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なぜ、呼びかけには「おねえちゃん(おにいちゃん)」「兄貴」「姉貴」「親分」「社長」「先生」etc.と「身分」で上の人に呼びかけるのに、下へは「いもうとちゃん」「おとうとちゃん」「子分」「社員」「生徒」などと呼びかけないのでしょうか?

それは伝統的なしきたりからきていますか。それとも、人間という生物の本能的な感覚からきていますか。

A 回答 (3件)

こんにちは。


日本には古来から「実名忌避(敬避)」の習慣があります。
これはその人の「本当の名前」というものは霊的にその人そのものと結びついているので、「本当の名前を知らせる」ということは相手に身を委ねることと同義であったのです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AB%B1

そういう具合なので江戸時代以前の人々はいくつも名前を持っていて、「本当の名前」は例え目上の人からでも呼ばれることは滅多になく、「通称」で呼ばれるのが慣わしでした。
例えば「織田信長」であれば本来滅多なことで「信長」などと呼ぶ人はおらず、目上のものであっても通称の三郎や「上総介」というような官職名で呼んでいたことでしょう。
しかし残念ながら時代劇でこういうことが再現されることはまずありません。
「時代考証」を長くやられていた方が仰っていましたが、時代劇であろうとも「ドラマ」である以上視聴者の混乱を招くようなことは出来ず、その辺りはどうしても史実にそえないらしいです。
明治以降は複数の名を持つことが出来なくなってしまった為、「実名忌避」の感覚は薄れていっている部分もありますが、同輩や目下ならともかく目上のものをその名前で呼ぶのはやはり失礼なので、知らず知らずのうちに習慣として避けているものです。
例えば教師が教え子に向かって名前を呼ぶのは構いませんが、いくら親しくなっても教え子側から教師に名前で呼びかけることは出来ませんよね。
普通は「先生」などと呼び、区別が必要であれば「○○先生」と苗字をつけて呼びます。
会社の上司にしてもそうでしょう。
それと同様のことで、普通日本人で両親に向かって名前で呼びかける人はいませんし、上の兄弟にしても大抵はそうです(中にはアメリカなどの習慣をまねて名前で呼びかける人もあるかもしれませんがそれは稀ですよね)。
その為「兄さん」「姉さん」などの呼びかけはあっても「弟」「妹」と呼びかける言葉はないのです。
目下のものには名前で呼んでも失礼ではありませんからね。
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この回答へのお礼

信長もそのように呼ぶのが慣わしだとは知りませんでした。複数の名前を持つってなかなか味なことです。できるなら名前で呼びたいが、それがかなわないことという感じです。よくわかりましたです。

お礼日時:2007/07/25 09:05

 日本語にはそういう性質があるといわれています。

鈴木孝夫氏の「ことばと文化」(岩波新書)という本をお読みください。
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この回答へのお礼

そうですね。

お礼日時:2007/07/25 09:06

簡単に言えば、下から上に対しては敬意を示す意味で身分で呼びかけるが、上から下に対しては敬意を示す必要がないので、直接名前で呼ぶ、ということでしょう。



しかし、呼びかけでなく、第三者が指示する場合は、「妹さん」「弟さん」「社員の皆様」「生徒さん」という表現を使います。
「子分」の場合は、「お弟子さん」でしょうね。
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この回答へのお礼

敬意を払う必要があることで、名前を避けるという習慣ですね。なかなか真理的な問題でした。

お礼日時:2007/07/25 09:07

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