃い溶液への移動のほうが多くなるのです。
こう考えてはどうでしょうか。
溶媒に注目して見ると、濃い溶液とは溶媒が薄くて、薄い溶液とは溶媒が濃いと言えませんか?そうすると、半透膜は溶媒しか通過できないので、溶媒が濃いほうから薄いほうへ移動するのです。
>もしかして濃い水溶液中の大きい溶質の分子が、濃い方の溶媒の分子の移動を妨げ、薄い溶液の溶媒の移動は妨げない弁のような働きをしているのですか?
そう考えてもいいのではないかと思います。
ただし弁ではなく、半透膜の両側に衝突する分子の数の違いです。つまり濃い溶液のほうでは、たくさんある溶質分子も一緒に半透膜に衝突するので、衝突できる溶媒分子の数は薄い溶液のほうより少なくなります。したがって、溶媒分子が半透膜を通過できるチャンスは、薄い溶液から濃い溶液へのほうが大きくなるのです。
とても分かりやすい解説ありがとうございました。「薄い溶液は溶媒が濃い」「半透膜に衝突する分子の数」、なるほど、ものすごく納得しました。
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